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政府参考人(
梅田春実君) 「ゆりかもめ」のインシデントの概要につきましては報道等なされておりますので省略させていただきまして、先生の御
指摘二点ございました。
一つは、「ゆりかもめ」、日ごろの点検でなぜ異常を発見できなかったのかという御
指摘だったと思います。
「ゆりかもめ」につきましては、今回破損した走行輪取付けのフランジという
部分がございまして、この
部分につきましては、技術
基準に基づきまして
事業者の方で三年を超えない期間ごとに行う重要部検査、それから六年を超えない期間ごとに行う全般検査、こういうところで検査をして、異常がないかどうかをチェックするというような仕組みになっております。
今回、事故のありました
車両につきましては、開業当初からのかなり古いものでございますが、
平成十七年一月に全般検査を実施しておりまして、この際には走行輪の取付けフランジの
部分につきまして、目視、要するに目で見て行う検査を行っておりますが、その際には異常がなかったという報告を受けているところでございます。なお、その後、他の
事業者において同様のフランジ部で亀裂が見付かった事象がございまして、
平成十七年の八月に私ども保安情報を出しまして、同じような車体を持っている
事業者に対しまして情報提供を行ったところでございまして、
平成十七年十一月以降、「ゆりかもめ」におきましても、この重要部検査、それから全般検査において当該箇所の検査につきましては、目で見る検査ではなくて探傷検査ということでやや詳細な検査を行うようになりまして、逐次検査を行ってきたところでございますが、当該のこの
車両につきましては、まだそこまで検査をしてなかったというような
状況だったというふうに聞いております。これが一点目でございます。
それから二点目でございますが、新聞等によりますと百万キロまで使用できる部品、これが九十万キロで破断したというようなことでございますけど、この「ゆりかもめ」の
事業者によりますと、昨年十月に
車両メーカーから走行輪取付けフランジ部の寿命等に関しまして、百万キロを目安として部品の設計を行っているという報告だということで私ども聞いております。今回の事故
車両は走行実績が八十九万九千キロ、およそ九十万キロでございますが、が事故
車両でございまして、現在この事故原因については事故調、航空・事故調査
委員会の方で調査が進められているところでございます。したがいまして、いろいろ報道等ございますが、詳細にどうして九十万キロで破断したのかというのは明らかになってくるとは思います。
また、今回、
先ほども言いましたように、
鉄道につきまして、個々の部品の寿命については特段の技術
基準の定めはございません。しかし、
先ほど言いましたように、
車両につきましては定期的な検査の実施を
義務付けておりまして、
先ほど言ったような箇所だとか周期だとか、こういうようなものにつきましては各
事業者がその法令の中で実施するということで
安全性の確保を図ってきているということでございます。
私ども、同様の
車両を持っている
事業者に対しまして、昨日、目視の検査ではなくて探傷検査ということでもう少し詳細な検査をするように指示をしたところでございますし、それから、それまでの間、目視につきましても厳密、丁寧に検査をするように指示をしたところでございます。