○澤雄二君 今回の
豪雪が深刻な
被害を各地に与えているのはもう言うまでもないことでございますけれども、各自治体からはもう既に除排雪の
予算を使い果たしたという悲鳴が届いております。一方で、本
法律案ではこの災害や除排雪にかかわる
特別交付税の増額は行われていません。このため、自治体を始めとする関係者の人たちからは大丈夫なのかという心配の声も上がっております。この一般会計
予算が、
補正予算が決まったのは十二月二十日ですよね。アスベスト
対策、新型インフルエンザ、それから耐震偽装事件などの
対策費は計上されていますが、この大雪の
対策費は計上されておりません。
十二月二十日当時、既にこの
豪雪はいわゆる五十九年
豪雪を上回ってはいました。しかし、いかに何でもこんなに
被害があるだろうということは多分想像をされていなかった、ですから
対策費として計上されていなかったんだというふうに思いますが、実はこの今年の
豪雪がどんなにすごいのかということを少し話をさせていただきたいと思います。
気象専門家の人たちによりますと、この雪は地球温暖化による気候変動、異常気象ではなくてさらにその上の気候変動によるものだと。どうしてこういうことが起きているかというと、私も専門家じゃありません、詳しいこと分かりませんが、北極振動という現象が起きているんだそうです。これは十年から二十年に一度起きることだと。それともう一つは、東南アジアの赤道付近の対流が非常に活発になっている。これは冬場に起きることはないんだそうであります。これが同時に起きているためにかつてない気象現象が今起きていると。
具体的には、なぜそれが起きるかというと、このことによって物すごい強い冬型の気圧配置になっているんだそうであります。先日、シベリアで千六十ヘクトパスカルという高気圧が現れたそうですが、こんなことは気象予報士は見たことがないというようなことが起きています。
具体的に、日本でいろんな初めての現象が起きていますが、どういうことが起きているかというと、降雪の
地域、日本海側全域を今御存じのように覆っています。これまでは
豪雪といっても一部の
地域や県だけだった。こんなに広い
地域で
豪雪に見舞われたという経験は日本列島、ないそうであります。しかも、十二月にこれだけの
豪雪というのも経験したことがない。積雪量ですね、氷点下、非常に気温が冷たいので雪が解けないので積雪量もどんどんどんどん高まっているわけでございますが、これも全部新記録を各地で更新をしています。
それから、今まで山間部が中心だったのが、中心市街地で
被害が起きている。これも初めてのことだそうであります。一月の中旬に二日ぐらい大変暖かな日がありましたけど、こんなことも今まで気象観測上なかったそうであります。
もう次から次へとそういうのあるんでございますが、今日は別に気象の
説明をするのが趣旨ではございませんのでこの辺でやめておきますけれども、つまり何が言いたいかというと、これまで日本が経験しなかった実は
豪雪に見舞われているんだと、その
対策費は大丈夫なのかというのが趣旨でございます。そして、大事なことは、今もこの雪は降り続いております。そして、これから二月、三月を迎える、更に
被害の拡大が心配をされるわけでございます。そして、三月以降になると、今度は
融雪の
被害が心配をされます。
こういう中で、去年は補正を組む前に台風
被害とか中越地震がありましたので、十六
年度は七百一億円の
特別交付税の増額をされました。今年は本当にこの増額を
考えなくてもいいんでしょうかと。それから、更に言いますと、現在の
特別交付税の中で除排雪の
被害対策に対して傾斜
配分で
配分が大きくなると、そのほかの項目の
予算が削られます。これは毎年もらっているものなので、各自治体にとっては、これがどんどん圧縮されると実は大変なことになるという悲鳴も聞こえているわけでございます。
大臣が
交付税改革を進められているのは十分
承知をしておりますが、その上で改めて増額の検討の有無についてお伺いをいたします。また、これも先ほど
質問にございましたが、三月に予定されている
特別交付税の
配分、
算定、これを繰り上げてされることはないかということを改めてお伺いをしたいと思います。