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榛葉賀津也君 ありがとうございます。
我が党はこの
二つの
条約に賛成でございます。
それでは、
議論を、残余の時間をパレスチナ情勢について若干
外務省と
議論をしたいと思うんですが、先日、新聞で民主党の支持率が四〇%を超えたと。えっと思ったんですが、アメリカの民主党でございました。四〇%を超えてすごいなと思ったわけでございますが、やはり今、大分ここ数年でアメリカの世論、
国内情勢変わってきているなと思うんですね。
私は、基本的に余りブッシュさんの
政策と一〇〇%自分の
政策、
考え方とマッチするということは多くはないんですが、他方、このコミットしたイラクを失敗してもらっては困るんです。ブッシュの揚げ足取ったり、アメリカ何やってるんだと言うのは簡単なんですが、この
日本の
国益、イラクというのはアフリカの貧困国であるとか破綻国ではございませんから、極めて裕福な国だった。この国に成功してもらわなければ困るというのは、
我が国与野党超えた同じコンセンサス。その手法であるとか具体的な
政策は様々あると思うんですが、基本的にはアメリカに成功してもらわないと困るんですね。
ところが、やはり大分今厳しい
状況で、米兵の死者数が先月の十二日で二千三百人を超えて、まあ二千三百九という数字も出ているんですが、ブッシュの支持率も、九・一一直後が九〇%あったのが、イラクの開戦時に七〇%、そして先月の数字ですと三五%まで落ち込んできている。そして、戦争を不支持といったのが、開戦当時は二五%なかったのが現在五七%に増えてきているという。これは戦費の問題であるとか
国内情勢であるとか、この秋に向けたいわゆる中間選挙等と様々な
国内事情もあると思うんですが、確かにブッシュが、今アメリカがイラクに相当なウエート、そして神経を集中しているというのは、まあ火を見るより明らかというか、現実そうなんだと思います。
しかし、このイラク、私、早く、一日も早く安定してほしい、そのために世界として何ができるかということを、アメリカが勝つ負けるという短絡的な基準ではなくて、この世界の安定のためにどうするかという
議論が大事だと思うんですが、このイラクの不安定化によってイラン、そしてパレスチナに実は多大な影響を与えている。どうしてもイラクだけ見がちなんですが、このイラクの不安定というのが実はその他の懸案している中東案件に大きな実は不安定要素を間接的に与えているのが
現状で、私はイランとかパレスチナ問題というのはその最たる例だと思っています。
よく、
日本でこのパレスチナ問題を
議論しますと、パレスチナ問題は中東問題の核だから大事だというんですが、私、これはうそばっかりだと思っております。パレスチナ問題が解決したからってイランの問題も解決しませんし、スーダンの問題もシリアの問題も全然解決しないんです。パレスチナ問題が中東問題の根っこだというと、何か分かりやすいようなすっきりした、中東和平さえあれば中東が平和になるかといったら、もうほとんどそれぞれ違う問題で、それぞれのアラブ
諸国のそれぞれの問題もパレスチナ問題を
理由にすると言いやすいものですからこういう
議論になりがちなんですが、私はそうじゃないんじゃないか。しかし、他方、このパレスチナ問題がエルサレムの問題含めて、またイスラエルという国の存在を含めて、アメリカ、ロシアを巻き込んで極めて重要な問題であることもまたこれ間違いのない事実でございます。
この三月の二十八日、二十九日と、
日本の
国内の民主党も大変な出来事があったんですが、他方、海の向こうの中東でも、この二十八、二十九というのが大きな
ターニングポイントでございました。文字どおり、
日本にも昨年来日されましたオルマルトさんが、オルマルト率いる新党カディーマが二十九議席取りまして勝ちました。これはもう労働党、リクードのいわゆる二大政党制の
政権交代の時代から、三十年
ぶりにカディーマという新党が
政権与党になったという、これは大きないわゆる
ターニングポイントで、ただ、シャロンの後のオルマルトのカディーマが勝っただけではなくて、イスラエルの内政そのものの大きな転換点。
他方、ハマスが二十九日には単独内閣を発足して、ハニヤが新首相になってザハルが新外相になった。これ、大変な
状況に今パレスチナ来ていると思うんですが、
外務大臣、この今のパレスチナ情勢をどのように御
認識をされて、一連のこの出来事をどのようにごらんになっていらっしゃったんでしょうか。