○松井孝治君 おはようございます。民主党の松井孝治でございます。
今日は、一年前の
決算委員会で総理を始めとする閣僚の
皆さんに、
税金の無駄遣い、保険料の無駄遣い、お尋ねをいたしましたが、天下りの問題もお尋ねしましたが、一向に改善しておりません。この問題について、総理にもよく
関係閣僚の御答弁を聞いていただいて、そしてしっかりと御答弁をいただきたいと思います。
冒頭、
委員長から、ちょっとこの国の
社会、緩んでいるんじゃないか、そんなお話がありました。これは私たちも同感です。そして、一番緩んでいるのはひょっとしたら政治であり行政なんではないか、それがこの国の
緩みというもののすべての原因になっているんではないか、私はそういう気すらするわけであります。
今日は、まずコンピューター調達、IT調達の問題を取り上げたいと思います。パネルを用意しています。(資料提示)
今日はちょっと個々に
政府参考人に御答弁いただくと時間がありませんので、パネルでできるだけ説明をさせていただきます。
皆さんにも、閣僚の
皆さんにも資料を、ちょっと大部ですがお渡ししています。
資料の二番目、見てください。IT調達、これデータ通信サービス契約というふうに呼んでいるんですが、この問題点、これは去年の
決算委員会でも指摘しました。今年の
決算委員会の
一連の審議でも与野党を超えて
議論があったものです。
社会保険庁が一番ひどい事例ですが、要するに、ハードもソフトもサービスも全部どんぶり勘定で、一体として同じ業者に、これ競争入札もせずに随意契約で発注し続けている。この
社会保険庁の問題は、巨額の残債、要するに将来の債務ですね、これ
財務大臣にも後で時間があればお伺いしたいと思いますが、二千億円残債が残っている。国庫債務負担
行為じゃないですよ、これ。しかも、役人の天下りの構造の体質、要するに、天下りして、そこに
事業を丸投げしていると、こういう構造があるわけです。
総理、私は、総理が民間でできることは民間でと、賛成なんですよ。でもね、何でもかんでも民間に丸投げしたらいいというものでもない。ましてや、天下りと抱き合わせで、
事業を競争もさせずに長年ずっと同じところに発注し続ける、これは、総理、やっぱり鉄槌を下さにゃいかぬですよ。
私は、前回の
決算委員会では個別企業名言わなかったんです。でも、その後どんどんどんどん事実が明らかになりましたから、今日は個別企業名もしっかり挙げて質問をさせていただきたいと思います。
最初の一枚目の資料に戻ってください。
この一枚目の資料の、この一番左上の絵を見てください。コンピューターというのは、
皆さん、
国民の
皆さん、テレビをごらんになっている
皆さんも、随分安くなりましたよね。新聞広告を見ると、昔だったら何十万円もしたようなコンピューターが今五万円とか七万円とか、そういう金額で売ってます。データがあるんです。このデータが、ここの左上のデータというのがそうなんですが、これアメリカのきちんとした雑誌が取り上げたんですが、一九九六年からの十年間で、これハードもソフトも込みですが、コンピューターの価格というのは、性能対価格は六十分の一になっているんですよ。要するに、コンピューターの物価は下がっているんです。昔は卵とかバナナが物価の優等生と言いましたけれ
ども、コンピューターが今物価の最優等生なんです。じゃ、
政府はそういうコンピューターをちゃんと競争してしっかり買いたたいているか、それが問われるわけですよ。我々の
税金はコンピューターあるいはプログラムに対してどういうふうに投下されているのか、これを検証していかなければいけない。
そうすると、この表、この棒グラフ、ずうっと上に上がってますよね。これは何かというと、かの有名な
社会保険庁。何か、
尾辻大臣、
社会保険庁は国の組織でやること決まったんですかね。これ質問じゃありませんが。何かそんなことになったらしいですね。あっ、今外しておられますが、これ全閣僚
