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大野国務大臣 まず第一の
辻元先生の御
指摘は、サマワの
自衛隊の
活動について、その手当が高過ぎるのではないか、こういうことでもあろうかと思いますが……(
辻元委員「そういう、高過ぎると言うているんちゃうんですよ」と呼ぶ)手当というのはやはり、
勤務条件がどうだ、劣悪な
勤務条件の中で働いていく、それから業務の困難性、こういうことを
考えて設定しているわけでございますから、私は、手当自身の水準というのはそんな高いものではない、このように思っておるわけでございます。まことに妥当なものじゃないか、適切な水準だと思っています。
次に、問題は、これだけのお金をかけて一体コスト・ベネフィットという
観点から割が合っているんだろうか、NGOでやったらもうちょっと安いコストで大きな仕事ができますよという御
指摘でございます。
私
どもは、まず第一に申し上げたいことは、
自衛隊というのは実力組織でございますから、いつまでもこのイラク・サマワに駐在しているわけにはいかない、このことは当然のことでございます。
しかし、今
自衛隊がサマワで駐在して
活動している、それはなぜかというと、民間の方々ではそこへ駐在して
活動できない。つまり、ホテルの、宿泊施設とかあるいは食糧の問題、いろいろな面で、よく
自衛隊は自己完結型と言われておりますけれ
ども、自己完結でこういう行動ができるのは今
自衛隊だけでございます。そして、その
自衛隊の
活動がやはりイラク・サマワの民生の安定につながっている、そして地元から大変大きな歓迎と評価を受けている、このことは御理解をいただきたいと思います。
特に、一例で申しますと、
現地の世論
調査によりますと八割の人が、
自衛隊の皆さん、まだまだいてほしい、こういう要望でございます。
もう一例申し上げますと、やはり学校を修復する、そして道路を修復する、そういたしますと、学校の教室の中にイラクの国旗と
日本の国旗が、こちらの要望じゃないんですよ、イラク・サマワの地元の人が、
日本の国旗とイラクの国旗を並べて教壇の方に掲げておこうじゃないか、こういうことで、大変イラクと
日本の友好関係に大きなる
貢献をしている、いわばソフトパワーの力を十分発揮している、このことは私は大事なことだと思っています。
しかし、いつの日かやはり条件が整えば、
自衛隊からNGOの皆さんにバトンタッチしていく、こういうことは
考えておかなきゃいけない戦略上の大きな問題だと思っています。ただ、このバトンタッチがうまくいかなければ、せっかく築き上げた心のかけ橋というのが直ちにもう壊れてしまう。
私は、この後、
自衛隊がいつの日か撤退する日が来ると思います。その条件について、きょうはもう時間がかかりますから言いませんけれ
ども、そういう日に、どうぞひとつ
日本の心がイラクに届くように、NGOの
活動あるいはODAの
活動、こういうのは大事な要素だと思っております。