○馬淵
委員 銀行法上ではそこに対する
規制はない、経営判断なんだと。経営判断の結果そのようなことを行っても、恐らく、金融庁としては、監督局としては、例えば適切な引当金が計上されているとかによって健全性が損なわれていなければよいという、こうした監督局の指針になるのではないかと思われます。
さて、先ほどお配りした
資料、この
資料の一枚目には
日本振興銀行をめぐる経緯ということを載せておりますが、先ほど申し上げたように、この銀行が幾つかのさまざまな状況に陥った。役員が交代をする、なかなか貸出残高が伸びないといった中で木村氏は、先ほ
ども申し上げていたKFiですね、みずからの、代表取締役をされている、その代表をおりられる。それはなぜか。
日本振興銀行の代表取締役に就任されるからなんですね、これは先ほど兼業の
部分の話にかかわるわけでありますが。そして、
日本振興銀行は、木村氏が代表をしていたその
会社、KFiに三億九千万円を金利三%で融資をされています。年利三%。
そしてさらに、木村氏は、御自身が代表取締役をおりたけれ
ども、今、
日本振興銀行の代表執行役に就任して、御自身がまだ取締役を務めているウッドビレッジという
会社、この
会社は木村氏の奥様が代表取締役を務めておられるわけですが、このウッドビレッジに金利三%で一億七千八百七十五万円を融資されておられます。
さて、お手元に
資料をお配りしましたが、貸出申請書というのがございます。これは、
日本振興銀行の中で貸し出しに対しての審査を行う、その申請書でございます。ウッドビレッジという
会社に担保として、当行株式というのは
日本振興銀行株、五千五百株を担保として、そして貸し出しは一億七千八百七十五万円、これを固定金利三%で貸し出すという申請であります。
これに対しては、ごらんいただいたらわかりますように、貸し出しに対しての評価という
部分は、省略、省略、省略、省略となっています。運転資金として申し出があって、そしてこうした一億七千八百七十五万円の、御自身の奥様が代表であり、御自身が役員を務めている
会社に、貸出申請書が銀行に出されてきた。この日付は三月七日となっています。二〇〇五年三月七日、昨年です。
平成十七年の三月七日に申請がなされていますが、この申請が出される前に、ここを見ていただきますとわかりますように、その直前の二月の二十八日の取締役会で承認がなされて、貸し出しについて申請がなされたという形でこの書面は読み取れます。
次のページをごらんください。審査判定書とあります。この審査判定書の中では、ウッドビレッジに対する貸し出し、業績内容は売り上げ一千六百万円、この
会社に一億七千八百七十五万円の貸し付け。決算時点では実質債務超過となるんだと。ただし、ここにありますように、増資を行って債務超過を解消するとなっていますが、一千六百万円の売り上げの、御自身の奥様が代表取締役をされている
会社に一億七千八百七十五万円の貸し付けを行って、五千五百株の振興銀行株を担保に入れることが審査の中で行われているとなります。
ここで見ますと、結論として、利益相反取引となっており、本件は金額一億以上、一億以上というのは
日本振興銀行の貸出基準の上限額であります。それを超えて貸し出し、かつ利益相反取引となっているから、取締役会で決めてください、こういう判定になっています。
さらに次のページをごらんいただくと、ウッドビレッジという
会社の状況がわかります。奥様が代表取締役をされ、株主構成は御自身の同族の方で占められております。取引約定書を見れば、奥様の名前と木村代表執行役の名前が併記される銀行取引約定書となります。
先ほど金融庁にお尋ねをさせていただきました。銀行法上問題ないかという私の問いに対して、アームズ・レングス・ルールの中に、あるいは大口信用供与の
規制、これにかかわるか否かだというお話でありました。
このように、昨年の三月の段階で一億数千万の貸し付け、売り上げ千六百万円の
会社がわずか固定金利三%。
日本振興銀行は、振興ローンと銘打ってミドルリスクローン、いわゆる八%から一五%の利息をとって利益を出すという銀行です。そういうスキームでこの免許申請がなされていました。
しかし、御自身が代表をされている
会社に貸し付け三億九千万円、さらに、御自身も役員として入り、株式を持ち、同族
会社であり、奥様が社長をされている
会社に売り上げの十倍以上の貸し付けを行って、こうした融資というものが問題はないのか。先ほ
ども与謝野
大臣、顧問である方が銀行免許取得にかかわるということについて、お認めになるんですかと私がお尋ねしたところ、法的に問題ないんだ、このようにおっしゃった。
法律にかかわらなければ何でもいいということを言わんばかりの
お答えだと私は聞こえるわけでありますが、さて、このような融資に対して、担当
大臣としてどのようにお感じでしょうか、与謝野
大臣。