○亀岡
委員 自由
民主党の亀岡偉民です。
早速でありますが、本日は、
北側大臣の所信に対する
質疑ということで、限られた時間ではありますが、
幾つか所感を述べて
質問をさせていただきます。
先週の
北側大臣の所信を
委員の一人として拝聴させていただき、これまでの行動と御英断の数々とともに敬服いたしました。
まず、国民の皆様の安全、安心の確保は、
大臣も所信冒頭で言及されておられますように、私も最も重要な問題であると考えております。特に、
構造計算書偽装問題への
対応は最優先の課題であり、
マンションの住居者の安全と居住の安定を確保するため、相談、移転から除去、建てかえに至る総合的な支援を行うことを力強く表明いただいたことについては、まことに心強い限りです。この迅速な決断がなければ、今でも住民の皆様は不安の中にいたことと思います。
このほか、公共交通機関の
安全性の向上については、昨年来のさまざまなトラブルを踏まえて、国民の信頼回復を図るとされた
大臣の明快かつ前向きな意思の表明に賛同申し上げるとともに、ぜひ我々国土交通
委員も協力させていただくことが必要であると考える次第であります。
また、国際競争力の向上は、我が国にとって将来への課題でございます。
大臣もこの点について重要課題として位置づけておられ、先日の所信では、こうした課題に対し、大都市圏拠点空港や大都市圏における環状道路の整備、スーパー港湾プロジェクト、総合的、戦略的な物流施策の推進など、広範多岐にわたる
国土交通行政全体において全力で取り組んでいただけることを表明いただいたところであり、非常に意を強くしたところであります。
観光につきましては、アジア太平洋地域を初めとする国々との相互交流が極めて重要であることは、
大臣も所信で明らかにしておられたところでございます。私も、世界の国々との相互交流の拡大には、官民一体となって訪日外国人旅行者の増加に向けて取り組んでいくことが非常に重要であろうと考えるわけであり、
大臣の認識は、まさに今の
日本に的を射ているものと思います。
総人口が減少し、超高齢化
社会を迎える中で、高齢者の暮らしやすい
社会の構築も精力的に取り組むべき課題であります。
北側大臣におかれても、こうした観点から、
中心市街地の振興と都市機能の適正立地を図るための取り組みの推進や、豊かな住生活の実現を図るための取り組みの推進を図られると表明され、そのための
関係する法案を御提出されておられます。
さらに、小泉政権における構造改革の重要課題を推進し、先般の所信では、引き続き
国土交通行政における改革を進められると強く表明いただいており、期待申し上げる次第であります。
さて、本日は、
所信表明につきまして
質問を申し上げますが、今まで多くの問題点に対する
質問ばかりで、特にこれからの通常施策にしっかりとした実行する姿勢を聞いていきたいと考えております。まずは道路、特に高速道路を
中心に
質問させていただきたいと思います。
道路
関係四公団の民営化については、
平成十三年十二月にその基本的方針が打ち出されて以降、民営化推進
委員会での論議、
政府・与党による検討、
国会での審議等を経て、昨年十月一日に実現いたしました。従来の四公団にかわり、高速道路建設や管理などを行う六つの高速道路株式会社と、高速道路資産と債務を保有する機構が設立されました。
また、去る二月七日には、第二回の国土開発幹線自動車道建設
会議、いわゆる国幹
会議が開催され、さらなるコスト削減の具体化、会社が整備する区間と新直轄方式にて整備する区間の確定など、今後の整備と確実な債務返済に向けた準備が着々と整っている
状況にあると考えます。今後、三月末までに高速道路株式会社と機構との間で高速道路事業に関する協定が締結され、会社の自主性を尊重した本格的な高速道路事業が展開されると理解しております。これらの達成のため、
大臣初め各
関係者のなされた御努力に対し、改めて敬意を表し、感謝を申し上げたいと思います。
さて、高速道路は、単に車が通るだけの空間ではございません。時には緊急医療施設への患者の搬入、
地震等の災害における移動の確保、人や物の流れの促進による経済の活性化や産業の育成等々、人の命を守り、また、地域の活性化を図る上でかけがえのない基本的な公共施設であると考えます。まさに命の道であります。
私の地元である福島県においては、いまだ常磐道は全通しておりません。特に、新地から山元に至っては
調査段階で、十分に事業が進んでいない
状況です。このたびの国幹
会議を経て、東
日本会社が整備することとなりました。常磐道は、関東と東北の太平洋沿線地域を結ぶ上で不可欠な高速道路であり、一刻も早い供用を期待してやみません。この道路を初め、
全国には早期整備が不可欠な多くの高速道路、国道があり、地域は今か今かと首を長くして待っている
状況であります。その地方の声がまさに多くの国民の声であると思います。
そこで、
大臣に
質問いたします。
必要な高速自動車国道については、今般の民営化のメリットを生かしつつ早期に整備する必要があると考えますが、今後、どのようにしてこれらの整備を進めていくのか、
大臣に御所見をお聞かせいただきたいと思います。よろしくお願いします。