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荻原健司君 今御答弁をいただいて、やはり我が国と諸外国の
活動レベルというものに対しては相当差があるんだなというふうに思っているわけなんですけれども、ちょっと次の
質問は省かせていただきますが、次はやはりこの
活動レベルがどうしてこんなに違うのかということ、その分析の
見解を求めようとしたんですけれども、もうこれはその数字といいますか、その財政的なものを伺えばある程度分かります。
結局は、なかなかお金がないからその検査数が進まないという
状況なんですね。実はちょっと私も、JADAのその収支のちょっと詳細があるわけなんですけれども、先ほどtotoの助成金というような
お話もありましたが、しかし、やっぱりJADAの事業収入というのが一番大きいわけなんですね。これで
活動しているのがほとんどなわけなんですが、実はこの事業収入というのは、どんな事業をやっているかというと、その事業の一部にオフィシャルスポンサーシッププログラムというのをやっているんですね。
これは、具体的に
説明をいたしますと、
スポーツドリンクやサプリメント剤などをそのJADAが認定商品として認めてJADAの保証をメーカーさんは取り付けると。その認定料、認証料ということですかね、その収入なわけなんですね。しかし、この資金調達のやり方、仕組みというのは実は海外では見られない。
というのは、やはりドーピングの検査機関、いわゆる中立的な
立場であるドーピング検査機関が特定の企業の商品を認めてビジネス、認証してビジネスをやるなんということはやはり考えられないというところがあるわけなんですね。ですから、実はこれ、国際的に見ますと、この資金調達の仕組みというのは非常に批判が出始めているわけなんですね。ですから、ただこれは、totoの助成金も、昨年度だったでしょうか、六百万円しかないというような
お話もありますし、非常に資金的に悩む、苦肉の策でこういうことをやっているわけなんですが、やはり国際的にはいろんな意味で疑いの目を持たれているというところなんですね。
例えば、諸外国では、ではどういうふうに資金調達をしているかというと、やはり、かなり国の、
政府がこの予算を持っていると。アメリカにおいてはUSADAというのがあります。USADAという、日本のJADAと同じような組織なんですけれども、この財政の六五%が
政府からの予算、これが七億五千万円ですね、占めていると。また、オーストラリアでは七五%がやはり国からの
支援ということで、これがおよそ四億八千万円。また、北欧のノルウェーでは一〇〇%が
政府予算、これがおよそ三億ということですから、いかに
政府予算というか、
政府予算的なものになるんでしょうか、六百万円というのがいかに少ないか。だからこそ、このドーピングの
取組というのが世界と比べて相当後れているということにつながってきてしまうわけなんですね。
先月ですか、シンガポールでIOCの総会、国際オリンピック
委員会の総会が開かれまして、オリンピックの舞台から野球またソフトボールがなくなってしまった、削除されてしまったわけなんですけれども、本当にこれは、日本の
子供たちのことを考えると、大きなオリンピックという夢の舞台がなくなったというのは、本当にこれはもう残念で仕方ありませんし、これは野球界、ソフトボール界だけではなくて、日本の
スポーツ界挙げて、またオリンピック種目復帰に努力していかなきゃいけないというふうに思っているわけなんですが。
実は、なぜ野球やソフトボールが外れたかというその
背景には、例えばアフリカのある
委員からは、野球のルール知らない、自分の国ではだれもやっていないなんて、そんなこともあったわけなんですが、ただ、更にいろんな話を伺ったり
調査をしていきますと、実はアメリカの大リーグの選手がこのオリンピックというものに対して非常に消極的だと、なかなかいわゆる世界の一流の選手がオリンピックに出てくれない、そんな
状況があるんだという。だからこそ、何というんでしょうね、オリンピックとしてはそういう非協力的な
スポーツはもういいというような、そんな
状況があったそうなんです。
ただ、さらに、何というんでしょう、なぜ非協力的なのか、大リーグの選手は非協力的なのかといいますと、オリンピックに行ってドーピングコントロールを受けると、間違いなくメダル剥奪というか、選手
活動を停止させられてしまいそうな選手が多い。非常に国際的な、何というんでしょう、ドーピングのいろんな問題ありますけれども、ちょっと大リーグの
取組というのは非常に手ぬるい部分があるそうなんですね。ですから、そんなこともあって、やはり
ドーピング活動に対しても真剣に取り組んでいない大リーグというふうに見られたそうなんですね。ですから、オリンピックにはもう必要ない競技だというふうに何か見られたそうです。ただ、そういった流れの中で、やっぱりどうしても、特にソフトボールというのは何だか被害者になっちゃって本当にかわいそうだなというふうに思っているわけなんですけれども。
やはり、こういったところからも是非この
ドーピング活動をやはり国を挙げて
推進をしていかないと、例えば二〇二〇年には日本で夏のオリンピック呼ぼうなんというような、そんな動きも一部では見られておりますけれども、こういったことをやっぱり
一つ一つ取っていかないと、
一つ一つ取り組んでいかないといけないのではないかと。やはり、こういったオリンピックを招致したり国際大会を招致をして、やはりそこに選手が向かっていく、又はそういったものを
子供たちが見て夢や感動を覚えるというのは、やはり
教育効果も高いですし、また経済効果も非常に高いものだというふうに思っています。そのためにも是非、totoの助成事業だけではなくて、やはり諸外国がもう数億円と掛けている
取組と同じように、totoの助成事業の補助よりも、むしろやはり
政府予算としてしっかり財政の確保をすべきだというふうに私は思っているわけなんですが、どうお考えか、お伺いしたいと思います。