○遠山清彦君
大臣、ありがとうございます。非常に前向きな御
答弁だったというふうに有り難く思っておりますけれ
ども。
実は、こういう視点は私も気付かなかったんですが、坂口前
大臣のときに、やっぱり日本ももうちょっとこのキャリアコンサルタントの数を増やそうと。特に日本では、やっぱり学校任せ、学校の進路指導の担当の先生任せで今まで若者の就職支援をやってきた感がございまして、ところが、学校の先生というのは自分は学校の先生しかやったことがない人がほとんどでして、教員になりたいという人にはきめ細かく指導できても、ほかの職種目指す人にはなかなか効果的なお話ができなかったと。今みたいにインターンシップの普及もされておりませんでしたし、実社会というものを全く感じられないまま大学まで行ってしまいまして、大学行っても、今度またまともな就職支援が受けられないということがあったわけでございます。
そういう意味では、今、もう
大臣おっしゃったとおりいろんなきめ細かい政策をやり出してきたんですが、ところが一点だけ問題が、今度キャリアコンサルタントになりたいという若い人が増えているんです。いや、それは五万人つくりますなんて坂口
大臣おっしゃったわけです、前
大臣おっしゃったわけですから。ところが、そのキャリアコンサルタントの資格取った人たちが自分たちのキャリアマップがない。だから、キャリアコンサルタントとしてどういうふうに自分がキャリアを積み上げていってその人生プランしていくかということが実はなかなかないんですね。
それで、新しい職種をつくって、これはすごく大事な職種だよと言うのはいいんですけれ
ども、人にキャリアの指導をしている人が自分のキャリアについて不安であるという、インセンティブもなかなか生まれないという。それはハローワークの
職員だったら
厚生労働省の
職員ですからいいんですけれ
ども、別のキャリアマップ描けますからね。しかし、
民間でいろいろと働いているキャリアコンサルタントもいらっしゃいますから、是非そういう観点も考えていただきたいと思うところでございます。
よろしいでしょうかね。
大臣、何か一言ないですかね。ないですね、はい。
そうしたら、
法案の関連にちょっと私ももう時間がなくなってきましたので行きたいと思いますが、先ほど来いろんな
委員からも御
議論があって、私も用意した
質問をほとんど聞かれてしまいましたし、私が申し上げたい点もいろいろと言われているところなんですが、私は個人的に、今回の
整理合理化計画を決定するということはやはり画期的なことであって、基本的には評価されなきゃいけないというふうに思っております。
先日の
参考人質疑の中でも岩渕
参考人が妙を得た表現で言っておったわけですけれ
ども、この
年金福祉施設がどんどん造られてきてなかなか
整理されてこなかった歴史というのは、正に国がブレーキの利かない車であるということが象徴されているという話をしておったわけです。
さらに、これは岩渕
委員だけじゃありませんけれ
ども、いろんな方言っておりますけれ
ども、やはりこの
年金福祉施設というのは構造的になかなか止まらない。
一つは、赤字になっても倒産してもなかなか責任も問われませんし、そもそも
年金財源にいろいろやっていますから、倒産ということが余り前提としてあり得なかったということが
一つあるわけですね。
それからもう
一つは、先ほど柳澤
委員が引用した
政府側の御
答弁の中にもありましたけれ
ども、じくじたる思いがある云々とありましたけれ
ども、
公益法人に指導監督しようとしても、みんな元厚生
事務次官とか大先輩の人たちが
理事長とかやっておられているところに指導監督できるわけがやっぱり人情としてないだろうなというふうに思います。
それから、その
年金福祉施設、私も幾つか視察させていただきましたけれ
ども、やっぱりこれは非常に難しいところだなと私が思ったのは、それを造るときに、民業を圧迫しちゃいけない、
民間と競合しちゃいけないといって、わざわざアクセスの悪いところに
土地買って造ったりするんですね。ところが、
施設はすごく立派にすると。ところが、余り高い値段を取ってしまったら、これ勤労者のためとか
年金の被保険者のためといって造るわけですから、高くしてもいけない、しかし赤字になってもいけないと。
