○三谷
委員 今の
答弁では全く納得がいかない。評価をしていると申し上げているんです、今までやってこなかったことをやり始めた。正直な話、今までほとんど査定らしい査定は行われてこなかったんだと思うしかありません。それをやり始めた、踏み込み始めた、このことは評価しているというふうに申し上げているんです。
本当に、まさに、実は今年度もそうですけれ
ども、来年度以降も含めて、もっともっと切り込みをやらなければならない、やってもらいたい、やらなければなりません。そうじゃなければ、
最初大臣にも申し上げました、お聞きをしました、ゼロベースでの見直しにはなりませんよ、これは。全然ゼロベースの見直しじゃない。
もう
一つあります。この電源特会よりももっとひどい話だと私は思っていますけれ
ども、まさにこの中にもございます、農業
経営基盤強化措置特別会計。これもよく指摘がされる、剰余金、不用金の多いことで指摘がされる特別会計の
一つです。ことしも二百九十五億円、ことしもではありません、これも今回初めてメスが入って、一般会計への繰り入れが決まりました。ここには書いてあります。一般会計繰り入れの停止等により剰余金の
削減に努めてきたが、抜本的対応策として歳出を厳しく見直し、必要額を確保した上で、その余りは一般会計に繰り入れというふうになっています。同様に、まさにこの農業
経営基盤強化措置特別会計、先ほどの電源特会同様に、
平成十六年度に会計検査院の特定検査対象になっています。
冒頭、御紹介します。毎年度発生していた多額の決算剰余金について、一般会計への繰り入れの仕組みはあったが、繰り入れは今回が初めて。
そして、全部は申し上げません、肝心なところだけお話をいたします。この特別会計の業務について記されています。
二つだけ取り上げます。
一つ、農業改良資金です。
これは、農業者等における農業
経営の改善等に必要な資金の貸し付けを行う都道府県に対して、当該貸し付けに必要な資金の三分の二を助成。ここら辺は結構です。この助成は、五十九年度までに補助金として交付された六百九十八億九百五十二万円及び六十年度から
平成十二年度までの間に一般会計より基盤特会に繰り入れられた五百二十九億四千九百六十一万円並びに昭和六十一年、六十二年両年度に
日本中央競馬会から納付を受けた三百億円の計千五百二十七億五千九百十三万円、千五百二十七億円を貸付財源としています。
平成十六年度末における国庫補助金及び農業改良資金貸付金、
お金を貸しているわけですね、貸し付け等残高は三百三十三億四百三十六万円だけです。
都道府県は、
政府貸付金及び国庫補助金に自己の拠出金等を合わせて農業改良資金の貸付原資として資金を造成し、農業者等に対して必要な資金を無利子で貸し付けている。
そしてまた、農業改良資金の貸付財源に余裕がある場合等には、
政府貸付金について繰り上げ償還を行ったり、国庫補助金相当額について国に自主的に納付することができることになっている、こういうふうに書かれています。これが農業改良資金です。
それに対する検査概要。
近年、貸付実績が著しく低調、都道府県の方はいいんです、
政府貸付金として使用するために基盤特会に繰り入れられるなどした、先ほど御紹介した千五百二十七億の二一・八%、使われているものがですよ、二一・八%と、その使用割合は著しく低い。そして、これらが基盤特会における決算剰余金を大幅に押し上げる要因と指摘をされています。
そして、もっと問題なものがあります。五番目に記されています。農地保有合理化促進対策でございます。農業
経営の
規模拡大、農地の集団化その他農地保有の合理化を促進するため、農地保有合理化法人に対し、農用地等の買い入れ及び小作料一括前払いに要する借入資金の利子相当額の一部並びに
規模拡大の際に必要となる農業用機械等の導入に要する経費等について、都道府県を通じて補助金を交付しています。
そして、この名前を覚えておいていただきたいのですが、社団法人全国農地保有合理化協会、以下全国協会と申し上げますが、大変問題な、まさに、法律の区分からいたしますと指定法人ですが、この全国協会に対しまして、農地保有合理化法人が農用地等を買い入れる際に必要な資金の一部を、この全国協会が無利子で貸し付けるのに要する経費等について補助金を交付しています。
これらに対する財源として、
平成十三年度までに一般会計より千百七十四億八千三百五万円がこの基盤特会に繰り入れられたほか、昭和六十三年度に農地流動化緊急対策事業、
平成七年度に債務保証のための費用として、一般会計より四十九億二千万円がこの基盤特会に繰り入れられました。
そして、会計検査院の、まさに検査の、この農地保有合理化促進対策費補助金に対する概要です。
農地保有合理化促進対策費補助金の決算額の推移を見ると、都道府県に対する交付額が減少する一方、全国協会に対する交付額が増加をしています。これは、中略、全国協会が資金を一元的に管理、調達したことによると指摘をしています。全国協会に対する補助金の支出額が、全国協会から都道府県公社に対する貸付金の純増額及び助成金支出額を毎年度継続して上回り、全国協会の保有する預金、債券、その金額が毎年増加をしている。その
状況は、資金の効率的活用及び補助金として効率的使用の観点からは問題と指摘をされています。
その決算剰余金の
状況も申し上げます。
決算剰余金は、十三年度から十六年度までの間に四百二十三億九千八百八十八万円、約四百二十四億減少をしていますが、決算剰余金、剰余金と称されるものはこの基盤特会からは確かに減少をしていますが、十三年度の五十二億七千五百四十二万円、五十二億から、十六年度の二百三十八億二千七百六十四万円へと、まさにこの全国協会に交付された農地保有合理化促進対策費補助金の額が大幅に増加をしていることなどによって四百二十三億減少をしていると指摘をしているんです。しかし、その交付先である全国協会において多額の資金を保有している事態となった。私は、この基盤特会からの決算剰余金は全国協会への資金の移しかえに違いないということを考えていますけれ
ども、まさにこの全国協会の保有する資金、預金及び債券の保有額は十六年度末で四百九十四億七千八百七十七万円となっています。
会計検査院の所見です。もう農業改良資金はいいです。
最後のところ。各事業の運営
状況、全国協会における資金の保有
状況を的確に把握した上で、資金
規模の縮小も含め、基盤特会における資金の効率的活用を図るための方策を検討する必要があると。そして、近年、基盤特会から支出額が伸びているこの農地保有合理化促進対策費補助金については、多額の資金が預金や中長期の債券として全国協会において保有されている
状況、このことを指摘しておきます。
私が申し上げたとおり、やわらかい表現ですが、検査院自体もこれは移しかえじゃないかということを示唆している話だと私も理解しています。
こうした
状況を踏まえまして、まさに、先ほどの話と同様ですが、電源特会同様に、もう
最初には聞きません、
財務省は、これまでも含めて査定をされているのか。そして、この農業基盤特会につきましては、まさに、先ほど指摘をさせていただきました、今回も繰入額が二百九十五億円あります。まだまだ足りないというお話をさせていただいているんです。この農業基盤特会から一般会計への繰入額二百九十五億円、もちろんその積算根拠、どういうことでこの二百九十五億円という
数字になったのか。そしてまた、この話は先ほど御紹介をしました全国協会に大変多額の現金、債券、移しかえられてたまっています。ここにためられた滞留金、滞留金とあえて申し上げますけれ
ども、滞留金も含めて、きちんと切り込んで査定をされた、これだけのものが繰り入れられる査定をされた額なのか、そのことを教えてください。