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足立信也君 その点については
大臣の感想も伺いたいなとは思うんですが、まずは先に行きます。
診断についてです。最終的な
診断の
責任、もちろん
診断すること
自体も
医師にあるわけで、
責任は全部
医師にあるわけです。その
診断について言います。
今回の
法案は、先ほど言いましたように、やはり
臨床検査技師さんの
主体性、
裁量性を高めるものだと
思います。これについては私は
賛成だと繰り返して言います。
現在、超
音波検査はどういうふうになっているかというと、完全に二極化しているんですね。まず、健診
業務で行われるような超
音波検査、それから、
患者さんが
病院に訪れたときに、取りあえずおなかを診ておきましょう、何か病気があるかもしれません、いわゆるスクリーニング、そういう
検査の範疇と。欧米では、超
音波検査というのは
精密検査なんです。CT、
MRIよりも上の
検査なんです。で、専門家が携わっている最終確定
診断の
一つの
装置というとらえ方。この二極があるんですね。そして、検者、
検査をやる人間の能力によってその
診断力というのがすごく差がある。これはもうお分かりだと
思います。
例えば、先ほど
放射線技師さんの話が出ました。エックス線を撮って、例えば胸のレントゲンを撮って診察室に来ます。で、我々
医師は、これは何とかです、骨折がありますとか、そういうふうに、これは何とかですと
診断します。ところが、超
音波画像は
リアルタイムではなく、もちろん診察室にLANが引かれていてそれが動画で全部見られれば話は別ですけれ
ども、
静止画像が数枚送られてきて、そこで
診断となった場合に
医師はどう言うか。胆石があるようです、あるいは何々だそうです、何々みたいです。これは
診断ではないんですね。そして、胆石が明らかにある場合、胆石が明らかにある場合、胆石ですとそれは言います、超
音波画像、
静止画像を見て。
患者さんが次に聞いてくるのは、じゃ、がんはありませんか。
医師はどういうふうに答えるか。見ていないから分かりません、あるかもしれません。その次に来るのは、もう一度やりましょうか、もう少し時間掛けてしっかりやりましょうか、そういうふうになってくるんですね。ちょっと横道にそれるかもしれませんが、
患者さんというのはそういうものなんです。
胆石の後発の方、それから胆のうがんの後発の方、これは同じリスクですよ。スリーFと言われますけれ
どもね。フォーティーないしはフィフティーズ、四、五十歳以上、フィーメル、女性、ファッティー、小太り、これは同じなんですね、該当する方は済みませんが。そうなった場合には、やはり見てないとはっきりしたことは言えませんということになるわけですよ。そこで、もう一度やりましょう、疑いがあるかもしれませんからもう一度やりましょうと。これそのまま従ってくださる
患者さんはいいですよ。でも、胆石だって最初に言われたら、もう一回やれと言われたら不審に
思いますよ。中にはやらないという人もいます。あるいは、
病院変えてもう一回やってもらおうということになってくるんですね。
だから、
診断ということに関しては、やはりそこにいて
リアルタイムで見ていないと
診断できない
部分がどうしてもあるということを是非
理解しておいていただきたい。
もう
一つ、これは数年前ですけれ
ども、やはり同じような事態で、胆石があるという、これは
静止画像で分かったわけですね。実は胆のうがんもあった。でも、自分が見ていないわけですから、胆石はありますと、もう一度もっと詳しい
検査をやりましょうと。
患者さんは、胆石だったら、痛みもないし今のままでいいですと海外に行ってしまった。海外で発症して日本に慌てて帰ってきましたが、もう手術できない
状態であった。亡くなりました。こういうことを起こさしてはいけないという
思いが非常に強くあるんです。
おとといの
質問で、私は今後の
医療政策を何点か挙げましたが、まず無駄を省くことが絶対に必要だと思うんですね。スクリーニングという
意味合いは確かにあります。でも、これは何かあるかもしれない、試しにやってみなきゃいけない、そういうものは本来健診であって、診療、
医療ではないんですね。
診断をそこで、例えばおなかが痛い、そこに何があるかという
診断をするためには、やはりそこには
医師がいなきゃいけないと私は思っています。そこで
診断をするんだと、最終
診断を付けるんだというふうに思っています。
アメリカでは、もう今超
音波検査はほとんどソノグラファーという
技師さんがやっております。そして、聞きました、その
静止画像を見て診察すると
診断力はどうなっていると。落ちていると答えました。それから、先ほ
ども言いましたが、欧米ではもう超
音波検査というものはCT、MRの次にある
精密検査なんだという認識になっております。
それから、例えば乳房の超
音波、乳がんの精査などでは、これは
検査、超
音波を当てるだけというよりも診療の
意味が非常に強いんですね。例えば、乳腺の中に超
音波画像でどうも腫瘤のようなものがあった場合、これががんであるかないかと
診断するときには、押さえてどれぐらい形が変わるかというのをやるんです。これはやらなきゃいけないんですね。やり過ぎると転移を誘発する可能性があるんです。また、同じように見える画像でも、中には化膿した巣、膿瘍ですね、を見ている場合がある。これを圧迫し過ぎると悪化させる。そういう診療という面もかなり含まれているんです。これを単独で行わせるということはやはり問題があるんではないかと。というよりも、安全性が保てないんではないか、
医療費も無駄ではないのかと、きっちり分ける必要があると。
スクリーニングの
部分と、これは診療において
診断を付けるんだという
部分ははっきり分かれていないとおかしいと私は思っていますし、その分野で
臨床検査技師さんがこれから研さんを積んで伸びていく分野があるんだと、
業務独占できる分野なんだと、そのように私はとらえています。
そこで、先ほどいろんな、なぜこれほど
機器が開発され、発展してきたのに、
通知も変わらず、その
内容も変わらずやってきたのかということを
質問いたしまして
局長の答弁を伺いましたが、
大臣の見解はいかがでしょうか。