○荒井広幸君 今、是正し返還させたというお話がありました。
実は、今日は、
行政改革委員会が参議院の本当に重要な役割でございます。私、特別
委員会を
設置して行革五
法案をやらなくても、この
委員会を随時開けると、このような形にして議論するべきであったのではないかという意見も一方で持ちますが、それだけに、
委員の先生方にも、そして各役所の皆さんにもお聞きをいただきたいんですが、今のようなところで、国の
制度の問題点でございます。
これは、地方自治法二百四十二条によりまして、いわゆる住民訴訟というのが認められています。今言いましたように、問題点を検査してくれ、その結果問題があったら返還要請したりあるいは訴訟まで起こせると、こういったことでございます。しかしこれは、首長は首長で昨日のように選び、議員は議員で選ぶという、それぞれが分離している
制度の地方自治の下で行われる、そういった前提に立っております。国の場合は議院
内閣制でございますし、直接に
内閣である議員を我々が選んでまいりますので、直接にそうした訴訟
制度、これを認めておりません。
これは、法学者等を含めまして学説分かれるところでございますけれども、私が申し上げることはまだ少数説と言ってもいいんだろうというふうに思います。
それはどういうことかと。公金の検査請求訴訟
制度、言ってみれば、住民訴訟
制度というものを国レベルに設ける
国民訴訟
制度でございます。
国民自身が直接
会計検査院に対して違法な疑いのある
財政支出の検査を要請し、その検査結果に基づいて、
措置に不服があるときは、当該、それに当たる
財政行為の差し止めなどを求めて訴えを提起することができるということでございます。
こういうことを、今日の
中馬大臣が冒頭に我々に
説明した資料の中にこう言っているんです。
改革というのは、国に頼りがちな
我が国の
経済社会の構造を
改革し、自立した
個人、
地域、企業などが主役となって
自己解決能力の高い
経済社会をつくり、個々の主体の自立に向けた
意識改革を行うものである、こう、
意識改革であるということを
国民の皆さんにも求めるものであると、こういうことを一方で言っているわけです。
つまり、小泉
内閣の中身というのはこういうことです。
国民に求めると言いながら、実は相変わらずお上意識なんです。もう一方で
国民に、おかしいのではないかという手段を提供してこそ本来こうした
行政改革や
財政改革、その上での増税の議論というのは、賛否別としてあるのでありましょう。こういった問題点が、NHKも我々の受信料で成り立っている、こういったことをずっと考えていくと、旧道路公団の談合、防衛庁による
組織ぐるみの官製談合、こういったことが収まらないのではないでしょうか。
こういった問題点について、二十六日からの特別
委員会においても、またこの
委員会においても、提案を具体的に要旨、骨子として
委員の先生方にお出しをさせていただいて、是非とも参議院としてのお
立場としてこれらが立法化できるようにいろいろな
意味での御議論をお願いしたいと、このように思っている次第でございます。
そういったことによって、今日は
内閣も
総務省も来ていただいています、二十六日、行革特別
委員会にそうしたことを総理にただしますので、その準備を併せてお願いしておきます。こういうことが起こってくるということです。
じゃ、解決策を持たないのでは我々もならないわけです。そこで、環境
委員会でも提案をしておりますけれども、パーチェシングカードなんです。日銀さん、パーチェシングカードというのがあるんです。購買調達カードといいます。アメリカ
政府では五割
程度、三百万円以下はクレジットカードで調達して、今の場合旅費ですが、それによって旅費を支給するんです。一人一人が、それぞれが、いわゆる日本でいいますと
支出負担行為の分任というものの権限を委譲してもらって、
会計責任者でなければ払えないお金をそこに申し込むわけですね、出張する人が
会計責任者に。そうじゃないんです。あらかじめ安いとか便利がいいとかそういったものをちゃんと、税金を大切に使う視点からもデータがそろっております、その中で、自分が分任された、日銀の口座にある、日銀の
会計にあるカードで自ら購入してもいいです、一括購入してもいいです。明確にどこに幾ら使ったかということが出てくるわけです。
そして、今、請求書取らなかったと言いますが、自動的にクレジット会社から請求書は来ますし、最初に
予算を立てるという
会計制度の意識の転換なんです、ここも。事後監視や、その御本人の役人の皆さんのもう創意工夫や意識、これが変わっていく、やる気につながっていくという
意味でも、その
一つの、あなたにこの責任を与えますということなんです。これでアメリカ
政府は、紙、こういったものの
