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渡辺(博)
委員 ぜひとも前向きに早く結論を出していただいて、これは
解決するためには、やはり新しいステップを踏まない限りは私は進まないのではないかというふうに思います。
その建造船は、夏場だけが
北方領土の
渡航に使うわけでありまして、冬はどうするんだということでありますが、冬こそ
日本国内の一般の
国民を啓蒙するための船となるべきでないかな、私はそのように思うんです。したがって、一年を通じて活用できる船ということを考えていかなければならない、そのように思います。
さらに、元島民はますます高齢化してまいります。
先ほど、
対話集会の中でお話をさせていただきましたが、お互いの、
ロシアと
日本のそれぞれの
国民の対話の中ではちょっと険悪なムードがあったんですが、その中に、それをとめる
一つの大きな
意見がありました。それは、元島民の
意見であります。
皆さん方は、それは
ロシアの人に向かってですが、
皆さん方はここがふるさとになっているかもしれない、でも、私はもともとここに住んでいたんですよ、それが
ソ連兵が来て無理やりこの地を追い出されたんですよ、この点をしっかりと理解していただけませんかということを言った。その後は、お互いのそのムードというのは変わりまして、この元島民の言葉の重さというものをやはり私
たちは理解しなければいけない。
そこで、元島民の
皆さん方のそういった体験、そしてまたいろいろな昔の
状況とか、これをぜひとも映像で残してもらいたい。映像で残して、これを
一つの啓蒙活動に進めていただきたいというふうに思います。とりわけ、例えばNHKが集中的にこの
北方領土問題についての
一つのシリーズ物をやるとか、こういったことを考えることによって
国民の
意識が変わってくるのではないかな、そのように思っておりますので、ひとつ御検討をしていただきたいというふうに思います。
さて、この
北方領土と直接にもかかわってきますが、私の方の手元に、「我が国の地理的環境及び国境
地域の諸問題」という地図をお渡ししてございます。ここに書いてあるのは、納沙布岬と
国後まで十六キロ、根室と
歯舞水晶島まで七キロ、稚内からサハリンまで四十三キロ、そして対馬と韓国は四十九キロ、与那国、台湾まで百十一キロ、この国境に接する
地域、今どうなっているか、ここを国はしっかりと目を光らせなければならないというふうに思います。
そして、特にこの国境
地域というのは、今、下に書いてありますけれ
ども、人口がどんどん減っているんですよ。人口が減っているんです。この人口の減少を単に自治体の問題としてとらえて放置していくわけにいかないんです。
そこで、この問題については国が総合的に考えていかなければなりません。例えば、自衛隊、海上保安庁、国交省、そしてまた経済産業省、それぞれ
役割があるかもしれません、トータルでこの
地域、いわば国境保全というものをどのように考えていくかという新しい仕組みをぜひとも考えていかなければならない、私はそのように思うのであります。
時間が参りましたので、私はこれ以上申し上げませんけれ
ども、ぜひとも、この国境保全という概念について
大臣に答弁をいただきたいと思います。