○
政府参考人(
小林光君) 大変いい御示唆だと思います。政策をやっていくということでございますから、全体像をしっかり把握して、その中でこの
対策をやっていくと、こういうことがよろしいかというふうに、私
どももそう考えてございます。
ただ、お言葉を返すようで恐縮ですが、元々、
フロンの
対策はモントリオール
議定書で始まったということで、言わば生産されたものはすべて最終的には
大気に放出されてしまうと。なので、生産量自体を制限するということでこの
対策が始まったものでございまして、そういうことをいいますと、
排出抑制、そして
回収、
破壊というのは日本独自の道でございます。
そういう
意味で試行錯誤を重ねてきているわけでございまして、今御
指摘の全体の流れがもう
一つ、生産量は分かっていても分かんないじゃないかと、こういう議論になっていくのかなというふうに考えてございまして、私
ども、今回の
法改正も踏まえて、例えば
整備時にどういった
フロンが扱いになっているのかとかいうようなことで、全体のマテリアルバランスをしっかり把握していくようにいたしたいと思っております。
そういうことで、やや不完全な
お話になりますが、全貌を少し申し上げますと、せっかくの機会でございますが、生産量は先ほど御
指摘のとおりでございますが、
冷媒用途に限って申し上げますと、直近の数字、大分減ってきておりまして、約三万四千トンという数字になってございます。そして、それが
二つの大きく分けまして用途に分かれていきます。
一つは、新しい
冷凍空調機器に初期充てんされる、新品に詰められるもの。そしてもう
一つは、この
フロン、どうしてもしようがないんですが、使っているうちに漏れていきますので、その補充用ということで小口の販売もされているということでございます。そして、それが市中ストック量を形成しているということでございます。
現在の私
どもの推計ですと、市中ストック量が、これはそれほど定かな数字じゃございませんが、例えば五千トンぐらいのオーダーで増えているというふうに考えられておりまして、先ほど
委員の御
指摘にありましたように、出荷量に対する
回収量で見ますと確かに
回収が悪いわけでありますが、ストックも増えているということに相なっているのかなというふうに思ってございます。そして、そのストック量が
平成十五年ベースの断面で見ますと二十三万トンに達していると、こういうことでございます。そういうものから、機械が壊されるときに
回収している量が御
指摘のとおり五千トン弱と、こういった全体の流れになっているということでございます。
今、ちょっと分からないところは、
整備時に抜けている量とか、普通に使っているときに抜けている量、こういったものがまだ余り定かでございませんので、今回の
法改正から得られるデータも含めまして、こういったマテリアルバランスをつくり、そしてその生産
規制でない、もちろん生産
規制もするわけでありますが、そういった
排出抑制対策、
回収、
破壊というものがしっかりできるように工夫をしていきたいというふうに考えてございます。