○
国務大臣(尾辻秀久君) 今の
お話は、急いだ方がいいということでございましょうか。
まず、今日お出しいただきました資料でございますが、一ページ目と二ページ目にございます。一ページ目と二ページ目の数字が
社会保障費に関して若干違いますけれども、これは私どもが出しております、推計いたしました二ページ目の方は、
地方分が入っておるというふうに御理解をください。したがいまして、今から御
説明申し上げますのは、
地方分が入った数字で私どもは推計いたしておりますから、そういう数字だと御理解いただきますようにお願いをいたします。
そこで、今日お出しいただきました資料でありますけれども、これは私どもが昨年の五月に推計して出させていただいた数字であります。二〇〇四年、昨年と、二〇一五年、それから二〇二五年の
社会保障の
給付と
負担の見通しがどうなるかということで出したものでございます。そのまず一番基礎の数字として
国民所得比を出しまして、その
国民所得比を、分母にしてどのぐらいの割合になるかということでずっと変化をお示しをいたしております。
まず、その
国民所得比、どういう計算したかといいますと、いろんな前提の数字入れて計算したわけでありますが、それはもう省かせていただいて、答えだけ言います。二〇〇四年三百六十六兆円、二〇一五年四百四十八兆円、二〇二五年五百二十五兆円の
国民所得になると、こういうことであります。
その
国民所得に対して
社会保障の
給付がまずどうなるかということを全体で申し上げますと、まず二〇〇四年は二三・五%、二〇一五年は二七%、二〇二五年は二九%になる、こういうことであります。ちょっと内訳を見ますと、
年金の方は一二・五%、一三%、一二%と変化をしますから、ほとんど
年金は変化をせずであります。将来ともに変化をせず。これは
一つは、今話題にされましたマクロ
経済スライドなどを前提にしておりますためにこういうことになります。
もう
一つ、
福祉その他と、こう書いてございますが、これは
雇用保険だとか生活保護だとか
少子化だとか障害者の
福祉だとか、そうしたものが全部入っているわけでありますが、一番主なものが介護でございまして、介護の変化を見ていきますと、一・五%、二・五%、三・五%と、かなりこれは伸びていくわけであります。
そして、一番大きく伸びると見込まれるのが医療でございまして七兆円、失礼しました、七%、九%、一一%と伸びていきまして、二〇二五年には五十九兆円の医療費の
給付が見込まれる、こういうふうに見ております。特に、この医療費の中で大きな部分を占めるのが高齢者の医療費でございまして、二〇〇四年は、今高齢者医療費が三分の一ですけれども、二〇二五年にはこれが二分の一になるだろうと、こういうふうに推計をいたしておるところでございます。それが
給付の方です。
それに対して、
負担をどうするかということでございますが、公費
負担、すなわち税金がどうなるかということが、七%、九・五%、一一・五%。この税金の計算の方はもう今の
制度そのまま当てはめて計算しておりますから、
給付が出てくると
年金は、基礎
年金はその二分の一、あるいは医療、国保は、医療の中の高齢者医療費なんというのは二分の一国が持つことになっていますから、
給付が出てきてその二分の一をここに当てはめて数字を出していると、こういうことであります。そして、あとは保険料を計算をいたしますと、一四%、一七%、一八%ということでございます。
この中に出てまいりませんのが、実は
年金の積立金が
一つございます。ただ、
年金の積立金は、昨年改正さしていただいたやり方でいきますと、今後九十五年間にわたって取り崩していってそれを使わしていただくということにしてございますが、
年金の勘定が一番苦しくなるのは二〇五〇年ぐらいだというふうに見ておりまして、このころが一番苦しい。したがって、二〇五〇年ぐらいにこの積立金をできるだけ使わしていただく、そのためには当分、余り
年金の積立金使わない計算をいたしておりますから、そうこの計算の中には出ないと思っていただいていいのではないかというふうに思います。
ざっと御
説明申し上げますと、そういうことでございます。