○
国務大臣(二階
俊博君) 大変難しい質問でありますが、これはお互いに政治をやっていく上において、やはり国民全体といいますか、すべての国民の幸せということを
考えていかなきゃいけない。
東京と大阪だけ発展すればいい、あとはその落ちこぼれをちょうだいして細々とやっていくというふうなことに対しては、私はそれはこれ以上奨励すべきことではないというふうに基本的に
考えております。
最近は、
地方都市、
人口の少ないところは、
経済の理論からいいますと大変難しいことには違いありませんが、やはりそれでもそれぞれの
地域の
特性を生かし、またIT産業、ITを活用するなどという面から頑張っていける。これは大変、一つの例でありますが、コンテンツ産業ということに対してこれから大々的に
経済産業省としても取り組んでいこうと思っておるわけでありますが、今、これはこれなりに各地で専門家の
皆さん等の頑張りによってたくさん芽生えつつありますし、
議員も御承知のとおり、アニメ一つとらえてみましても、これは大変な産業になってきておるわけでありまして、この間も、私、パリでちょっとテレビをひねったらアニメの画像で、フランス語でみんな劇画はやっておるんですが、出てくるところは日本なんですね。時間表が出てきたり町の名前が出てきたりしているの、みんな日本語で出ておるわけです。それは吹き替えをしているわけですが、そこまで対応できなかったんでしょうが、いずれにしましても、こういうことを通じて日本の活字が世界にだんだんだんだん広まっていくんだなということを思ったんですが。
私は、今、財政諮問
会議におきましても、これからはコンテンツの産業について新しい舞台、新しいステージを構築するために
思い切った対応をやるんだということを、その意欲を表明してあるわけでありますが、そうしたことなどは
地方の
都市だからとか、遠いからとか、
人口が少ないとかということと関係ないわけでありまして、先般、私の地元で田辺市という我々のところでは大きな
地域だというふうに思うんですが、こういうグラフへ出てきますとまだまだ小さい
都市に違いありませんが、その人たちが頑張って映画を作りました。そして、その映画を
東京で上映することができないか、
東京の人たちに見てもらうことができないか、再三
東京に出てきては私のところへ立ち寄っておりました。その意欲、その意気込みに私、感心をするといいますか、何かどこかで応援をしてあげたいと思っておったんですが、随分以前にトランジットでパリに立ち寄ったときに、私はパリのジェトロの所長に対して、あなたはここのパリのカンヌ映画祭に私の方の
地方で田舎で作った映画、出展できるようなことができないかどうか、ここの芸術や文化を担当している
大臣に話してみてくれと、そして私がそれを特に希望しておるということを申し上げてくれというふうに話をしましたら、だんだん進んでいきまして、先般カンヌ映画祭に取り上げられたわけであります。しかし、それは三万本集まってくるというんですね、世界じゅうから。それで、それは世界三大映画祭と、こう言われるようでありますが、今、それじゃあとの二大映画祭は何万本ぐらい集まってくるんだということを今調べている最中でありますが。
いずれにしましても、
議員も御承知と
思いますが、
東京映画祭、過去十八回
東京で行われておりますが、今年、今度は第十九回目の
東京映画祭でありますが、そうしたことな
どもこれからやっていく。その際に、たまたま今の申し上げたのは
東京映画祭という名前になっておりますが、出展してくるのはどこから来るか分からないんですね。そういうことからいうと、何も
東京と大阪だけが
人口集積しているからこれで頑張れる、これが頑張ればいいんだということではなくて、私はそれぞれの
地域の
皆さんに頑張ってもらう。
ですから、頑張る
中小企業三百社というふうなことを発表したのも、今三百社ですが、来年は別の三百社があのステージにのってまいります。次から次へとして、それぞれの
地域がやっぱり頑張るということが大事でありまして、私は、今
議員が御
指摘になりましたように、いろんな手法を組み合わせてやっていかなきゃいけない。
経済産業省は
経済産業省の井戸の中にだけ閉じこもっておるんではなくて、隣の役所、省庁にもずっとお願いする。
私も今朝、文部科学
大臣に対して国立高専の活用についていろいろお願いしておって、我々の側から高専、高専と言って回るのは僣越かなとも思ったんですが、小坂
大臣も大変御
理解をしてくださいまして、高専が
経済産業にお役に立てば、
地域の
中小企業の発展のお役に立てばどうぞお使いくださいと、こういうことでありましたから、私
ども、全国の高専と
地域の頑張りとの間を見て、ここなら大丈夫だというところを三十か所選んで補助金を付けて、その補助金を中心にして高専と
地域が新しい産業を生み出すために
努力をする。
私は、これは一年で結論が出るかどうかは分かりませんが、
成果が出るかどうかは分かりませんが、必ずこの芽生えはお役に立てるというふうに思っておりますので、是非、
議員もそういうことに御
理解が深いわけでありますから、注目をしておっていただきたいとお願いをする次第であります。