○泉
委員 本日二度目という形になるんでしょうか、質問をまたさせていただきたいと思います。
官房長官にはお越しをいただいているんですが、この十五分間の間では
官房長官に対する質問はございません。申しわけございません。主に公安
委員長の方に質問させていただきたいというふうに思っております。
きょうは
子供の安全という質疑になるわけですけれ
ども、その中で、
警察官の
皆さんは、日夜本当に
努力をされております。新聞の記事にならない日常の警備あるいは
警察活動の中で、さまざまな人命を救助したり、そういった事例は枚挙にいとまがないわけですし、そういった
警察官の
皆様には大変敬意を表したいというふうに私は思っておるわけですが、一方で、きょう取り上げますのは、
皆さんにもぜひ聞いていただきたい事例の一つであります。
実は昨年の後半、さまざまな
事件、事故がございまして、福岡県の豊前市というところで交通事故がございました。このときに、実は
警察官が
現場にいち早く到着をしたわけなんですが、その
警察官が、その
被害者というか負傷者の意識を確認し、かつ脈を調べたけれ
ども、その後に、本来、救急救命では基礎の基礎とされる気道の
確保ということをしないまま、
現場の整理あるいは加害者の身柄の
確保、これまた確かに重要なんですが、そちらの方に力を注いでしまった。結果と言っていいのかどうかわかりませんが、この事故では交通死亡事故という形になりまして、救助をしたことによって人命が救われたかどうかはわからないというところはつくわけですが、しかし、
警察官の救急救命能力ということについて、あるいは危機管理対応ということについて、実は地元でも大きく報じられていた、そういう事態がございました。
そしてまた、同じく北九州市の方では、七十歳の男性が自宅で倒れ意識不明になっているのを妻が発見した、とっさに一一〇番をしたが、到着した
警察官は、妻への事情聴取と救急車の出動要請をしたのみで、人工呼吸や心臓マッサージなど救命措置は一切しなかった、これまたこういった事例がございまして、残念ながら、救急車が到着するまで六分以上かかり、男性は病院に搬送されたが死亡したという結果になっております。
よく、心停止から何も処置を施さなければ三分間で半数は死に至ってしまうというふうにも言われているわけでして、そういった意味では、
現場にいる一般市民も含めて、
現場に到着した者、
現場に存在する者がいち早くその
被害者、負傷者を救命する、処置をする、対応するということが大変重要だということは、これはだれの目から見ても私は明らかだというふうに思っておりますし、その中でも、やはり職務としてこういった立場にある
警察官、
現場の、まさにその
被害者にも近寄って、交通整理も含めて
現場の整理をできる
警察官にはこういった能力は求められている、不可欠なものだと私は思っておりますが、そういった中で、今、この
警察官の救急救命ということについてどうも余り力が入れられていないんじゃないのかなということを感じざるを得ません。
公安
委員長、
警察における救急救命の能力の育成、これについて、どうなっているか現状をお答えいただきたいと思います。