○長島(昭)
委員 まだこれからカードがあるんだという
お話は私も全くそのとおりだと思いますが、一つお
考えいただきたいのは、今回
北朝鮮は何でこんなことをしたのかという、理解に苦しむという報道がちまたにあふれているんですが、私はかなり冷静に計算をしてやってきているという気がするんですね。日朝の
関係もよくない、あるいは
日韓の
関係もよくない、こういうところをついてどんとやってきましたね。
ですから、
北朝鮮としては、この
発射直後の国際的な非難というのは恐らく想定の範囲内だというふうに思うんです。その次の一手を
北朝鮮は何を
考えているかというと、しばらくしてから、では、いろいろ言うから六者
協議に戻ってやるよと。六者
協議に戻るのは全然恩着せがましく言われるような筋合いではないんですが、恐らく
中国も
韓国もほかの国も、もうそろそろこんな野放しにしておかないで、六者
協議に戻ったらどうだと言うはずなんですね。だんだんだんだん
国際世論が鎮静化したところを見計らって、では出てやるかと。
きのうの
官房長官の
声明を見ても、六者
協議への無条件復帰というふうに言っていますね。そうなった場合は、今回このような、ある意味で
安全保障上の
暴挙を
日本はこうむって、しかし、一月や二月して、半年かかるかもしれませんが、
北朝鮮が六者
協議に戻ると言った。我々としては、そのときに何も彼らと
交渉する手だてを持っていないというのは非常に問題が残るのではないかと思うんですね。
そのときに、もしマキシマムに
制裁を科していたとすれば、拉致の問題を認めたらこの
制裁をやめてやろう、核の問題をやめたら、
中止したらこの
制裁を解いてやろうということで、彼らの譲歩に応じて
制裁を落としていくことができると思うので、この点、ぜひ、もちろん送金の問題なんかは
日本一国でやっても余り意味がありませんので、
安保理の
状況も含めて
日本として動いて、
制裁をまずかける方向にひとつ動いていただきたいということを御要望しておきたいと思います。
それでは、時間がありませんので、
防衛庁長官に
ミサイル脅威について
伺いたいと思います。
先ほどこれも
岩屋委員から
お話がありましたように、今回の問題で
国民の
皆さんが驚愕をしたのは、こういった
弾道ミサイルに対する脅威に
我が国は全く無力だということなんだと思うんですね。
そこで、一つ
伺いたいのは、対処能力は持っていないけれ
ども、しかし、
北朝鮮の
ミサイルの弾道の軌跡とか警戒監視、
情報収集については我々はこれぐらいやってきたんだというところをぜひ
国民の
皆さんに示していただきたいんです。
私
どももきのう
政府から資料をいただきました。
テポドンの失敗の落下
地点はいいんですけれ
ども、
ノドンとかスカッドと言われているところの落下
地点が各一カ所ずつ地図に示されていたんですね。しかし、御
承知のとおり、
ノドンというのは胴体から弾頭が切り離されて、弾頭が飛んでいきますよね。そうしますと、我々が目にした、あるいは新聞で
皆さんが目にしているあの落下
地点というのは多分胴体が落ちた
地点だと思うんですけれ
ども、そこから発出された弾頭の行方はどうなったのか、そこは
防衛庁としてどう把握されているのか、お答えいただきたいと思います。