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国務大臣(
南野知惠子君) 今
先生御
指摘されたとおりでございまして、そこら辺に重点を置いて展開させていただいたということも御報告できるのかなと思っております。
幼い子供が被害に遭う、これは本当に痛ましい事例だと、犯罪が続発しておりますが、そういう中で
法務省といたしましては、国民の皆様の不安な気持ちを受け止めさせていただき、このような痛ましい事件を少しでも減らすことができるようにということで、緊急に取り得る対策として次のような施策を取らせていただきました。
夜道も安心して大人も子供も老人も歩けるようにしたいというような気持ちは十分にあるわけでございますが、それで取らせていただいた対策といたしましては、第一に、
性犯罪者に対する適切な対策を講じるための基礎といたしまして、
性犯罪者の実態又は再犯の
状況などに関するデータを把握しまして多角的な
検討を進めてまいっております。
また、第二といたしましては、具体的な施策でありますが、これは三本の柱から成っております。
一つ目は、犯罪者に対する処遇の
充実強化であります。まず、精神医学、心理学等の専門家の協力をいただきまして、施設内処遇、社会内処遇の両面におけます科学的、体系的な犯罪
防止プログラム、これを策定する、そのほかに、行刑施設におきましては、心理技官を活用させていただくとともに民間カウンセラーの導入を行うなど、処遇方法、処遇体制を
整備してまいります。また、受刑者につきましては、さきに成立いたしました刑事施設及び受刑者の処遇等に関する
法律におきまして、その者にふさわしい矯正処遇を受けることを義務付けるということといたしました。そのほかに、保護観察
対象者につきましても教育処遇を受けることを、これを遵守事項として定めると、運用を進めてまいります。
大きな二つ目でございますが、刑務所出所者等の円滑な社会復帰を実現するための
支援体制の強化であります。就労の意欲のある者に職を提供するため、国民の皆様の御理解と御協力をいただきまして、刑務所出所者等の、刑務所出所者等の更生に協力していただける、これは雇用主をより多く
確保する取組などを強めてまいります。
三つ目は、犯罪の取締りを実効的に行うための情報の共有であります。当省が有しております情報でこれに役立つものにつきましては、犯罪者の改善更生にも配慮しながら、
関係当局に積極的に提供していくことといたしております。
さらに、近時、保護観察
対象者の重大再犯事件が相次いだことをきっかけといたしまして、保護観察に厳しい目が向けられております。そういうことから、更生保護制度全般について
検討をするため、更生保護のあり方を考える有識者
会議、これも積極的に開催させていただいているところでございます。この
会議における議論も踏まえながら、更生保護制度をより実効性の高いものにしてまいりたいと考えております。
いずれも
関係省庁と密接に連携を取り組む必要がある
課題でございますので、今後ともこれに一層努めてまいりたいというふうに思っております。
先ほども
千葉議員から積極的な対策というふうなお話がありましたが、今このような形を積み上げていって即あしたにはそれが見えるよというものではなく、これもいろいろな
方々と
検討しながら、
実施しながら、試行錯誤しながら、いいものに育てていかなければならないという
課題であろうかと思っております。