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国務大臣(二階
俊博君) まず
最初に、
知的財産権の問題につきまして、民主党が早い時期からこれに積極的に取り組んでいただいていることに対しまして、敬意を表したいと思います。
ただいまの
お尋ねでありますが、私は私なりの
考えを持っておりますが、何か言いますとすぐ閣内不一致などということで、随分貴重なお時間を、そのために御
質問をいただいたり
答弁を申したりしなきゃならぬことがありますから、私はできるだけこの面の発言は控えておるところであります。しかし、いずれにしましても、胡錦濤主席がどう言われた、あるいは
小泉総理の方針がどうであるとかということは、これは一閣僚として論評すべきことではございませんので、それはもっと高い
レベルでこうした問題が、こういう
委員会でもこのことに多くの、それこそ多くの時間を割くことのないような時期が到来することを私は心から期待をいたしております。
日中間は、向かい合って対立の中で物事を
考えるのではなくて、同じラインでこの
世界の平和のために、またアジアのリーダー国としてのそれぞれの
役割があるはずでありまして、そのためには日中間が協力しなくてはならない。あるいは経済面におきましても、
議員も御承知のとおり、日中間のこのお互いの貿易、あるいは
日本と
中国だけではなくて、既に
中国とアメリカとの関係、
中国とEUとの関係を
考えてみましても、私たちはこのままじっとしておっていいのかということはだれでもが承知しておるところでありますし、特に経済界の皆さんはそのことを憂慮しておられると思います。
我々はそうした面を、
経済産業省としては一日もこのことを看過するわけにはいかない、そうした
立場から、私たちは私たちなりに、私の所掌範囲において、例えば省エネあるいは環境、こうした問題で日中間のフォーラムを開催して、しかもそれはただ一回きりのものではなくて、
最初は私が提案したことでありますから
日本でやらせていただく、次回は
中国でおやりいただくということをこれから繰り返してやっていこうではないかと。そして、それは役所、役人だけの討議や、あるいは閣僚同士の発言だけではなくて、お互いにそれぞれの
産業界も巻き込んで一緒になって、
国民的
レベルにおいても日中間がどうあるべきかということを
議論をしていくということが大事ではないかと
考えております。
幸いにして、このフォーラムは五月の末に東京で開催することが本決まりとなりました。今日は帰国されるようでありますが、薄
熙来商務部長の下の事務次官が来日しまして
経済産業省と細かい決めの協議を行ったところでありますが、また関西にも出向いていろいろ御
調査をいただいたようでありますが、我々、どの場所でフォーラムを開催するか、どうしたところに見学に行っていただくとか、細かい打合せを今しているところであります。こうしたことは
中国政府首脳部も承知をしておることであります。
印象的でありましたのは、私は
中国からたびたび、
中国に出向いてこの協議をする機会を持ってはどうかという御提案もいただいたし、私も伺いたいということは思っておりましたが、何せ国会の開会中でありますから、国会の御了解を得なければ私は海外に出ることはできないという話をしましたら、薄熙来
部長も、
大臣がそうであると同じように私自身も
自分で海外出張を決める
立場にはない、したがって上層部の了解が必要だと、こういう
お話でありましたから、私は温家宝総理にお目に掛かりましたときには、
是非このフォーラムを我々は成功に持っていくためには担当
大臣を
出席させてもらいたいという話をしましたら、その場でこの温家宝総理から薄
部長に対して、それに参加すること、そしてこの開催に同意するという
お話がありましたので、今具体化が進んでいるところであります。
ただいまの御
質問には直接の
お答えにはなっていないかもしれませんが、冒頭申し上げましたように、私は、それぞれの閣僚が閣僚の見識でいろいろお述べになることはこれはこれで自由でありますが、しかし私は、そこにはおのずからやはり、相手の国のこの最高指導者の発言に対してやはり出向いていってでも話をするとか、あるいは書簡を差し上げるとか、いろんな形で
お話のしようがあろうと思いますが、ラリーの応酬のような形で両国で非難をし合うということは、私はできるだけ差し控える方が賢明だと思っております。