○
赤城委員 おはようございます。
自民党の
赤城徳彦です。
きょうは、
民主党の
小沢党首が誕生しまして、
大変農政についても大胆な御発言がありますので、ちょっとそのことを取り上げたい、こう思うのであります。
新聞を見ますと
自民党の反応というのも出ていまして、その中で
自民党農政の大先輩である
加藤紘一先生が、
小沢氏の
農政は目を覆わんばかりの古さ、相手にする必要はない、こういうふうに言われていますけれ
ども、そうはいっても
野党第一党の
党首であります。大変驚くような内容でありますけれ
ども、しかし、そのことが
現場や
国民に混乱とか誤解を与えてはいけない、こう思いますので、幾つか取り上げて、
政府の見解も伺いたい、こう思います。
最初に、
小沢さんが言われているのは、
食料自給率一〇〇%、大変な
数字でありますけれ
ども、これを目指すということであります。では、一〇〇%の
自給率というのはどういうことになるのか、こう考えますと、
国民が
輸入品を全く買わない、すべて
国産を選択する、単純に考えると、まずこういう場合です。それから、
輸出というのはこの
自給率にプラスにカウントになりますので、半分は
国内で
生産、
消費される、それと同じぐらいの量を
輸出で稼ぐ、そういうケースもあると思うんですね。ただ、いずれにしても、今
国内生産している量と同じぐらいのものをまた別途つくらなきゃいけない、その
農地はどうするんだ、人はどうなるんだ、そういうことがあるわけです。
例えば、
飼料穀物とか
油糧種子、そういうものの
生産には大変広大な
農地が必要であります、これらの原料を初め
我が国の主な
輸入農産物の
生産に必要な
農地は約千二百万ヘクタールと試算され、これは
我が国の
農地面積四百六十九万ヘクタールの二・六倍に相当する、このような広大な
農地を
国内で確保することは不可能であります、これは
農業白書に出ている話であります。
目標としては大変大胆な話でありますけれ
ども、実際にはそういう現実、実現不可能な話であります。
これは、
民主党さんの
試算自身にもはっきり出ていまして、先ごろの
法案審議のときに、これは仮定の計算だということでありますけれ
ども、過去
最大の
作付面積に過去
最大の単収を掛けた
数字でも六〇%の
自給率。それがいかに大変かという話は、この間も議論をいたしました。過去
最大の
農地面積で
最大の単収を掛け合わせたとしても六〇%だと。そういう中で、一〇〇%というのはどれほどの
数字かというのが明らかであると思います。
ただ、さはさりながら、
国内で完全に自給しなきゃならないような
事態というのも一方で考えておかなきゃいけない、こう思うんです。それは、天変地異とか、戦争が起こったとか、
輸入が途絶したという
状況、考えたくはないんですけれ
ども、そういうときには、今の
農地に芋を植えるとか、どういうものをつくってこの一億二千万
国民の
カロリーを提供しなきゃいけないか、そういう
事態も想定する必要があるのではないか。そのときの
体制、どういうふうに
政府としては考えておられますか。