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鈴木(馨)
委員 どうも含蓄に富むお答えを本当にありがとうございます。
次に、
質疑に移らせていただきたいというふうに思いますが、私かねがね、
外交というものは何かなと思いますときに、最終的には
日本という国の国益というものをいかに確保していくか、その追求にあると思いますし、ただ、さはさりながら、
日本は単独で存在しているわけではありませんので、そのために、
各国との
関係というのを、摩擦を最低限和らげることによって長期的な国益というものをさらに確保していくように環境整備をしていくことにあるのではないか、そういったまさにたくみのわざなのではないかというふうに思っております。
そういった中で、言えること、言えないことというのも当然あるとは思いますけれ
ども、ただ、さはさりながら、大原則としてどういうものがあるのかなといいますと、やはり
外交というのは、まず
最初に
状況分析、リスク分析というものが恐らくあるべきでありまして、その後で、そういったリスク分析、
状況分析というものをしっかり踏まえた上でプライオリティーづけだとかタイミングづけ、そういった戦略的な優先順位、これは地域によるのかもしれませんし、政策、トピックによるのかもしれませんけれ
ども、そういったものを限られたアセットの中でしっかりやっていく、それが恐らく
外交なのだというふうに思っております。
日本の周りというと、
中国、韓国、そういった国が非常に目立ってしまうわけでございまして、やはり我々政治家というのも自戒せねばいけないとは、私、
最初でございますので、特に自戒しなきゃいけないと思っているんですけれ
ども、例えばマスメディアにしても、どうしてもそういったところに焦点を当てがちであるというところがあるんだと思います。しかし、そうはいっても、国際政治というのは非常に生き物でございまして、あちらこちらでいろいろな対立というものが起こっていて、それがどういった形で
日本に長期的な影響を与えるかわからない、そういった
状況にあるのも否定できない事実かと思います。
そこで、きょうは割とあちこち総花的に散ってしまうかとは思いますけれ
ども、ロシアと中東、また
中国、そういったところについてざっと話をさせていただければというふうに思います。
ちょっと通告の順番とは変わりますけれ
ども、昨日、新聞
報道でございましたが、プーチン大統領の施政演説といいますか、おとといですかね、そういった時期に行われたというふうに存じております。
報道等によりますと、ある
意味非常に自信を回復したアグレッシブな
外交というか対外政策を今後行っていく、そういったふうにもとれる
状況にあるわけであります。
過去数年前には、対外債務、旧ソ連債務で非常に苦労していた国が、石油価格、原油価格の高騰という中でここまで回復したということは非常に喜ぶべきことではありますし、BRICsと言われるような、そういった非常に強い
経済として、また強いロシアが帰ってくるというのはいいことがある反面、ただ、一方ではやはり問題もリスクもないとは言えないのかなというふうに思っております。
日本とロシアとの
関係ということでありますと、北方領土問題というのは当然ございますけれ
ども、それに加えて、最近はエネルギー問題等々いろいろとつながりがあるところでありますけれ
ども、まず
最初に、大統領の年次教書演説につきまして、その
内容の事実
関係とそういったものに対する所感というところを伺えればというふうに思います。