改革一つで、約、一枚当たりのものについてのそうした経費などで六千円から七千円経費を浮かしてます。日本の
会計検査院に当たるGAO、多大な
評価をしているわけです。先ほど言いましたように、三百万
程度のものでは大体五、六割やっているんです。州もやっているんです、購買カード。様々なクレジット会社がやってます。そこにアウトソーシングするだけなんです。自らシステムを立てる必要はありません。
そして、そこから来る請求書やら何やらで日銀の
会計担当の方が事後チェックをしっかりするということです。更に
会計検査院が入っていくということなんです。
透明性の担保なんです。同時に、そのデータが進めば、どこどこの飛行機会社で大阪便は安いというのが分かります。一括購入や割引購入が可能になるんです。税金が生きる道ではないでしょうか。
既にそういうことがあるということで日銀さんがいらっしゃるのに、世界の
経済だ、日本の
経済だということを呼んでいらっしゃるということに私は首をかしげざるを得ないんですよ。中国だけですよ、やってないのは。いわゆる常任
理事国で言ったら中国、まだこの
制度を
導入してません。日本も一部始まりました、役所で多少ね。徹底してやってない。徹底してやっていないから私は問題だということも言いますが、どうか、もう一方で、
国民が自らこれは違法性があるんじゃないかと請求できる
制度というものを
会計検査院に対して行う、そして
会計検査院はそれに基づいて、もちろん順番を決めていくというようなことを含めて対応していくという具体的な中身を二十六日に出さしていただきますので、
委員の先生方とともに是非とも御
検討いただきたいというふうに思います。
さて、そこで次の課題でございますけれども、グリーン購入、今日は自治省に特に来ていただきました、
総務省の皆さんに来ていただきました。こういうこともあるわけです。これは、
会計検査院はどのように解釈するかということではなくて、むしろこれ政策の妥当性ですから、この
委員会の問題なんです。国では、グリーン購入というもの、鉛筆一本にいたしましても環境に優しいものを買いましょうということで、項目を全部挙げました。ほとんどのものを挙げた。そのものを買いましょうということで、グリーン調達は大体高く付きますけども、
中央省庁レベルではこれはほぼ達成されております、その
目標は。
ところが、地方に行きますと、このグリーン購入というものは努力規定にしたんです。議員立法でございました、これ。国にはそのように義務をして、環境の下で人間は生きていくしかないんだから、高い安いという目先の問題ではなくて、環境と共生していくという重要性から、これは
国会議員皆さん自らが作った法律でございます。
しかし、地方においてはそれを義務にいたしました。国は、これは義務です。地方は努力にしたんです、失礼しました、努力にしました。その結果、何と、市町村段階で申しますと七二%の市町村が、これらの、買いましょうというそういう計画の策定をしていないということです。七二%策定していない。
何を申し上げたいか。全部交付税でお金が行っているんです。どれぐらい行っているかと。この間の
委員会で御答弁をいただきましたけれども、かなりの金額が行っているんですね。努力でありながら、これは非常に必要なことだからということでグリーン購買については交付税
措置をしているんです。企画振興費という中で、県にありましては約二千三百万円、市町村にありましては四千九百万円の
予算のうちの、内数でこれを認めているんです。県は、標準団体が、百七十万の県庁が団体、標準としてみますが、それで大体交付税
措置しているのは企画振興費という中の環境
行政経費、この経費で二千三百万。市町村になりますと環境保全対策経費、こういう名目で、その中に含まれて四千九百万、全体が四千九百万です。その中の項目に入っているんです。この交付税を
措置しながらやってないんですよ、努力でありながら。努力だからということかもしれません。高く付きますし、
予算が高く付くから、掛かるから嫌だというお気持ちが、これが、
調査でございました、環境省の
調査です、今年発表しました。人手が足りない。
ところが、今やりましたようなパーチェシングカードというものを、海外でも使っておりますが、そういうものをやることによってコストダウンし、
透明性が図られ、その余力が
財政再建に向けられたり、グリーン購入の割高というものの購買に向けられる。いろいろな工夫の余地があるはずなんです。それこそ地方自治団体が、正に自治体主権の発想であります。それがなかなかうまくいっていないというのが
現状なんです。
そこで、改めて
総務省にお尋ねするんです。私が今言ったようなことで、この交付税
措置に盛り込んでいるということは、努力でありますが、使われるという前提でこれは交付しているんでしょうか、どうでしょうか、そこの考え方を
整理してください。