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尾立源幸君 民主党・新緑風会の
尾立源幸でございます。
今日は
郵政民営化関連
法案の
質疑に立たせていただきますが、昨年の選挙で当選したばかりでございます。大阪からやってまいりました。このような形で小泉総理の主張されております
改革の
本丸ともいうべきこの
郵政改革法案に、この
質疑に立たせていただけることを感謝をさせていただきたいと思います。
ただし、この
質疑というのが、この
郵政民営化法案ではなくて、今最も
国民の皆さんが望んでいらっしゃる年金の抜本
改革とか、今もずっとお話がございましたが、税金の無駄遣い、そしてその結果一千兆円を超えるような
財政赤字の克服のための審議であれば良かったのになと残念にまず思っております。したがいまして、優先順位が私は違うんじゃないかなと。まずは出ていくところをしっかりと締めて、押さえて止血を、止めて、止血をして、それでこちらの
議論に入れればなと。そういった
意味で、この
法案さっさと廃案にして本来の
議論にしていきたいなと思っております。
特に、私
自身バックグラウンドをいつも申し上げておるんですが、公認会計士、税理士ということで信念として持っておりますのは、税制は簡単で分かりやすい方がいいと、そして税金というのは安ければ安い方がいいんだと、こんなふうに私
自身は思っております。一議員で申し上げるのはいつも僣越でございますが、私
自身も決算
委員会等々でいろいろ国を見させてもらいました。
竹中大臣がいつも好んでお使いのガバナンス、国のガバナンスという
意味で国の予算や決算のこのシステムというのはあきれるほどずさんであるとショックをある
意味で受けておりますし、憤りも感じております。
資料一ページ、お配りしたの見ていただけますでしょうか。これも私どの
委員会でも出させていただいておるんですけれども、
竹中大臣を始め皆さんお分かりだと思いますが、一般会計、特別会計、その下につながる特殊法人、独立行政法人、更にはファミリー
企業、公益法人、これを表したものでございます。正に国のお金の
流れはこういう形で
流れております。そして昨今、北側
大臣も御苦労されておりますが、天下りや談合を始めとするこの特別会計、特殊法人、独法、公益法人、ファミリー
企業、これが税金を無駄遣い、むしばんでおるタックスイーターになっちゃっていると、これは
竹中大臣も御承知のとおりだと思います。
ですから、こういった問題、まず本当に真剣に手を付けなければいけませんし、また議員年金も
批判されております。これもまだ全く手が付いておりません。
さらには、今回、谷垣
大臣の下でちょっと残念なお話でございますが、所得税の控除の在り方ということで、これもちょっと話題になりました五月二十七日の税制調査会の基礎問題小
委員会というところでしょうか、働く女性に比べて専業主婦が優遇されているんじゃないか、こんな
議論の中で、今男女共同参画
社会ということで、女性だから専業主婦で控除があって当たり前だと、これを見直さなきゃいけないという
議論があるのは分かりますが、
委員の中にとんでもない発言をしております。ちょっと今日は多くの
国民の皆さんも来られておりますので。こんな発言をされております。
「専業主婦であれば子供を産むとは限らなくて、逆に専業主婦で何もしないのが多いんです。子供も産まないで。」、「働かないで家でごろごろしている主婦が、子供を今産まないんです。」失礼な話ですよね。「変な生命力のない人
たちがたくさん生じていて、お金を持ってぶらぶらしているんですよ。消費にはいいかもしれない」。
また、こんなことも言っています。
「専業主婦で時間がいっぱいある人こそ、コンビニで買ってきた発泡スチロールで食べさせちゃうというのが多いんです。」と。まあ、ひどい。
私、男性でございますから、もう開いた口がふさがらないわけですが、多分、一生懸命日々家庭で守っていらっしゃる主婦の方が聞けば、本当に怒りを通り越して、もう本当に腹立たしいというか、そんな話が出ております。ちょっとこういった
