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国務大臣(麻生
太郎君) 一昨年の十二月にワールド・サミット・インフォメーション・ソサエティー、通称WSISという
会議がジュネーブで開かれたんですが、今、十七位の話が出ていましたけれども、何を要素に入れるかによってこの数、この種の数値は全く違ったものになりますので、電話の普及率といっても、今、若い人、電話より携帯ということになると、それは一家に一台普及していないうちも一杯あるということになりますので、入れる
前提条件が全く違っておりますのであの種の話になったと思っております。
私どもが申し上げたのは、かなりギャップが、このことに関しての意識が国によって違う。電話を引こうというから、電話より今は無線の方が速いんですって。うちは銅線要らないんですと。IP使った方が安くてできます。無線の方が速くできるんですから、そっち、電話使うより無線の
技術の進歩の方がおたくらにとってはよっぽど安いんですよという話は、その
技術を見たことない人は全然
理解ができないというぐらい、
日本とアメリカと、そういったところ、韓国とか、進んだところとそうじゃないところ、こんな違いがありますので、それをやっぱりその国の大統領とか一番の人が
理解をしてもらわないとどうにもならぬということを、私どもはしつこくその点だけは申し上げて、今は第一次産業革命から第二次産業革命に変わっていくちょうど変わり目ぐらいのものですよと。あのころは、第一次産業革命は蒸気機関車でトップを走ったイギリスが、内燃機関に、第二次産業革命になったときにイギリスは完全に乗り遅れて、アメリカとドイツに負けた。
今回も同じで、ITじゃ間違いなく
日本は追い付かれましたけれども、幸せにして、今も御
指摘があったようにIとTの間にCと、インフォメーション・アンド・コミュニケーション・テクノロジーときたもんですから、このCが入った途端に、
日本というのは、液晶板だ、ブロードバンドだ、携帯電話だ、モバイルだ、DVDだというので全部上がってきて、今一挙に花開いたのは、多分第二次IT革命ということになっておる。今この時期に乗り遅れたらもう終わりですよと。だから、その自覚を是非この種の方に、興味ない人はもう是非興味を持ってもらわにゃいかぬと、そこが一番肝心だ。
アフリカだってどこだって、いろいろと言えば、アフリカの人はいろいろ言うから、いろいろ言われますけれども、あなただってこの設備さえきちんとしておきさえすれば、何もパリの国立博物館に行かなくても、またナショナルギャラリーに行かなくても、その場でいきなり、ほとんどただ同然でいきなりばんと資料は、交通費も要らなきゃ時間も要らなきゃ、ばんと自分の目の前に出てくるという物すごいことになっているんですということを
理解してもらわないと話にならぬのですと言って、幾ら言っても分かんないから見せる。見せるというのは、
日本からは全部、NHKだNTTだの
技術は全部持っていっていますから。
それで、見せますと、ほとんどぽかんとして、これは何だと言うから、いや、これがそのITというものなんだという説明から、やっぱりあれは見せるにしかずで、語ったって余りよう分からぬ人には、
日本人でも分かっていない人もこの辺にも一杯いらっしゃいますけれども、無理なんですよ、この種の
技術の進歩に付いていっていない人というのは、しようがないんですって、これ。
だから、それ見せて、おおっと思わせることがやっぱり言うなら大事なところだと思いますので、私は、今度のサミットは今年の十二月にチュニスというところでありますけれども、その前に
日本でこの種の
会議を一回開くことにしていますので、是非、先端の
技術は今こうなっているんだということを見せるというのが一番大事なことだと思っていますので、今後ともこの点に関してはいろいろ
技術の進歩をビジュアル、視覚にちゃんと見えるような形できちんと
対応してまいりたいと思っております。