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大門実紀史君 大門でございます。
昨日、予算
委員会で午前午後とも貸金業、サラ金、クレジット問題取り上げましたけれども、今日もお二人からございましたけれども、ちょっとしつこいようですけど、もう一回この問題を私、取り上げさせていただきたいというふうに思います。
まず、昨日のテレビでの放映された部分で、
与謝野大臣の答弁に心から敬意を表したいというふうに思いますし、いろいろございましたのをお伝えしたいこともありますので、最初にその問題、触れさせていただきます。
大臣が、サラ金のテレビCMや広告が、あるいは一流銀行が一緒にやっているということを不愉快に思うという発言が今日の全国紙に一斉に全部取り上げられました。昨日、実は
質問を見て、私の
質問を見ていただいた某新聞の編集
委員の方、大変有名な方でテレビにもよく出られる方ですが、すぐ私の部屋に来られて、
与謝野大臣の答弁が大変すばらしかったということで、私の
質問よりも
与謝野さんのことを褒めに来られたわけでございますけれども。
実はマスコミの事情が今どうなっているかを少し
お話ししないと、と思いますが、要するにサラ金業界からのテレビだとか新聞への広告料、広告はすごいものがございまして、今年間三百億ぐらいの広告収入になっているわけです。そうなりますと、なかなか大手の新聞もテレビも消費者
金融、サラ金問題が起きてもなかなか追及しない、取り上げなくなっているわけですね。現場の心ある良心的な記者とか、あるいはジャーナリストは悶々としている状況があるわけです。
朝日新聞でかつて武富士から五千万円の広告料収入をもらったということで大変な、たたかれた事件がありましたけれども、とにかくマスコミがなかなかこの問題今、大変な問題になっていても取り上げているのは一部ですね。やみ金なら取り上げるんですけれども、サラ金のは取り上げないという傾向になっておりまして、例えばジャーナリストの須田慎一郎さんという方がいらっしゃいますけれども、彼が、昨日私取り上げましたけれども、プロミスと三井住友のことを新聞に、これは名前言いませんが、大新聞の夕刊に書いたら、そのプロミスから広告を取り下げると、広告を出さないというふうな脅しを掛けられたとか、それ以来なかなか須田さんもテレビでもしばらく出られなくなったとか、いろんなことがあるわけです、実際には。
そういうことからいって、何といいますか、きちっとこの問題を明らかにしたいけれどもできない状況がある中で、
大臣がきっちりとああいうことを言われて、みんな非常に元気をもらったということを言っておりました。それを
大臣に伝えてほしいということもありましたので、お伝えをしておきたいというふうに思います。
もう
一つは、今日のこの新聞を見ていてもまだ情けないなと思うんですけれども、一斉に出ておりますけれども、サラ金という言葉なんですね。これは
国会議員の中でも、私
たちがサラ金と言うと、サラ金って何だとその言い方はと言う一部議員がいるぐらい、実は業界がサラ金と言われるのを物すごい今ぴりぴりとしているんですね。
これは
御存じのとおり、もう随分
たちますが、かつてサラ金地獄が大社会問題になって、それで八三年に貸金業法制定となったわけですけれども、あのときのイメージがみんなに残っているわけですね。それを払拭されるような正常なことやっていたらだれも言わないんですけれども、同じようなことをやっていると。だからサラ金と言いたくなるし、まあ言われているわけですけれども、業界としては物すごくぴりぴりしております。
今日の朝の新聞でも、サラ金という表現を使っているのは朝日と毎日だけです。毎日はサラ金、括弧消費者
金融と、括弧を付けているわけですね。このサラ金という言葉を使った場合でも、サラ金業界から物すごい抗議が行く、弁護士さんにも物すごい抗議が行くというふうな状況でございます。
ちなみにお伝えしておきますけれども、日弁連ははっきりと、このサラ金という言葉に対して抗議を受けて、回答をしております。元々、サラ金というのは、サラリーマンの社員証があれば無担保無保証で融資するという業態を示す言葉であったと。貸金業者側も普通に自らも使ってきたと。何も侮べつ的な用語ではないと。そもそも利息制限法違反の高金利で貸し付けている限り、不当取立てとかこういうトラブルが起きると。その
意味で、サラ金という用語が不適切な使用法であるとは到底思えないと、言えないという反論をきちっとしておりますけれども、使うと、そういうふうに抗議をすると。そうすると、みんなびくびくしちゃうわけですね。今堂々とサラ金というふうに書いているのは我が党の赤旗ぐらいのものでございまして、ほかのところはみんなこうやって隠すわけですね。やっと
大臣がテレビでサラ金と言ってくれたんで、朝日も毎日もこうやって書けるようになったというふうなことでございます。
まあサラ金という言葉がどうかじゃなくて、別に私も消費者
金融と言ったっていいと思うんですけれども、これだけトラブルを起こしていると、やっぱり言われても仕方がないかなというふうに思うところでございます。
読売新聞にはもう
一つ記事が載っておりまして、消費者
金融大手五社がテレビCMの自粛時間を、四月から自粛する時間を延長するということを決めたことが分かったということだそうでございます。これは、かつて消費者団体からもサラ金のテレビコマーシャルは自粛してほしいというのがあって少しは自粛してきたんですけれども、さらに、批判されている多重債務者を増加させる一因と
指摘されるなど、社会的な批判が高まっていることに配慮したものということで、
大臣の発言、私の
質問が影響したかどうかはちょっと時間が近過ぎますので分かりませんけれども、とにかく業界も自粛をしようとしているというところでございます。
申し上げたいのは、そういう業界であるということでありまして、きちっと物を言う、
指摘するところは
指摘するということを、特に
国会が恐れてはならないというふうに思うところでございますけれども、
大臣、何か御感想があればお聞かせいただきたいと思います。