○麻生
国務大臣 その席に同席しておりましたから、間違いなく、安倍
総理の方からプーチン大統領に対して、北方四島の問題はかなりの時間を割かれて
質問、対話、会話が行われておりますということだけは事実として申し上げておかねばならぬと
思います。
まず最初に、ロシアは大事な隣国です、当たり前です。隣にあって大きな大国ロシアですから、そのとおりだと存じます。また、日ロ
関係というものが進展をすることによって両国間に大きな恩恵をもたらす余地がある、そのとおりだと存じます。
ただ、そのことに関して、先ほどの丸谷先生の御
質問にもお答えしたと
思いますが、基本的には、日本とロシアとの間に友好
関係がなかなか
発展しにくいものとして北方四島問題というのが引っかかっている、とげとしてあるという前提に立たないと、いろいろな話をしてもなかなか、壮大な絵にかいたもちみたいになりかねないということだという認識は、この種の問題を担当された方は皆お持ちであり、安倍
総理の場合も例外ではないということだと思っております。
したがって、日ロ
関係というものをやっていくためには日ロ行動
計画というものを立てねばならぬということで歴代いろいろやってきておられると
思いますが、小泉
内閣のときからいろいろ、小泉・プーチン会談は五、六回あろうと
思いますけれども、その中にあって、少なくとも日本とロシアとの間でやれるものからやっていこうじゃないかという話が大事なところであって、理想論だけじゃなくて、やれるものからやっていこうということで、例の防災
計画やら何やらも日本側から提案したのがその中の一つでして、事実、その
方向で今いろいろ動きがあっております。
また、これは担当するのは
外務省だけとかいうのではいかがかということで、政党間、おたくも政党ができたんだから政党のいろいろなつき合いもどうだということで、この間、公明党が訪問されたり自民党が訪ロした。いろいろしておりますので、そういったところから、いろいろなところから始まっておりますが、行き着くところはこの北方四島問題に皆なってきますので、ここのところが問題なんだという認識を双方で持たないとこれ以上はなかなか、常にそこが引っかかってくるということになるということが余りよくわかっておられない方も実はいっぱいいらっしゃいます。
北方四島問題というのは、お詳しい方はお詳しいんですけれども、全然、えっと言う方もロシア側にはいっぱいいらっしゃるので、そこらのところは、この問題が解決しない限りは、いろいろな共同経営とか共同何とかというのはなかなか、最後のところは引っかかっているところですよという話を、いろいろな人脈、いろいろなところから向こう側に対して、最後にこの問題が日ロ間に残っている最大の懸案という意識だけはぜひ持っておいてもらわないとという話は我々として常に言う、また向こう側にも、それを認識し、そしてやはりこの問題を解決しないと日ロ
関係は、向こうから言わせればロ日
関係は前に進まないなということをしっかり思わせた上でというところが大事なところではないか、最近そのように強く感じるところです。