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長谷川憲正君
国民新党の
長谷川憲正でございます。
五時間に及ぶ長いこの
NHK予算の
審議もいよいよ私が最終
質疑者ということでございますので、
竹中大臣も
橋本会長も、また
委員の
方々もいささか疲労の影が見えますが、もうしばらく頑張っていただきたいと思う次第でございます。
私、今日の各
委員の御
指摘を伺っておりまして、正直な感想をまず最初に申し上げたいと思いますが、
NHKも大変だなと思うわけであります。
委員の御
指摘はそれぞれごもっともでございまして、それはもう
NHKのトップの
皆様、また
総務大臣にもこれは重く受け止めていただきたいとは思うわけでございますが、同時に、やはり私は
日本の
NHK頑張っていると思うんですね。最初にエールを送っておきたいんですけれども。新聞でも、三面記事だけ見ておりますと
日本全国犯罪だらけで、これはもう大変な国だという印象を持ってしまいますけれども、今日も、これは
質疑でございますから、各
委員とも問題点を
指摘しているからこういうことになるんでありまして、トータルとして
NHKが頑張っていることをどなたも否定するわけではないと私は思っておりますので、どうぞ
公共放送事業者として自信と誇りを持って頑張っていただきたい、これをまず最初に申し上げておきたいと思います。
ところで、最後でございますから若干締めくくり総括的に申し上げますが、朝の一番バッターの景山
委員の御
指摘にもありましたように、
NHKの
受信料が、本来
支払っていただくべき人、まあ未
契約の方を含めてですが、本来
支払っていただくべき人が三〇%も払っていない
状態が現実に出てきておると。これはもう大変重大な私は危機だと、
公共放送の存立の基盤そのものを揺るがせるに至るような大問題だというふうに思っておりまして、何とかこれは乗り越えていかなければならないと思います。
そして、
NHK御自身のこの
計画を拝見をしましても、一生懸命これに取り組んでいこうという決意が読み取れるわけでありますけれども、私はやはりこの
NHKの御
努力だけで本当に問題が解決できるのだろうかというところを問題にしたいわけであります。一生懸命やっていただくのは大事でありますが、やはり、これはそもそもの
受信料のこの仕組みにやはり足らざるところがあるのではないか。かつての
日本はこれでもよかったと思うんです。
罰則はないけれども、これは払うべきものなんですよ、法律ではっきりと
契約をしなければならないと、こう書いてありまして、しかも免除基準によらなければ
受信料を免除してはならないというわけですから、どなたも払わなければいけないと、こう書いてあるわけですよね。しかし、
罰則がない。それでやってこれたというのは、まあ
日本がそういういい国だったと。
私どもも子供のころに、うそをついてはいけないとか、人に迷惑を掛けてはいけないとか、弱い者をいじめちゃいけないとか、まあ父親母親だけでなくて近所のおじさんやおばさんからもそんなことを言われて育ってきましたけれども、やはり時代が複雑になりまして、やっぱり
罰則がないと、こういう
国民の、
国民共有の財産とも言うべき
公共放送であっても、
受信料を払わないという気持ちになってしまう人が出てくる、これはもう
国民が悪いと私言っているわけでは必ずしもありませんが、そういうことになりやすいんだろうと思うんです。
例えば、駅前行ってもたくさん歩道に自転車が放置してありますし、駐車禁止の場所にも一杯車が止まっています。やはり、そういうことというのは起きがちでありまして、私はこれやはり
制度を改めていく必要があるのかな。確かに
NHKの一連の
不祥事が引き金になったことは事実だと思います。
しかし、それでは、そんなことが起きているのは
NHKだけなのかと。国はどうなのか。国だって一杯
不祥事起きているんじゃないですか。我々
国会議員の仲間も含めて、
国民の
皆さんに頭を下げなきゃならぬようなことがたくさん出ている。そういう中で、それじゃもう国に
お金を納めるのは嫌だから税金を払わない、そんなことは許されないわけですよね。しかし、
NHKの
受信料は
罰則がない。そこで、私はこの美しいみんなの善意に頼った
制度というのもそろそろ何らかの手直しをしないと
制度そのものが死んでしまうことになるだろう。そういうことを非常に恐れているわけであります。
たしか、私のうろ覚えでございますけれども、カナダではやはりこういった
受信料の不払ということがかつてありまして、三割を超えた時点で
受信料に見切りを付けて
制度をあきらめてしまったというようなことがあったように記憶をするわけでありまして、私はそうならないうちに手を打っていただきたい、そう思うわけでございますが、まず、正に国そして
政府を代表しておられる
総務大臣に御見解を承りたいと思います。