○山口(壯)
委員 今
大臣が言われたことでほぼ私も同意します。イランは、したがって、今
大臣が言われたように、これからそういう事態が出てくる可能性はあるけれ
ども、今はそういうことではない、しかもまだ数年以上かかるという御答弁です。全くそのとおりなんです。イランについては、核兵器はまだ持っていないわけです。そして、そういうものをつくる材料を手にしようとしているからみんなが心配している、これは全くそのとおりです。
ところが、ブッシュ大統領の頭の中は、今イランで頭がいっぱいです。頭がいっぱい。それは、もちろん、イスラエルからのいろいろなお願い事というか、別の言葉で言ったらプレッシャーかもしれないけれ
ども、何とかしてくれと。
他方、イランの方は地図から抹殺するぞと言っているので、そういう
意味では、我々の俗な言葉がいろいろありますけれ
ども、しかし、イスラエルからアメリカにお願いしているという要素も非常に高いんでしょう。
他方、北朝鮮については、今
大臣は確率は高いけれ
どもということで断言はされませんでしたけれ
ども、
外務省としては、持っているという情報には当然接しているはずです。そして、アメリカ側については、少なくとも何発持っているという言い方も出ていますね。毎年二発ずつふえているんだろうという観測がなされている。
この二つをよく
考えてみてくださいね。イランについては核兵器を持っていないんですよ。でも、アメリカはそっちのことで頭がいっぱい。北朝鮮については持っているんです。でも、そのことについては、六者
協議という形で、アメリカは中国にこの六者
協議を丸投げしてしまっているわけですよ。
何なんだと、
日本からしてみたら、まだ持っていないイランのことでアメリカは頭がいっぱいで、持っている北朝鮮のことは中国に丸投げして、一体何なんだ、それでグアムに移転するのに請求書を突きつけてくるなよなという気持ちがあるわけですよ。
我々、よく
大臣ともここで
議論しています、
日本の安全を守るためには、アメリカのいわゆるディフェンスコミットメント、これが非常に大事なわけです。
他方、そのことについて、アメリカは、今、イランのことで頭がいっぱいになってしまっている、イスラエルの関心というか懸念の強いイラクであり、イランであり。しかし、今、北朝鮮については六者
協議を中国に丸投げしてしまっているんです。中国は北朝鮮カードというのがあった方がいいわけですよね、中国の値打ちが高まるんだから。これは、
日本にとって、グアムのことを
考えた場合に、私は非常に割り切れないんです。
しかも、お金の額についても、決して私はゼロで突っ張れと、気持ちはそうですよ、最近はやりの品格なんという言葉を出してくるとしたら、これを出すのはちょっと品格に欠けるぞと私は思いますので、本当はそういう気持ちはあるんですよ、だけれ
ども、ゼロという回答もちょっと難しいだろう。
大臣は、しかし五割が限度かというのを言ったことに新聞ではなっている。私は、別にバナナのたたき売りじゃないですから、その間をどこかとれという話じゃなくて、ちょっと原則論をもう少しやらなきゃいけないなと思うんです。
大臣、きのうの質問で私が紙を出させてもらっている中に、きのうは大変だったんですよ、こんな太い紙をばらばら読んで、これを読んでいたら、後ろの方にグアムというのが出てきまして、一番最後のページだったですよ、グアムというのが出てきて、そこに二・九ビリオンというのが出てくるわけです。
きのう言っているから、多分
大臣の手元にそのことがあると思うんですけれ
ども、コミッション・オン・レビュー・オブ・オーバーシーズ・ミリタリー・ファシリティー・アンド・ストラクチャー・オブ・ザ・ユナイテッドステーツとなっていて、二〇〇五年の五月九日、これは前に参議院で同僚の犬塚議員が
指摘した文書です。
要するに、去年の五月九日の時点で、もちろん、この文書が出てきたのが五月九日ですから、それ以前にペンタゴンはもう沖縄からグアムへ、リロケーションするという話は出ているわけですね。それは、必ずしも
日本の負担軽減というだけじゃなくて、アメリカの
戦略的な見地からというのが当然あるわけです。
今、
大臣、我々は
日本の負担軽減のためだからしようがないなんということが先に走っていますけれ
ども、これはアメリカの前方展開という観点からも当然彼らは
考えているわけですから、そのことを
考えた場合には、決して我々は、立ち退いていただくわけだから出さざるを得ないという話じゃないんです。ちょっとこの原則について、
大臣、お願いします。