○荒井広幸君 そうしますと、実はいいものがあるのに、当面の経済性でコストが掛かるものですから利用できないと、こういうことになるのかどうか。あるいはガソリンの値段は上がっていても、ガソリンの使っている量というのは減らないんですね、不思議に。結局、車頼みというようなことなのかなというような気もいたしますけれども、これは税制にも非常に両方の意味で重い意味を持つんですけれども。
大臣にお願いでございますけれども、是非経済性のものも併せて充実していただきたいのと同時に、通産省の方は技術そして税、補助金、特にNEDOなどを使いましてこうしたバイオエタノールの実験など、あるいはいろんな効率を上げるための構造改革の投資、これらをやっているんですが、どんどんこれを進めていただきたいと、この二つをお願いしたいというふうに思っております。
そこで、
委員の皆様もいらっしゃるので、また
大臣とも
考え方を少し、私初めての
委員会なので、私の所感を申し上げたりして、
大臣にまた御意見をいただきたいと思っているんですが。結局、経済合理性でどんどん市場経済原理が進んでいきました。その中でこぼれる者、あるいは勝ち組、負け組、いろんな意味で言われてきている、私はそこに非常に
異議を唱えている。市場は暴走をするものである、失敗をするものであると、こういう観点でありますので、一例を取れば、郵政というのはそうした市場の暴走に安全装置として、金融や物流や、そして生活全般、福祉の安全装置として機能していたのではないかということを実証してきたわけなんです。
ここで、ずうっと見ますと、生産の効率が非常に経済の指標でいましたけれども、
環境効率ということを恐らく
大臣がいろいろ言っていらっしゃると思うんですね。
環境効率ということで、生産する上においても
環境負荷を高めないことによる企業価値というものが実は非常に問われてきている時代であると。これはグローバリズムの一方の
反省でそうしたことになっております。
特にCSR、あるいはいろんな言い方がありますけれども、SRI、企業の
社会的責任、CSRと言いますけれども。企業は実はどんどんと課題をしょっているんだと、時代とともに
社会をしょうんだと。今の村上ファンドなどに見られるようなものと随分違うんです。今のテレビというのは、非常にその意味では、マスコミというのは視野が狭いと思いますね。いわゆるいろんな表現の仕方をいたしますけれども、ステークホルダーという言い方をしますね。株主にも投資家にも顧客にも従業員にも、ウイン・ウイン・ウインになるようにするんだというんですね。ところが、地域
社会にどう貢献しているかというようなことをどう評価するかということはどこにも出てこない、今度の買収劇を含めても。
それから、自然
環境に対してはどういう生産工程やサービスを提供する中で負荷を小さくするか、そういう
環境に対する配慮というものが全然出てこないんですね。これが今の日本の現状であり、世界の現状なんです。もっとそういったところに配慮することがなければ、私は、人間が生きとし生き、そして草花も自然もすべてがともに生きていくという
環境はできない、このように強く思うんです。
それで、マルチステークホルダーエコノミーという概念がすごくあるんです。これは実は非常に郵政のお金の使い方に非常に似ているんです。これはどういうことを私、言うかと。SRIということなんです。これは
社会的責任投資ということで、日本では今ほとんどはやっていませんけれども、株主が投資信託を買うんですね。自分の一万円、一万円、一万円、
委員の
皆さん、
皆さんが出します。その一万円をこのお金によってどうやって投資するかというときに、これは分散投資をするわけです。そのときに収益性だけで買っていたのが今までです。リターンを求めたのが今まででした。
ところが、アメリカでは、今三百兆とも言われるぐらいの規模になってきているんです。どういうものかと。そこだけ抜き出すことはできないんですが、全体で、信託の中の。やっていることが人権を擁護している。やっていることが、自然
環境に非常に配慮したことをその生産プロセスでもやっているし、
製品もあるいはサービスもやっている。そういうものがすごく今評価されて、それを入れないと分散投資の投資信託が成り立たないという現状になっているんです。
実は、これを国が代替して財投という機関でこれを
社会還元をしておったんです。ただ、その特殊法人が無理、むら、無駄、様々な問題を引き起こしたから、私は見直しはうんといいと思いますが、そういうところの議論なしにすべて悪だという
考え方というのは非常に難しいんです。
郵便局にお金を預けたということ、簡易保険に入ったということは、今アメリカで流行されているいわゆるリスク、これをポートフォリオを掛けて低くするんですが、
社会的な責任を、そして
環境保全を、そして人権擁護を含めて様々な分野でそういうものを達成していこうという概念を国が代わってやっていたということなんです。こういう概念が後おくれなんですが、アメリカはSRIという概念で、
社会的責任投資という形で今証券が広がってきているんです。これは私、
大臣、非常に、総理とお
考えを共有されるかもしれませんが、私は是非お
考えいただきたいのは、実は日本の財投という
考え方の民間置き換え版なんです。こういうことを私は申し上げたいんです。
一周おくれであるということは、全く一部分をとらえている。ある一部分、ある全体をとらえて、あるところをとらえた場合には、実は日本のそうしたお金の
中身というのは、自分の預けたお金、入った保険が自分にローリスク・ローリターンで将来のために、健康のために使われると同時に、そのお金はSRI、
社会的責任投資として、国が、いわゆる信託投資会社、そういったところでなくて国が
社会還元ということを
考え、
環境、人権、様々な分野で、いわゆる公共という言葉になじんでしまうんですが、回しておったということなんです。
ですから、そこを改善していく、もっと高い理想を求めてやっていくということはいいんですが、それらを全否定してしまうということは、このアメリカのリターンだけ求める中であったならば、そうしたところに対する投資を求める信託投資、投資信託という分野は育たない、これがアメリカの経済学の
一つの答えなんです。こういったことを
考えると、はるかにこの
環境というものはそういったものになじむんですね。実はすべての胴元みたいなものです、役所で言うと、
環境が。
言葉を少し選ばさしていただきましたけれども、「
環境」の「環」というのは円であり、終わりのないもの、そして「境」というのは仏教の言葉からきているというふうに聞かされましたけれども、これは五感、体で感じるものと心で感じるものの
対象をいう。そういうすべての
シームレスなものを取りまとめていくのが
環境ですから、それぞれの分野のもの、それぞれの様々なものがあるものを助け合いというくくりで
環境はすべてをまとめていくものじゃないか。助け合いという言葉をあえて私は使わさしていただきたいというふうに思います。
こんな観点から、是非とも
大臣には御意見を、その点には
お尋ねをいたしませんけれども、このバイオエタノールの普及ということについて、実はすべてのものに対する助け合いという概念を
大臣始め
環境省がやっておられる。そういうところに、あの小さな島で台風に耐え、そして自然
環境の中でサトウキビが一番適している、しかし収入はない、内外価格差というものに常に言われる。そういった中で、温暖化
対策を併せて、人々そしてその島がずっと循環的に生きていけるわけです。
こういったことで、是非価格的な問題をクリアしながら、そして同時に、いわゆるE3ということではなくて、一〇%までこれを高めていくような施策が必要だと思います。どうぞ、
大臣の御決意といいますかお
考えを、バイオエタノールの普及について
お尋ねをさしていただいて、私の質問といたします。