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江崎(洋)
委員 完全民営化後の政投銀は、純粋な民間
企業として経営されるわけでございます。そういった意味で、先ほど
大臣から御
指摘もございました、長期のリスクマネーの供給を基本とします、しっかりとしたビジネスモデルを確立していくことを我々も本当に期待しているわけでございます。そのためには、繰り返しになりますが、移行期間中、この銀行のブランド力を維持していくということとともに、
完全民営化後のビジネスモデルにつながるような万全な業務運営を行うことが重要ではないかと思っております。また、その結果として、株を市場で高く売ることができるわけでございます。
中馬大臣におかれましても、ぜひ、行革担当
大臣とされまして、今後の詳細設計の、
制度設計の責任者でございます、十分にこの点は御配慮いただきたくお願いを申し上げたいと思います。
そこで、続きまして、
中馬大臣に新
政策金融機関の
制度設計につきましてお伺いをしたいと思っております。
まず、国際金融関係につきましてお伺いを申し上げたいと思います。
今回の
制度設計によりまして、今のJBIC、国際協力銀行は大きく二つに業務が分かれるということで、国際金融業務等は新
政策金融機関に行く、そして円借款は新JICAに統合されるということで、それぞれの業務がそれぞれ承継されるということでございます。しかしながら、二つに
機関が分かれたとしても、それぞれの情報というものは効率的に共有化をして、国として今後国際金融業務あるいは
政府援助をどのような政策でその国に打っていくかということについては、やはり統合的に運用されていくべきではないかというふうに
考えている次第でございます。そういった意味で、円滑な業務運営というのが大事ではないか、
一つ重要なポイントではないかと思っております。
今後
官房長官のもとに設置されます海外
経済協力に関する
検討会、今後というか既に動いておる
機関でございますが、この報告書でも、従来JBICとして一体であったことによって得られた連携
機能の利点を損なうことなく引き続き生かすような工夫をすることが重要とされております。この点は、
大臣、どうかしっかり御配慮いただきたいと思います。
今回の
制度改革によりまして、国際金融業務については、国益を踏まえて、国際
競争力確保、資源エネルギー確保、また国際
金融秩序の安定に関する業務に限定して新
政策金融機関に継承することになったわけでございます。
私が特に国際金融業務につきまして民間銀行から聞くところの話では、こういった国際協調融資というようなものは、巨額であり、長期であり、また民間ではカントリーリスクがとり切れないといったものも多くある、そういった意味で、最初に国際業務を担う
政策金融機関が出てくれることによって、結果として初めて民間も合流して参加できるというようなスキームも現実にあるということでございます。そういった意味で、新
政策金融機関が国際金融
機能を従来のJBIC以上に発揮する必要があるのではないかというふうに
考えているわけでございます。
そこで、
中馬大臣にお尋ね申し上げますが、諸外国もかかる
観点から
政策金融には力を入れていると聞いているわけでございます。例えば、中国輸銀あるいは韓国輸銀との
競争の激化も勘案すれば、国際金融業務が果たしてきた資源エネルギー確保やあるいは国際
競争力確保などの
機能は今後ますます重要と
考えられるわけでございます。そのためには、
制度設計上、国際金融業務の独立性が高くなるようなことを図っていく、それによって新体制移行後もその
機能が遺憾なく発揮されるのではないかと
考えるわけでございます。
官房長官のもとに置かれた
検討会の報告書でも、先ほどのように組織的独立性については言及するところがございました。この点について御配慮いただきたいと思いますが、
中馬大臣のお
考えをお聞かせいただきたいと思います。