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麻生国務大臣 必ずしも知日派が親日派とは限りませんけれ
ども、今言われましたように、
日本語の点で言わせていただくと、一つだけ、これは私も知らなかったんですが、過去十年間ぐらいの間に、
日本の
経済力が落ちたと言われた時期に、
日本語の学習者は、統計の
資料によれば約倍ふえております。
経済が落ちたにもかかわらず学習熱はふえた。なぜふえたか。それはほとんど、今子供の間に猛烈な勢いでふえておるという現実を見るときに、間違いなく、いわゆるゲームソフトの解説本です。
ゲームソフトの攻略本を最初に読んで覚えるのが、例えばマレーシアならマレーシアで英雄になりますので、
日本語を読んで解説本を読破して、それで攻略ができるようになったらそれが英雄になるから
日本語を最初に覚える。これが現実です。したがって、猛烈な勢いで、子供の間で、東南
アジアでは
日本語学習熱がふえたというのがこの十五年間ぐらいで顕著な例なところだと思っております。
いずれにしても、こういったようなもので、言葉が、おすしから入ってみたり、漫画から入ってみたり、Jポップから入ってみたり、いろいろなところから
日本語が入ってきつつあるとは思います。
もう一点忘れてならぬのはアメリカだと思いますが、エズラ・ボーゲルじゃなかった、「代議士の誕生」を書いた男、何といいましたっけね……(
発言する者あり)ジェラルド・カーチスは、この間言っていましたけれ
ども、もうおれたちは終わったと。一番世代が「菊と刀」とか、サイデンステッカーとかそういった世代、二代目がGI、三代目が自分たちと思ったけれ
ども、今現実、アメリカにおける知日派というのは完全に第四世代に移って、その背景は、すべてJETプログラム。イングリッシュティーチャーというのを各地でばらまいておりますけれ
ども、年間約五千人入ってきております。これは、各地各地において、約二十周年になるんだと思いますけれ
ども、毎年五千人以上入れかえてやっているんです。
こういった人たちが今、アメリカのウィスコンシンならウィスコンシン、ダコタなんて、ほかに
日本人が全くいないようなところから来ていますので、そういったところに戻って、きちんとアルムナイ、アルムナイというのは同窓会をつくっております。したがって、こういったものが、
日本語をその後維持するためにとか、いろいろな形になっておりまして、これが万という数にふえ上がっております。
今、各知事にお願いをしているのは、ニューヨークならニューヨークに行ったら、そこのJETプログラムのアルムナイ、同窓会があるから、岐阜県に行った人を呼んでくれと言ったら岐阜に行ったやつだけ集めてくれるから、そして知事として、岐阜県に行った人にアフターケアしてやってくれ、それがまた
日本に対する関心を持ち続けてくれるからと。これは総務大臣のときにやったプログラムの一つですけれ
ども、そういった形で、そこそこアメリカにおいては、そういった人たちが卒業して国務省に入りなどなどが進んでおります。
余談ですけれ
ども、鹿児島に行った人たちがべらべら鹿児島弁を覚えて帰ってきて、イギリス大使館でしゃべったら一言も通じなかったのでびっくりしたと言っていたのが、つい一月前ぐらいの話ですけれ
ども、そういった話で、ここらが今我々として、育ちつつあるかな、組織的に国が絡んで育っているというのはこういうところかと存じます。いずれにしても大事なところだと思います。