出席なのにおかしいな。行革担当
大臣が外しておられますが、市場化テストというのも何か進んでいるような進んでないような、そんな話を聞きますね。公のことはやっぱり国がやらなければいけないといって、どうも
社会保険庁は国の組織にしがみつきたいという人もたくさんいるようであります。
これだけの金額、
累計一・一兆円。さっき
鴻池委員長、
中国の
ODAが問題だという話されましたね。
累計何兆円でしたっけ。大差ないですよね。これ、
社会保険庁という一つの組織がコンピューターの調達にお金を支払っている金額は、
町村大臣、
中国ひどいひどい、
中国の
ODAひどいひどいと言ったけれ
ども、これ、なかなか大した
数字だと思われませんか。一兆円使ってますよ。この、二つの企業ですよ。八千億円はNTTデータという企業に使われています。NTTデータという企業にどのように使われているのか。
皆さんに資料をお渡ししなかったですか、ちょっと記事が。(資料提示)これですね、今日は
委員で、藤末議員が
決算委員会の中でこの問題取り上げていただきました。今日もちょっと助けていただいておりますが。
私
どもが二月に、
委員長以下で、この
決算委員会で視察に行きました。
社会保険庁の三鷹の業務センターというところに行きました。その三鷹の業務センターって、立派な施設でしたよ。でも、ビルを見ると、門の右側に
社会保険庁三鷹業務センターと書いてある。門の左側にNTTデータ株式
会社と書いてある。
で、その中で案内されたのが三階でありました。その三階のフロアは
社会保険庁がNTTデータから借りていると。で、いろいろ説明していただきました。コンピューター使っている方々がいらっしゃいました。で、
社会保険庁の方だと思って聞いて、どちらの部署の方ですかと言ったら、いや、私はNTTデータの者ですと。いや、別にいいんですよ。民間
委託というのは、何でも官僚が、役人が全部やるという必要はない。民間
委託自体は私は別に否定しない。だけれ
ども、この新聞記事、これ
皆さんには配ってなかったかな、「怪奇 賃貸料は「電話代」で」。要するに、その賃貸料、物すごい金額払っているわけですが、どうも電話代という項目であった。これ
政府参考人に聞くと、いやいや今はどうしました、ああしましたと言われますので、私がもう資料、この今の、閣僚の
皆さんは資料の五ページ目見てください。⑤と打ったところを見てください。
これ、
社会保険庁からいただいた資料ですから
政府参考人に一々確認する必要はありませんが、いろんなものがあります。この三鷹、高井戸とあって、三鷹の
部分がNTTデータ、高井戸の
部分が日立製作所さん。それで、いろんなものがあるんですよ。電話代なんですよ、これ、通信専用料。だから競争入札をする必要もないんですね、電話代ですから。だれが電話代、競争入札しますか。まあ最近は、でも、電話代も競争入札した方がいいんじゃないかという
議論もありますが。しかし、電話代ということで競争入札じゃなかったわけです。でも、その中身見たら、このハードウエア使用料、建物使用料、電力使用料。で、回線使用料と一番下の方にちょっと書いてありますが、まあ電話代の
部分もあるようですね。だけど、こういうものを随意契約で、年間八百億円ですよ。さっきのコンピューターは、価格は六十分の一にこの十年間でなりましたという
数字がアメリカであるにもかかわらず、この、さっきのウナギ登り、どんどんどんどん増えている。(「ウナギもびっくりや」と呼ぶ者あり)いいやじで、ありがとうございました。こういう
状況なんですね。
尾辻大臣、これ、まあ
尾辻大臣も最近
大臣になられて、こういうことを恐らく
大臣になられてから初めてお知りになられたと思いますけれ
ども、ちょっと一般論でこれ、どうですか、こういうの見て。専門的なことは、いろいろ今朝役所の方からレクを受けられたかもしれませんが、ちょっと非常識だと思いませんか。