○副
大臣(松村龍二君) 山本先生にお答え申し上げます。
まず、ボンバルディア社製の御質問についてお答えいたします。
ボンバルディア社製のQ400型航空機は七十四人乗りのプロペラ機で、
平成十五年より我が国に導入されまして、プロペラであるということもありまして低騒音機であると。この特性を生かしまして、伊丹空港を中心に、現在、JALグループ、ANAグループ合計で十九機、二十五路線を運航しています。
御
指摘いただきましたように、昨今、Q400型機については、多様なトラブルにより運航に支障が生じる
事例が多発しており、昨年は二十六件、本年もこれまでに、週末の
状況でございますが、十七件のトラブルが発生しております。
国土交通省としましては、昨年来、同型機の運航者に対しまして、一斉点検の
実施、トラブルの原因究明と
再発防止策の策定等を
指導したところであります。これらを受けて、航空会社では点検期間間隔を短くするなどの
対策を取り、
整備を的確に
実施するとともに、会社間でトラブルや、会社間といいますのはJALグループとANAグループ、同じ飛行機を使っているこの会社間で、トラブルやその
対策についての情報交換を行い、協力して対応をしております。
しかしながら、ただいまも御
指摘ありましたように、同機のトラブルの多くは、その
対策としての設計の
改善や製造段階での品質管理の徹底が必要なものと
考えられるところから、先月には航空局の担当官をカナダに派遣し、ボンバルディア社に対しまして、トラブルの原因究明と
再発防止策の策定、トラブル低減のための設計の
改善等について強く申入れを行うとともに、責任当局でありますカナダ航空局に対しましては、製造会社への一層の
指導監督の要請を行ったところであります。今後、カナダ航空局とも
連携を取りながら、トラブル低減のために、
各種の
再発防止策の策定、設計の
改善等についてしっかり監視してまいります。
なお、初めに、トラブル続きの航空会社への安全性の信頼回復に向けての
対策いかんと、こういう御質問がございました。
我が国の航空会社におきましては、昨年来安全上のトラブルが頻発しております。例えば、
日本航空グループにおいて、昨年三月に事業
改善命令を発出したにもかかわらず最近においても不適切な点検が行われたほか、スカイマークについても、不適切な
整備管理に起因して修理期限を超えて運航を行うなど、航空におけるトラブルが続いていることは大変遺憾であります。
今後、国民の空の安全、安心に対する信頼を一刻も早く回復するよう、
一つ一つのトラブルに対して適切な
改善策を講ずるとともに、経営トップが改めて安全の重要性を自覚し、安全で安心な航空輸送サービスを提供することが最大の社会的使命であるとの認識の下、全社一丸となって安全運航を確保するため、トラブルの
再発防止を図り、安全管理
体制をしっかりと確立していただきたいと
考えております。
国土交通省といたしましても、先般成立させていただきました改正航空法、運輸の安全性の向上のための鉄道事業法等の一部を改正する法律でございますが、に
基づきまして航空会社各社の安全管理を十分
審査するとともに、こういった航空会社に対する抜き打ちを含めた立入
検査を継続するなど、安全管理
体制や
再発防止策の
実施状況などについて厳正に監視してまいります。
スカイマークに対します特別
監査といたしましては、航空局の
整備担当四名、運航担当三名の合計七名のチームを結成いたしております。東京空港事務所に臨時の事務室を設置しまして常時監視を
実施いたしております。本社、羽田基地等に立入りをいたしております。また、
整備の現場及び
整備管理部門、運航便及び運航管理部門、
整備士やパイロット等の
体制等について
検査を
実施いたしております。
いずれにいたしましても、航空の安全は絶対のものでございますので、しっかりと対応してまいります。