○渡辺秀央君 この
法律の
目的、
大臣が言われ、私が申し上げたとおりで、
地域経済の
活性化ということに底辺はあるということを
考えていきますと、最近の景気及び
地域経済の動向というのは、産地の振興対策あるいは伝統工芸品
産業の振興対策、中心市街地・商店街
活性化対策などの問題がやっぱり併用されて
考えられて
いかなきゃ
いかぬと思うんですね。
そういう
意味では、景気の現状の今後の見通しということの中で私が
大臣の
考えもお聞きしたいのは、先月の十七日に内閣府が発表した一—三月のGDPの速報値によると、実質五・三%成長で二期連続プラスとなる。これに対して竹中
大臣は、景気の踊り場は年央に、年の中央ですね、年央には脱却すると楽観的な見通しを述べたことで、実は僕はあの時点で、
大臣、こう言ったんですよ、我々仲間での話の中で。政治家が
経済の、景気の踊り場なんという言葉を私は
いかがなものかと、こんなものは
経済学者が言う話と
経済評論家の言う話であって、いやしくも景気対策をつかさどっている
国務大臣、担当
大臣がそんな踊り場なんという無責任な話ないと思うんだ。踊り場というのは階段の踊り場でしょうが。上がるところと下がるところでしょう。こんなばかな表現を、
大臣、あなた、先輩としてあれに注意したらいいよ、閣議で。こんな、もうちゃんちゃらおかしい話だと思うね。ですから、そういう
意味では、僕は非常にその表現に対して怒りを覚えました。
しかし、今回のデジタル景気は、
中国経済の高成長による鉄鋼、化学などの素材製品の需要が急拡大したほか、鉄鋼、輸送機械などが過剰設備の廃棄を進めてきた結果でもあって、今後を
考えると必ずしも楽観視できない面もあると私は思っています。
例えば、一九九〇年代の終わりころから始まった業界再編成や企業のリストラの結果、企業収益は
平成十三年ごろから回復傾向にあり、全
産業全体でこの五年間に二十兆円以上も拡大している。これは
日本総研が出していますね。これに対して、勤労者所得は全体で同じく十五兆円近くも減っているんですね。これは
大臣が専門だからよくお分かりだと思う。
企業収益との格差がこの五年間で更に拡大しているということの現実、このような勤労者所得が前年に比べて年々マイナス傾向になるということは、
国内需要の約六割近くを占める個人消費の拡大、今後余り
期待できないということであると。したがって、景気はどういうこと、我々かつてこの
経済産業政策に携わったときには、個人消費を年じゅう見ていたものですね、その
経済動向の中で。そういう
意味ではこれちょっとおかしいんじゃな
いかと、今の
中川、
中川さんというんだっけ、竹中、竹中さんだ、ごめんなさい、竹中さん。
中川大臣は尊敬する
中川大臣。
最近の個人消費の増加は貯蓄の取崩しが支えているのであって、特に六十歳以上の高齢者の貯蓄率はこの三年間で二〇%から一三%近くに低下している。いつまでも貯蓄の取崩しで消費が支えられるものでもない。これは私は、この正に今の郵便貯金の問題とも兼ね合わせて申し上げたいけど、時間がなくなってきて、演説やったら十五分ほど掛かっちゃうからやめますけれ
ども、しかし実際には、実際には
日本が、
中川大臣、貯蓄率が減ったという歴史はあると
思いますか。ないんですよ。
日本の国、戦後、貯蓄率が下がったということはいまだかつてないんです、どんな景気が悪いときでも。調べてみてください。本当にここ一、二年なんです。これは本当に、僕は大変恐縮だが、小泉政治がうまくいっているなんてことお世辞にも言えないというのは、そういう点からも申し上げたいんですよ。
まあ、閣僚の
皆さんが全部努力しているのは認めているんですよ。しかし、小泉政治という、代表されることについて、彼は、いわゆる行政改革が実が実ってきている、成功しているんだと、こう胸張るけれ
ども、全くそれは国民にツケを回したことであって、しかも数字の中身を見たら、この勤労者の所得とそういう対比をしてみれば、決して善政であるということは言えないということを申し上げておきたいのでございます。
最近の個人消費の増加は貯蓄の取崩しが支えている、特に六十歳以上の高齢者の貯蓄はこの三年間で二〇パーから一三%と、今ほど申し上げたとおりです。非常に老人、高齢者は不安を感じている。こうした状況を見ると、今年一—三月のGDP速報値が五・三%という高い成長を示したのは一時的であって、景気が本格的な回復軌道に乗るのはまだなかなか難しいのではな
いか。
あわせて、日中間の問題もこれあり。あるいは対東南アジアとの関係も、
中川大臣がFTAの問題、努力しておられながら、なかなかその全体の、それを包む、
中川大臣が努力しているその環境と条件というのが、国全体の外交だ、あるいはまたその総理の姿勢だというものの中でなかなかその成果が出てこない、あるいはまた促進されて
いかないということのもどかしさというのは
大臣も感じておられるでしょうし、我々も客観的に野党ながら見ておって極めて心配をいたしているところであります。
そういう点について、私の
考え方、
中川大臣の所見がありましたら、お伺いをいたしたいと
思います。