だから、安くしちゃいけないし、赤字になっちゃいけないし、だけど黒字になり過ぎて
民間と競合して同じようなホテルを圧迫してもいけないという、普通に考えたら、だれがどう考えても、そんな存在造るのって無理でしょうということを全国に何百か所も造ってきたということだと思うんですね。それを
尾辻大臣の時代に、これはやめると、
整理合理化するということを基本的にお決めになるということは、私はこれは、いろんな
議論ありますけれ
ども、大局に立てば評価されるべきことだと思っております。
実は、これ余談ですけれ
ども、私も今回いろいろ調べておりましたら、よく、昭和五十八年ぐらいからこの
年金を
財源とした
施設見直すべきだという
議論があったということでありますけれ
ども、昭和五十年六月三日の参議院社会労働
委員会で、公明党の小平
議員が、ちょうど朝日新聞に
年金の保養基地計画を見直せという社説が四月に、昭和五十年、載っかるんですね。それに言及をしながら、これ、もうそろそろこういう
年金を
財源にレジャーセンター造るのやめた方がいいんじゃないかと、昭和五十年にちゃんと参議院では言っているんですね。それに対して、当時の田中
大臣が
答弁で、言っている御趣旨はよく分かりますけれ
ども、何と言っているかというと、実際問題としてこれがかなり大きな
施設なものですから、したがって、これを当て込まれた
地域では非常な期待を持っているところに実は行政当局の悩みが現実問題としてあるわけでありまして、そうした期待なり希望なりというものを余りためないようにしながらやはり時勢に合わせてやっていく方向はどうかと。つまり、でっかい
施設を造るので、それを当て込んだ
地域がもう大変だから、もう造るしかないんだというような
答弁を昭和五十年にして、それでこの話は終わっているんですが。
いずれにしても、実は最近になって、特に去年になって社会保険庁がたたかれて、もうとにかく
年金を
財源にした
施設は全部
売却、
譲渡という話に去年なったということなんですが、実際には、国会でもマスコミの中でも昭和五十年代からこういう声上がっていたわけで、それがそこからもう三十年も止まらなかったというのは、止まらなかったことを今回止めると、もう
整理するということは、私は基本的に評価をすべきだと思っております。
ただ、その上で次の
質問させていただくわけですが、ちょっと矛盾をされているかもしれませんが、もう先ほど来何度も出ているあの
厚生年金病院のことでございます。
今日もお昼休みの時間に
大臣にお時間をいただいて、東京
厚生年金病院の院長と、それからその周辺の地元の商店街の皆さんと一緒に申入れを私させていただいたわけでありますけれ
ども、要するに、これは
与党の
合意の中でもあるとおり、
地域医療にとって重要な役割を果たしている
病院については、その
公益性の高い
病院としての
機能を存続させるということは、私、大事だと思うんです。
これ、私も後で
武見理事の以前の
議論も引用しながらちょっと
質問したいと思っておりますが、やっぱりこの東京の
厚生年金病院を具体的に取り上げますと、日経メディカルという専門誌の二〇〇四年の良い
病院のランキングで、この
病院、実は総合
病院としては第一位にランクをされているわけでありまして、決して、何というか、地元の方々が主観的に言っていることを私取り上げてそういうことを言っているんではなくて、客観的な基準で評価されて非常に高いクオリティーを持っている
病院だというふうに思っているわけです。
ただ、これは
青柳さんで結構なんですけれ
ども、
地域で重要な役割を果たしているかどうかという点について、だれがどういう基準で調査をするのか。
独立行政法人ができて、まだこの
厚生年金病院については
整理合理化計画の具体的詳細が決まってないと思うわけですけれ
ども、しかしそうであっても、元々、さっき私何回も申し上げておる、
地域医療にとって重要な役割を果たしているところは十分考慮しますよと、地元の
地方自治体と
協議をしますよということは、これは明確に
政府・
与党合意にも書いてあるわけでありますから、じゃ、その
協議をする基になる調査というか、そういったものはどこがどのようにやるのか、
お答えをいただきたいと思います。