○亀井(久)
委員 国民新党の亀井
久興でございます。
最後の質問でございます。
皆さん方、長時間でお疲れと思いますが、もうしばらくの辛抱でございますので、よろしくお願いいたします。
公社発足をして三年五カ月、その間、生田
総裁、強力なリーダーシップを発揮されまして、今日まで立派な経営を続けてこられたと思っております。三事業それぞれ、この三年間、単年度でも黒字を出される、大変厳しい
環境の中でそうした成果を出されたということ、私は大変高く
評価をしているわけでございます。これは、生田さんの強力なリーダーシップはもとよりでございますけれども、やはり管理者の人たち、
職員の方々、そういう現場で働いている人たちが生田
総裁の経営ビジョン、経営方針というものを十分に理解して、そして精いっぱい新しい
環境の中で頑張ってきた、その成果でもあろうと思いますので、そのことを私は同時に高く
評価しているわけでございます。
ところが、最近になりまして、非常に私、心配をしていることがいろいろございます。特に、地方、過疎地、高齢
地域にありますような特定局の
職員、特定局長さんたちと話をしておりますと、将来に向かって全く明るい展望が開けない、非常に不安だ、自分たちの
立場も不安だけれども、郵便局そのものが本当に維持できるのかどうか、そのことについても不安だし、また、
地域が本当にこれから同じように、そこに住んでいる人たちが安心して暮らせるような
環境を維持していけるのか、今日までその中でその生活を支えてきた大きな拠点施設としての郵便局というものが続いていけるんだろうか、そういう不安が非常に強く出てきているわけでございます。
地域の方々が局長さんに聞くと、局長さんも、それはわかりません、いや、私らも非常に不安に思っているんですよ、そういう答えしか返ってこない。ですから、非常に
地域の不安というものが私は強くなってきていると思います。ですから、地方議会の人たちも、やはり郵政民営化のときにも反対をしたそのことが現実のものになってきているんではないかという危機感が非常に強いだろうというように私は思うわけでございます。
今、生田
総裁は郵便局
改革ということを強力にまた進めようとしておられる。生田さんにお伺いをいたしますと、これは公社という経営形態がそのまま続いていったとしてもやはりやらなくてはいけないことだと思います、そのことを自分はこの任期中に何とかやり遂げたい、そういう思いでやっているんだということをおっしゃったことを私思い出すんです。
私は生田
総裁のお考えは確かにそのとおりだろうと思うんですけれども、やはり特定局という
制度がこの百三十年を超える長い歴史を通じて国民に理解をされながら今日まで
郵政事業を支えてきた、そのことは私は正しく
評価をされなくてはいけないと思いますし、また、郵政三事業が持っている公益性、公共性というものはなくなるわけではない。特に、郵便局会社あるいは郵便事業会社というものはその公益性、公共性というものをきちっと引き継いでいかなくてはいけない。だからこそ、こちらは純粋の民営会社にはできなかったわけでございまして、特殊会社という形で残して、その株はすべて持ち株会社が保有をするんだ、そういうことになっている。
ですから、郵政民営化というのは、郵政三事業の民営化ではなくて、保険、貯金という金融部門を切り離してそれを純粋民営化する、それが郵政民営化であって、郵政三事業の民営化でも何でもない。その三事業が一体としてうまく成り立っていたわけですから、もし、あえて今の郵便事業会社や郵便局会社と同じような、そういう大くくりの中で貯金や保険も一体性を持って
運用していくということであるならば、公社とそれほど変わりはないわけですけれども、公社というものをただ特殊会社というものに変えていけばそれで十分だったんじゃないか。それをなぜ貯金と保険を分離する必要があったのか、そこの疑問はいまだに私には全く解けないわけでございます。
でも、
竹中大臣と
議論をしますとすぐ時間がなくなってしまって、
竹中大臣とは、小泉政権発足以来、経済政策も金融政策も
財政政策も、それから
総務大臣になられてからは、電気通信政策も電波政策も、郵政の政策はもちろんでございますけれども、全く私とはちょっと
考え方が違うわけですね。これはしようがない。やはりつくろうとする社会、つくろうとする国家のビジョンが私とはどうも
基本的に違っておられるから、それはどうしたって相入れないと思うんですね。だから、そういう
議論はもうこれ以上しません。
これ以上しませんけれども、今、そういう不安が非常に強く
職員の間にも出てきているという中で、郵便局
改革、例えば、人事の問題、任用の問題、定年制の問題、あるいは転勤の問題、あるいは特定集配局を無集配化する問題、あるいは局舎買い上げの問題、いろいろなことが今同時進行で進もうとしている。そういうことが、私は、これから仮に民営化が順々と進んでいったとしましても、やはりその働いている人たちが一生懸命やるんだというそのやりがいを持った状況でつながなければ、これは民営化したってうまくいくはずはないと思うんですね。
ですから、私は、生田
総裁のお考えはよくわかるんだけれども、何か経営ビジョンを三つ打ち出されて、まさに顧客重視で真っ向サービスをやるんだということとか、三事業をよりたくましく健全な経営をやっていくんだということとか、その三つ目にすごい大事なことを言われているわけで、みんなが明るい将来展望を持って働きがいのあるそういう公社をつくろうということを三つの経営ビジョンの三つ目に掲げておられる。その三つ目を今一番大事にされるべきときじゃないかというように私は思うんですね。
ですから、生田さんが今度民営会社のトップ、西川さんの
立場におなりになるというのなら、私はまたそれなりのお考えがあっていいと思うんだけれども、公社の
総裁はもうあと一年数カ月でおやめになるわけで、後は西川さんにバトンタッチなんですから、バトンタッチのときに、やはり
職員の人たちや管理者の人たちが本当にやる気を持って、それで引き継いでもらうという、そこに一番重点を置かれるべきだと思うんですが、今の状況をどのように把握されているのか。そして、今申し上げたことについての御見解を伺いたいと思います。