議論が本当に平気でされているのか、私もこれからチェックをしていきたいと思いますけれども、ちょっと
委員の在り方とかも考えていただきたいなと、まず申し上げたいと思います。
それでは、本論に入らせていただきたいと思います。
まず、
民営化の
メリット、デ
メリットということで、もうこれまで随分お答えになっていただいておりますので、もう私の方で要約をさせていただきたいと思います。特に、小泉総理の言葉、キャッチフレーズ的にはある
意味で分かりやすいのでお借りいたしますと、一つは、
民間にできることは
民間にというのがあると思います。そして、払うもの払えよと、税金払えよと、こんな話も出てきたかと思います。払えるようになるんですかね、法人税等。もう一つは、先ほど同僚の
高橋先輩が今
議論されましたような、
資金の
流れを官から民へと。こんな大まかに三点要約できるかと思います。
そして、正にこれは昨年の秋の閣議において決定された基本方針の中でも書いてございます。正確に申し上げますと、
民営化で
郵政サービスが良質になり価格が下がること。二、
郵政に対する見えない負担が最小になること。三、公的部門に
流れていた
資金が
民間部門に
流れること。まあそのとおりだと思います。ですから、これが今回の
郵政民営化法案で本当に実現できるならばいいんだと思います。
ただ、こうやって
議論をしておりますと、みんなそれが自信を持ってこういうふうに思えないというのがここまで
議論をややこしくしているのではないかと思います。ただ、小泉総理が
民営化と言えば何か
改革、そしてそれは善玉というふうに、こんなふうな私
たちの頭をよぎるのも確かかもしれません。そして、
公社を維持しろと言うと、抵抗勢力、悪玉、こんなふうに色分けされてしまっているんじゃないかなと思いますし、
国民の皆さんもその辺がよく分からないとおっしゃっています。
そして、もう少し
民営化の
メリットを具体的に申し上げるならば、具体的に申し上げます、これまでの
議論で。
一、さっきの一に対応しますが、
郵便局が今の
郵政三
事業以外の
業務をすること、そうでしょう。そしてまた、常勤二十七万人の皆さんと短時間職員の十二万人を加えたこの四十万人に近い方々が
国家公務員から
民間人になって、
民間企業と競争し創意工夫を発揮すると効率が上がると、このようにおっしゃっていますし、法人税の負担もするだろうと、こんなことでしょう。三つ目、これ先ほど来、
竹中大臣がずっと、ずっとおっしゃっております、
資金の運用について今制約が加わっているから、これが解き放たれて本当に必要な民に
流れるだろうと、こういうことだと思います。
一方、デ
メリットといいますと、これも先ほど来
議論がございました。はっきり言って、今の
郵便局が全部保持されるわけではないと。しかし、
過疎地や離島振興法の対象地においては
設置義務が置かれているということでございましょうが、
都市部においてはこれは保障されていない。正に近くの便利な
郵便局がなくなってしまうかもしれない、整理統合が行われることだと思います。
ここで私
自身、全部検証するわけにはいけないもので、いかないもので、一点に絞って今日は
議論をさせていただきたいと思います。
先ほど来、
高橋議員が、
委員が質問されておりました
資金の
流れについて、私なりの観点から質問をさせていただきたいと思います。
そこで、一点、先ほど
議論をずっと聞いております中に、どうしても価値観の違いというか、前提条件の違いで
議論にならないところがあります。それは、「
改革と展望」の中にGDPが一・五倍に将来、十年後ですか、増えるだろうということでございますが、これちょっと質問にございませんが、もし答えていただけないんなら後で資料をいただければ結構なんですけれども、これまでこの「
改革と展望」というのはいつから、ちょっと私、新米で申し訳ないですが、いつからこれ出されていて、その予想と実績というものがどんなふうに当たってきたのか、過去五年とかあるんだったら出していただきたいですし、いや、最近出したばっかりだからないというんだったら、それはそう、じゃ予想なんだなというふうに分かります。ちょっとその辺、
竹中大臣、取りあえず。