○
谷博之君
民主党・新緑風会の
谷博之でございますが、食の
安全等に関する件ということですが、食の安全につきましては私の後の森
ゆうこ議員に
質疑を譲ることにいたしまして、私は、等というところで障害者自立支援法における重度訪問介護及び重度障害
者等包括支援について、一点に絞ってお伺いをいたしたいと思います。
御案内のとおり、さきの第百六十三
国会で障害者自立支援法という
法律が成立したわけでありますけれども、それを受けまして既に報酬単価などを決めるということで、四月の
施行に向けてかなりその
検討作業を進めてきていると、こういうふうに聞いておりますけれども、もう時間がありません。そういう
状況の中で、
川崎厚生労働大臣に是非聞いていただきたい、そして前向きな本当に御答弁、決意を聞かしていただきたい、このような
気持ちで今回この問題を
議題として私の方から
質問をさしていただく次第でございます。
この点につきましては、今
資料としてお配りいただきましたけれども、前回の
国会で尾辻前
厚生労働大臣が、これは
衆議院の
厚生労働委員会での答弁でございますが、このように答弁もされております。これらを踏まえながら後ほどこの点については重ねてお伺いをいたしますが、今回のこの障害者自立支援法というのは、まあある
意味では、元々低いレベルにある国庫基準を多少上げただけでは、尾辻前
厚生労働大臣が答弁されておられますように、多少上げただけでは十分な介護給付が保障されることにはならないんではないか、こういう声が当事者の間からも随分出ております。そういう
意味では、この障害者自立支援法という
法案の名前ではなくて、障害者自殺支援法というふうに呼ぶ当事者の方もいるぐらいでございまして、大変これは厳しい
法律の
内容だと、このようにも言われております。
実は、
大臣、後ろの傍聴席に今日は
日本ALS協会の
患者の
皆さん、そして御家族、そして介護者の
皆さんが傍聴にお見えになっております。今日、これ何で来られたか、なぜ来られたかということでありますが、前
国会でこの
法案の
審議をしている過程で、大変、
政府が約束したサービスの質、量、そして報酬の基準といった、そういう具体的な
内容について政省令にこれをゆだねるということになったがゆえに、十分その
法案の
審議の中では
内容が明らかにならなかったということもあって、それを是非見届けたい、確認をしたいという思いもあって、今日この場に、寒い中ですけれども、大勢の
皆さん方に来ていただいているということを是非御
理解をいただきたいと思うんです。
そして、そうした中で、御本人の実は御了解もいただいておりますので、今日来られている方の中で横前知恵さんという三十六歳の当事者の、ALS
患者の、その方の具体的な問題を通してお伺いをしたいと思っておりますが、横前さんは都内の板橋区に住んでおりまして、約二年前の三十五歳で発病されました。人工呼吸器はまだ付けておりませんけれども、ALSの進行とともに日常
生活やあるいは外出の行動に大変困難になってきているということです。そして、一月からはようやく一か月で二十七時間分のホームヘルプサービスを受けられることになったと。しかし、これでは本来必要な長時間介護は受けられない。そういうことから、ふだんから水分を控えたり、外出を控えて懸命に今
生活をしているということです。
今後は徐々に食事をすることや会話をすることさえも困難になってくるのではないか、こういうふうに不安を絶えず感じておられる。御家族は母親一人でありまして、お母さんも仕事で外出をすることも多いことから身の回りの世話をする人もほとんどいない、そういうことでふだんは一日じゅう一人で在宅療養をしていると、こういうふうな
状況にございます。
横前さんは、病気の進行によってはいずれは気管を切開しなければ人工呼吸器を装着して生きる道を選ばざるを得ないと、このように思っているが、しかし、そこには二十四時間の介護サービスがないと、どうしても生きていくことはできないと、こういう厳しい現実が待っています。
そして、横前さんは四十歳に達していないため介護保険サービスは受けられない、その結果、この障害者自立支援サービスで二十四時間介護に頼るしかないと、こういう
状況にございまして、先日私どもの
民主党の中でのこうした問題のいわゆる相談窓口のところに来られまして、いろんなそうした現状を、実情をお聞かせをいただきました。そして、自立支援法でホームヘルパーの単価が下がったり、利用上限時間が低く設定されたら、もう人工呼吸器が付けられない、そういう思いで涙ながらに震える声で私どもにそういう訴えをされました。
そこで、どうか
大臣、こうした差し迫った
状況の中で障害者自立支援サービスの報酬額の国庫基準を政省令で定めるに当たって、このような横前さんのような人に対しても今までどおり、いや、今まで以上に安心して在宅で暮らせる、そうした
内容に是非していただきたいと思うんですけれども。そして、若年発症した若いこういうALS
患者の生存権、これを今後とも保障することをしっかり約束していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。