○渡辺(周)
委員 これは非常に難しい問題だと思うんですね。法律にはさらりと書いてあります。私、読んだときに非常に意外に思ったのが、行政改革の中で、国の事務事業、いわゆるデスクワークの部分、あるいは調査、統計なんという部分は、地方自治体がやろうと国がやろうと、やる
能力というのは
一緒だと思っているんです。たまたまそれだけの人員がいるか、あるいはノウハウがあるかないかというだけで。ただ、国防に関する部分についてだけは、やはりこれは
経験を積んできた
防衛庁でしかできないことなんですね。ですから、余り安易に民間への委託なんという言葉が、さらりと書いてあるものですから、随分思い切ったことを言うんだな、紛れ込んでいるなと思いました。
ただ、もうこれ以上言いませんが、実際今みたいにやるとなると、これはやはり難しいと思うんですよ、防衛
機密の問題。ただでさえ、この間もあのウィニーによってさまざまな情報が流出をしてしまった。民間に委託をする、民間を信用しないわけじゃありませんけれども、かかわる人間が広がれば広がるほど情報の漏えい、
機密の漏えいというのは当然ふえていくわけであります。パソコンの中からどんどん、今やもうかなりの情報が流出する時代でございまして、この管理の仕方をめぐっても、本当にこれは
考えていかなければならない。
ましてや近隣には中国のような、日本の国のあらゆる情報をどんな手を使ってでも得ようというのは、外務省の領事官の事件でも、まさに戦慄するような
事案がわかりました。実際国際社会というのはここまでやるんだということを
考えると、隣にこういう大国がある限りは、あらゆる手を使って我が国のさまざまな
機密や情報を丸裸にしようというような勢力というか思いが当然渦巻いているわけでございます。
この点につきましては、最後に一言、行政改革という言葉だけで、国防の根幹にまでがこの言葉に縛られることは私はないんじゃないか。だから民主党は、あくまでもこの問題については対案の中では触れなかった、そのことを申し上げて、ぜひこの点についてはまた
議論をしていきたいと思います。
さて、そこで、今
お話あった中で、これは民主党が資料要求した
防衛庁の随意
契約の一覧なんです。これは
防衛庁が出したものです。
平成十七年度における随意
契約、このことも行革の特別
委員会で随分やりましたからここではそんなにやりませんけれども、例えば、防衛弘済会から本当にたくさんいろいろなものを買っているんだなと。随意
契約の理由についてもいろいろ書いてございます。
こういう中には、当然、ほかと相見積もりをとってやったってもっと安くできるものがあるんじゃないか、何も防衛弘済会でなくてもいいんじゃないだろうかというようなものがあります。それから、ほかにできるところがないからといって随意
契約でやっている。例えば記念品の購入なんということについても、随意
契約でなくたって、もう少し工夫をしてやればもっとコストを下げることができるんじゃないだろうかということはまた改めて追及をしたいと思いますけれども、ぜひその点についての御見解。
一つ気になるのは、例えばハイウェイカードなんというのがいっぱい出てくるんですね。随分ハイウェイカードを買っているんだなと思います。うちの事務所でこれを全部計算したら、大体一億円近い金額になりました。九千何百万円だったと思います。
別にハイウェイカードも、自衛官の方々が当然高速道路を使って移動することもあるでしょうから、それが何か疑念があるとは申しませんけれども、例えばこういうものを見ていくと、実際こういう換金性の高いようなものがこんなに短期間に大量に購入されていると、これ、実は本当に使っているんだろうかとやはり思うわけですね。これを監査する、チェックする
仕組みがない。
そうなりますと、例えば航空券、回数券、あらゆるものを買って、性格の悪い人間がこれを読むと、これを全部どこかへためておいて、どこかいわゆる駅前の金券ショップへ持っていって換金しているんじゃないだろうかと思うぐらい、もうこれ以上余り言いませんけれども、だって、ハイウェイカードを一遍に百五十万円も買っているとか、これはちょっと普通じゃないなと。
いや、本当なんですよ。これは十七年のあるところですけれども、十七年の四月十一日の日にハイウェイカードを百四十一万円買ったら、四月十九日、八日後にまた百五十万円買っている。その三日後には今度は七十三万円買っているとか、それからまたしばらくすると百五十万円買っている。こんなにハイウェイカードを買って、そんなにハイウエーを使っているんだろうかと。自衛官の方、
防衛庁の方がこんなにハイウェイカードを使う理由があるのだろうかということを、これは細々聞きませんけれども、こういうのを見ると、何かとりあえず現金化できるものをたくさん買っておくんじゃないかというふうな疑念すら抱くわけです。
例えばこういう内部
監査体制、ちゃんと必要なものを買っているんでしょうね、無駄に使っていませんよねと。あるいは、相見積もりをとったり、これから入札してできるものはしなさいということに対して、やはり私は内部の
体制改革も必要だと思うんですけれども、いかがですか。その辺について、
長官のお
考えを聞かせてください。