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近藤(洋)
委員 当時の最高
責任者は西川
頭取ですから、西川
頭取は、これは関与も何もなく、最高
責任者として
責任を問われるのは当然でありますが、その前提に立って、水島副
頭取も、なぜここまで遅くなるのか、私は
理解に苦しみますね。スピードを上げてとおっしゃいましたが、まさにスピード
経営は、住友
銀行旧行ないしは
三井住友銀行のモットーだったんじゃないんですか。我々
利用者にはスピード
経営をしますということを御行はうたわれてきたのに、御自分のことになるとこんなに遅いというのは、大変失礼な言い方かもしれませんけれ
ども、
理解に苦しみます。
委員長のお許しを得て資料を配付させていただいておりますが、当時の
経営責任について改めてお伺いしたいんです。
当時、西川
頭取は、
頭取としての、トップリーダーでのトップダウン
経営をするということをさまざまな場面で公言をされていた
頭取でありました。そして、
法人営業の旗を振っていたのは水島副
頭取であったということは、経歴でも明らかですし、御答弁にもございました。
そして、当時の
経営がどのように行われてきたかということでございますが、資料の五をごらんいただきたいのですが、こちらに、これを明確に示す文書の
一つだろうと思っているわけでございます。
三井住友銀行が二〇〇五年四月八日発送の、先ほどおっしゃった全国支店長
会議、それに向けた内部資料でございます。
経営方針は半期に一度の全国支店長
会議を通じて示すという
参考人の話がございました。まさにその
経営方針がこの資料でございまして、その抜粋のみを配付させていただいております。ごらんいただければと思うのですが、この中で、先ほど、前段に申し上げました、旧住友
銀行のDNAというのが非常にわかりやすく出ている資料でもあります。
ここで、
法人営業というのがどれだけ大事かということが書いてあります。一ページ目のところの下線で一のところで、基本方針のところに、過去三年間でこれだけの増益を実現し最大の
収益部門としての役割を果たしてきましたということをこの文書でまず第一番に書いている。最大の
収益部門が
法人部門だということを書いてうたった上で、そしてとりわけ六ページ目の二のところですが、しかしながら大変な
危機感がある。MUFGというのはこれは三菱東京
銀行、お隣に座られている
会長行のところで恐縮でございますが、御行は三菱UFJのことを大変
意識されています。MUFGの発足の影響は大きく、当行が圧倒的に優位なモデルを構築してきたミドル・スモールマーケット、すなわち中小零細
企業ですが、において負けてしまうということを、劣勢になりかねないということを書いています。「この格差を埋めなければなりません。」ということをしっかり書いた上で、そして計数計画の中で目標をうたっているんですね。うたっています。目標はこれだけだということを計数を出しています。
そこの中で、フロー非
金利の中、これはすなわちデリバティブのところですけれ
ども、今回問題になったデリバティブ問題のところについて、これも相当意欲的な数値目標を、
業務管理だけじゃなくて、
銀行全体としてこれを
強化するぞというのをここで明確にうたっています。強くしなきゃいかぬというか、シェアを
確保するんだということを、数字を書いた上で、そして、八ページ目のところの四ですが、見ていただきたいのですけれ
ども、ミドル・スモールマーケットについて、この問題になった分野ですけれ
ども、「我々が競争優位を築いてきたマーケットであり、早期にその優位性を回復する為にスタートダッシュの徹底をお願いします。」これは
銀行の文章とは思えないぐらい情緒的なんですよね、私、思ったんですけれ
ども。これが
本部ですけれ
ども。
ちなみに、別の
銀行の同じような資料も、私、目にしました。どこと言うといろいろ問題がありますけれ
ども、こんなに露骨に、ある一行を示して、業績をこうしなきゃいけないというふうに露骨に書いている文章は、私は御行が初めてであります。どこだと言うと語弊があるかもしれませんが、大手メガバンクのほかの同じような文章も見ました。全く違うんです、文章のタッチが。少なくとも、三菱さんの同じような文章は全く違いました。ほかの
銀行も違いました。住友が迫ってくるから倒せなんということは書いていません、はっきり申し上げて。三井住友が迫っているから何とかしろということは、三菱UFJは書いていません。みずほも、住友はこうだからなんということは書いていません。御行だけが書いている、これは事実であります。(発言する者あり)
ちなみに、ほかの部門、
奥頭取が担当されている部門の文章の書きぶりを見ますと、そんなことは余り書いていないんです。MUFG云々、書いていません。この
法人部門のところが、いろいろ不規則発言もございましたが、大変厳しい指摘をしております。
デリバティブについて、戻りますが、五番、デリバティブについては引き続き積極的な推進をお願いします云々と書いているんですね、拡大してくださいと。そして悲しいことに、
コンプライアンスのことも書いています、二行だけ、
コンプライアンス遵守だと。だけれ
ども、全然守られなかった。数値目標だけが走り出している。
そして、これの文書の発送人は水島副
頭取。これのページの一ページ目、五ページ目ですが、小さな字で恐縮ですけれ
ども「発信名義 水島副
頭取」、そしてあて先が書いてあります。
これは正式な文書であるということは、昨日、御行の方に確認をさせていただきましたので、そういうことで配付をさせていただいておりますけれ
ども、すなわち、この最も大事な全国支店長
会議、ここでこういう通達を出しているんですね、こういう
姿勢で。明らかではないんですか、水島副
頭取がこの旗を振ったということは。そして、最も重要な方針でこれが示されているのは、当時の西川
頭取の
責任、関与は、この紙を見ただけでも明らかなのではないですか。
もう一度お答えいただけますでしょうか、関与は明らかであり、
責任の所在はもう既に明確であるということをこの場で発言できませんか。お願いいたします。