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国務大臣(北側一雄君)
日本のCO2排出の約二割は自動車を起源とするものでございまして、失礼しました、運輸部門でございます。その運輸部門の中の九割は自動車を起源とするということで、この自動車からのCO2排出の抑制をどうしていくのかということは極めて重要な
課題と認識をしております。
今たくさん御質問していただきましたので全部答えられるかどうか分かりませんが、まず、交通流を円滑にしていくということは非常に大事でございます。今
委員が御
指摘ございましたように、道路の渋滞に巻き込まれるよりも高速道路ですっと走った方がCO2の排出というのは間違いなく少ないわけでございまして、そういう
意味で、高速、この渋滞解消をしっかり進めていくということはこのCO2の抑制のためにも大事な視点であるというふうに
考えております。
この渋滞解消のために、例えば連立事業等々、様々取組をさせていただいておりますが、高速道路における、料金所における渋滞の解消という面では、今一生懸命取り組んでおりますETCの普及というのが私は非常にかぎを握っているというふうに思っております。
今、ETCは大分普及が進んでまいりました、おかげさまで。約、利用者の三分の一の方々がETCを搭載していただけるようになりました。首都高では今年年頭、今年の正月の渋滞は二年前と比較しまして、あっ、失礼しました、年始のピーク時においても渋滞が昨年に比べて半減をするというふうに効果が本当現れておりまして、こちらの国土交通省の試算によりますと、これが、ETCの利用率が五〇%に達しますと、全国の料金所渋滞がおおむね解消すると、また料金所周辺のCO2排出量が約二割削減されるというふうにも予想をされているところでございまして、しっかりとETCの普及を進めてまいりたいと思っております。
その関係で、ETCを普及させるためにも、ETCを活用して、活用した料金の引下げ、今も取り組んでいるわけでございますが、これからますます本格的に取組をさせていただきたいと思っているところでございます。
また、都市圏におきましては、交通流を円滑にするためにやはり道路のネットワークを
整備していくということが非常に大事でございます。今、首都圏においても、またほかの三大都市圏におきましても環状道路の
整備ということがなされているわけでございますが、道路の必要性、どこの地域でも道路の必要性は大変高いわけでございますが、私はやはりこの都市圏における環状道路の
整備というのは極めて優先順位が高い事業じゃないのかなというふうに思っております。今首都圏でやっております環状道路の
整備につきましても、これができることによって、本来都心部に来なくていい車がこの環状道路を使うことによって目的地に到達できるわけでございまして、これによって都心部の渋滞解消というのが大いに解消になるというふうに
考えているところでございまして、ひいてはこれは
環境負荷の軽減につながってくるというふうに思っておるところでございます。
また、モーダルシフトにつきましてもお話がございました。
モーダルシフト、これまあ非常に大事な
課題と
考えております。トラック輸送に比べまして鉄道は八分の一、海運は四分の一のCO2排出量でございまして、トラックから可能な限り鉄道に、海運へとモーダルシフトをしていくことは
環境負荷の小さい物流体系の構築に寄与するものでございまして、積極的に推進をしてまいりたいと思っておるところでございます。
これまでもこうした実証実験に取組をやってきました。七十四件の取組をやってまいりまして、具体的にCO2の排出削減効果は合計で九万三千トンと推計をされておりまして、更にこのモーダルシフトにつきましては推進をさせていただきたいと思っているところでございます。
また、最後にもう一点だけお話しさせてもらいますが、やはり物流全体をいかに効率化していくか。これは一方では競争力の向上という面でも極めて大事な
課題だと思っておりますけれども、
環境問題から
考えましても、この物流をいかに効率するか、効率化するかということは重大な
課題であると
考えております。この国会におきましても法案を準備をさせていただいているところでございますが、物流の効率化にしっかりと努力をしていきたいと
考えております。