○
佐藤(茂)
委員 ぜひお願いをしたいと思います。
細かいことですけれ
ども、そういう意味でいうと、具体的に中
皮腫になられている
患者の皆さんにとっては非常に深刻な問題でもあるので、おくれのないようにお願いをしたいと思います。
それでは、下村政務官に来ていただいていますので、続きまして文部科学省絡みでちょっとお尋ねをしたいんです。
政府として、七月の末に、当面の
対応として五本柱の
対策を打たれました。その中の
一つに、五番目だったと思うんですけれ
ども、実態把握の強化ということで、これはもう各省がそれぞれの関係している施設、機関、そういうところに果たして
アスベストで被害を受けているような建物があるのかどうか、そういうものをしっかりと調べよう、そういうことで動かれておりました。特に文部科学省絡みでは、やはり子供がふだん通っておる学校というものがございます。ですから、子供の安全という観点からも、こういう実態をしっかり把握しておくことは非常に大事だと私は
考えております。
九月の二十九日に、学校施設などでの
アスベスト使用実態
調査の中間報告を文部科学省として
発表されました。それで、その段階ではまだ進捗割合は三四・〇%だそうですので、十一月末までにぜひしっかりとした全
調査をしていただきたいと思うんですが、その中でも、三四%の段階でも非常に際立った数字として出てきたのが、例えば、公立学校一万七千三十六校のうち八百七校で
アスベストが使用されていた、その中で特に、その時点で百四十四校では飛散、暴露のおそれがあることが判明した、そういうふうに文部科学省が
発表された。その各学校の中でも、さらに部屋を見ていくと、日常で利用している部屋が百九十九室、その他の部屋では百二室、そういうように公表されているわけですね。
今回飛散のおそれが
指摘されたこの百四十四校というのは、実は私もびっくりしたわけです。というのは、七月の中旬に文部科学省の皆さんといろいろやりとりしたときには、私
どもは過去にも全国
調査をしました、そういう話をお聞きしました。それはいつかというと、八七年に全国
調査を文部科学省としてされたそうです。そのときには千三百三十七校出てきましたと。ですから、その千三百三十七校に対して、各自治体に撤去や封じ込めを行うなどのそういう措置をしっかりやりなさいという
指導をいたしました、そういうふうに文部科学省は言われました。
しかしながら、この結果として、約十八年たった今になっても百四十四校がそういう飛散であるとかまた暴露のおそれのある学校として出てきたということは、
一つは、やはり文部科学省としては、自治体に任せたけれ
ども、その千三百三十七校、実際にその後、ちゃんと言われたとおり措置がされたのかどうかという確認をされなかったことがここに結びついているのではないかな、そういう
可能性は否定できないと私は思っておるわけでございます。
それは、それで終わったらいいんですけれ
ども、この
アスベストというのは、そういう意味でいうと、その学校で飛散したり暴露する教室をそのままにしていると、それに通っていた子供に、わからないうちに、何年もかかって何らかの形で被害が出ている
可能性も否定できない。
そういうことから
考えると、その八七年の反省に立った上で、早急にしっかりとした手を打ち、それが本当にきちっとした措置がとられているのかどうか、今度は確認する必要があるであろう、そういうふうに私は
考えるわけでございます。
それで、今回も文部科学省は、九月二十九日付の通知で、当面の
対応について二点言われました。それは、まず該当する部屋等を使用禁止にするなどするということ、その上で、直ちに
アスベスト等の除去を行うなど適切な措置を講じることと二つ言われているんです。この二つ、特に
一つ目は、該当する部屋等の使用禁止の措置がすべて、とりなさいと言うだけじゃなくて、もう一カ月たっています、とられたのかどうかということを八七年の反省の上に立ってきちっと確認すべきである、私はそのように
考えますけれ
ども、文部科学省の見解を伺いたいということが一点。
時間も迫ってきましたので、もう一点は、やはり
アスベストの除去をしなさいと言うだけではなかなか進んでこなかった。私も七月の時点で聞いたときには、文部科学省は三分の一の補助をずっと出して措置してきましたと。千一校、その七月の時点では補助事業をされてきたということは聞いているんです。しかし、今わかっている範囲でも、それでもしてこなかったところは百四十四校あるわけですから、やはり何らかの追加支援策というものも、補助で行うのかも含めて、補助金の拡充で行うのかどうかも含めて、
アスベストを除去するために図る必要があるんじゃないのか。その辺につきまして、文部科学省の見解をお伺いしておきたいと思います。