○大前
委員 お二人の
大臣から御
説明いただいて、いろいろ事情のあることはよくわかるのでございますけれ
ども、やはり自
国民の生命と人権を守るということは
政府の最大の義務でございますので、できるだけの尽力を期待したい。
また、我々議員の間でも、かつて、
拉致議連ができるまでは、自由往来促進議連といいまして、非常に活発な議連だったわけなんですね。それが最近、ずっと停滞、店じまいしていたのでございますけれ
ども、昨年から再発足して、活動を再開したわけでございます。
その中で、脱北者の問題も取り扱おうということで、いろいろな脱北してきた
日本人妻の話を聞く機会がございました。
そこで私は大変うれしかったのは、議連の活動がそういう
北朝鮮にいる
日本人妻にいい作用を及ぼしていたということを知ったんですね。
拉致議連でも自由往来の議連でも、そういうことをやると
向こうにいる
日本人妻とか
拉致被害者に悪い作用があるのではないかと言われるのですけれ
ども、少なくともこの自由往来の議連の場合は、ちょうど一九八九年、
平成元年前後に最初の自由往来の会の議連はスタートしているのですけれ
ども、それから後、一九九〇年代になって、
北朝鮮の
日本人妻に対する待遇が
かなりよくなった。
日本人妻を差別するな、いじめるな、ちょっと余分に配給も出してやれというようなことがございまして、そういうことが一九九〇年代からあって、
日本人妻はちょっと一息つきましたという話をある脱北された
日本人妻からお聞きして、私は、まあよかったなと思ったんです。
今後とも、やはり私
たちも、
日本人の自
国民の生命と人権を守る運動にもっと頑張っていかねばならないなと思っております。
次に、
拉致問題の方に移りたいのですけれ
ども、私は、ずっと
日本人妻の自由往来の問題をやっておりまして、それものれんに腕押しのような状態で、これは幾らやってもだめだなと思っていた
平成八年ごろに、そういう運動の過程で、兵庫県出身の有本恵子さん、田中実さんというお二人の
拉致事件の情報が入りまして、当時、地方議会で初めて、
平成八年の十二月にこの
拉致事件を取り上げたわけなんです。それからずっと、今度は
拉致の方の運動にかかわってきたわけでございます。
それで、小泉総理が
平成十四年九月十七日の第一次訪朝で、まさかと言われた金正日総書記自身の口から
拉致の事実の認定と謝罪を得て、五人の
生存者の
日本帰国を
実現されたわけでございます。
この
拉致事件についても、幾ら我々が街頭で運動しても、もうどうしようもない、全く岩に爪を立てるような思いをしていたのでございますけれ
ども、小泉総理が
平成十四年に第一次訪朝していただいて、一気に状況が変わったんですね。
さらに、
平成十六年五月二十二日の第二次訪朝で、蓮池さん、地村さん、そして曽我ひとみさんのお子さん
たち七名、そして曽我さんの御主人のジェンキンスさんを
帰国させることに成功し、そして同氏の脱走罪についても、米軍からのほぼ無罪放免に近い形での
解決に立ち至ったわけでございます。
ここまでは、与野党を通じて非常に評価が高いのでございますけれ
ども、それ以後、先ほどずっと議論されておりましたとおり、一年間
交渉もなくて、一向に
事態が
進展しないということについて、特に
経済制裁が
発動されないことについて、
国民一般、そしてまた運動団体の間で不満が募っておるわけでございます。こういった不満、批判について、
政府はどのように
考えておられるのか、
官房長官にお聞きしたいと思います。