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大江康弘君 おはようございます。
小川議員の関連で質問をさせていただきたいと
思いますが、こうした御配慮をいただきました民主党・新緑風会の役員の
皆さん始め先輩の
皆さんにお礼を申し上げたいと
思います。
総理、私は五年近く
総理を眺めてまいりまして、今日は初めてこうして
総理と相まみえ、意見を開陳をさせていただくわけでありまして、昔我々運動会のときに、明日は楽しい運動会、待ちに待ちたる運動会、そんな
思いを持って運動会を待ったんでありますけれども、そんな
思いで実は今日は立たせていただいたわけであります。
総理、いささか旧聞に属しますが、十年余り前に、
総理と私は関空でお会いをさせていただいた。そのとき
総理は一人でとぼとぼと歩いておられましてね、まあそれで私声掛けたんですよ。
小泉先生、どこへ行かれたんですか。私の和歌山の郷土の大先輩でありました野田実先生のところに応援に行かれた
帰りに関空から東京へ戻られる、あのときのとぼとぼした後ろ姿と今と比べて、やはりやればできるんだという、まああの言葉というのは正に
総理が自分の座右の銘にしてやってこられたんじゃないかなと、私はそういうふうに思って、まあ野党ですから、余りやんややんや言う、これもやっぱり仕事ですけれども、やっぱり褒めることもこれ仕事ですから、やっぱり私は政治家というのはやっぱり原体験というのがあるんですね。
おかげさまで、
総理、私、老けて見えるでしょう、老けているんです。もうおかげで
地方合わして今年で二十七年になります。当時は二十五歳で若々しかったんですけれども、まああの当時だったら
小泉チルドレンでもしかしたら呼んでいただいていたかも分かりませんけれども。そういう経過をたどったときに、政治家というのはやっぱり原体験というのが非常に体の中に身にしみ付いてくるということで。
まあ、いささか私どものこの党内の先輩の先生方や同僚の
皆さんと多少やっぱりこれは、自民党でもそうですけれども、我々も意見の違う部分がある。そういう中で、私は今回、安全ということが
テーマであります、安心。ただ、私はいささか国家の安全という部分に
大変心配をしておる一人でありまして、最近、藤原先生という方が書かれた「国家の品格」ですね、これが百万部以上売れたという。まあ、戦後六十年、これ、
日本の
国民が国家だとか品格だとかということは恐らく忘れ去って、ずっと時代の流れで来た。それが今こういう本が売れるということは、やっぱり
国民も本当にこの国はこれでいいんかな。
あの九・一一のテロ以降、私は
総理を
一つ評価をしておるのは、やっぱり日米同盟というのはこれは大事なんですね。戦後、我々、
国民も政治家もやはりもう一歩、あと一歩の覚悟がなかった、この覚悟がなかったばっかりに、本当に
日本は独立国家かという、正に自問自答するような私は六十年間であったと思うんです。そういう中で、これから政治の方向がやっぱりどこへ行くか分かりませんが、これは我々の
責任ですけれども。
私は、実は中国という国が余り好きじゃないんです。中国というのは、私は台湾を通してしか見たことのない政治家で、
人間でありまして、それだけに、私は今、中国が覇権国家としてこの東アジア共同体などという、この正に、聞こえはいいですけれども、中国がこのアジアの宗主国になろうとしておる。私は、そういうところに
日本が巻き込まれるんだったら、まだアメリカとしっかりと日米同盟を組んでやっぱり自由主義を守っていくという。
私は先週台湾へ行ってきました。これは環太平洋の自由主義の国が集まってのセミナーで、不肖、意見を述べさしていただいたんですけれども。私は、やっぱり
日本という国がいつまでもアジアに、東に位置するんだという、こんな座標軸を
お互いがいつまでも持っている間は中国とは私は対等な国家になれない。むしろ、アメリカの西にあるんだ、そしてオーストラリアの正に北西にあるんだという、この太平洋を挟んだやっぱり環太平洋という、このやはり海洋国家としてどう生きていくかというこの座標を我々が持ったときに、やはり違った戦略も出てくると思うんです。
もう時間がありませんから余り余計なこと言いませんけれども、そういう中で、これは、
総理、私の原体験なんです。これはもう民主党の仲間の
皆さんも、私がライトフライよりも、もっとライトのファールフライを飛び越えて、まだライトの座席へ行くぐらいに
皆さん認めていただいておりますから、これはもう仕方がないんですね。ですから、私は、靖国参拝、これは私は、
総理、私は評価をしておる一人です。おしかりを受けるかも分かりません。
私も八月の十五日にはお参りをしております。それだけにこれは、
総理ね、心の問題ということで私は片付けてほしくない。あの世界で正にひどいことをしたナチス・ヒトラーがニュルンベルクで裁かれたこの罪は、いわゆるC級の人道に対する罪なんですね。これが世界で最も重いじゃないかと言われている常識あるC級の罪なんです。A、B、C、これは正に
犯罪のカテゴリーであって、やっぱりここのところは、
総理は、私はしっかりと説明
責任を果たしてほしい。そして、友好というのは大事ですから、そういう意味で
総理に、やっぱり国際
社会で黙っておるということは、これは認めるということになるわけですから、そういう意味でひとつ
総理、これは最初に私は予定しておりませんでしたけれども、激励を込めて、ひとつ
総理、ちょっとそこらの
考えだけをまずお聞かせいただきたいと、こういうふうに
思います。