○渡辺秀央君 渡辺秀央でございます。
民主党といたしましては、これから三十分に分けまして、時間の範囲でこれから御質問あるいはまた意見を述べさせていただきたいと思っております。
まず最初に、大変、今日の
委員会にそれぞれ
参考人の皆さんから御
出席をいただきまして、大変ありがとうございました。
本来でありますと、
関西電力会長、そしてまた三菱重工の
社長、関電のまた
社長さんも兼務される電事連の
会長として、本来ならこの我が国の
エネルギー政策あるいはまた
経済産業政策、そういうものに対する前向きの
参考人として私
ども政治家と意見の交換をしてもらうということが最も望ましい姿であり、あるいはまたそうあってほしかったという感は私だけではないと思うのでありますが、今日は、さはいうものの、後ろ向きの話ではなくて、またある意味における、この個々にわたる
責任追及というよりも、正に先ほど、
大臣始めとして、あるいはまた
事故調査委員会委員長始めとして、そして各社それぞれの意見が述べられて
反省の件も述べられました。
そういう中において、今後のこの
原子力エネルギー政策の言うならば
信頼再構築のスタートにすべく、また犠牲になられた、被害を受けられた皆さんの御
冥福を祈りながら、かつまた
回復をお祈りしながら、正に
参考人申し述べられたように、その皆さん方に対しての、決して犠牲としてとどまらない、大きな一つの礎のスタートにさせていくべきであろう、こういう観点から今日の
委員会に対して御要請を申し上げたということを是非御
理解をいただきまして、まあ余り緊張なさらずに、気楽にどうぞひとつ意見交換、あるいはまた私
どもの考えも聞いていただきたいというふうに思っております。
時間が限られておりますが、私は先ほど、一つは、
大臣の意見を聞きまして、私も約三十年この
原子力エネルギー政策と取り組んできた末輩の政治家としては、極めて今回の問題、あるいはまた一昨年の東電における問題、あるいはまた、それ以前における中部電力さんの
経営者としてのモラルの問題等々、引き続いてきているこれらの問題について、
エネルギー政策を所管しているいわゆる
経済産業省として取り組み方が本質的に、このエネルギーの技術問題その他の問題ではなくて、自由主義
経済あるいはまたこの
産業経済のエネルギーとする自由化の中においての自主的な、自律的な経営方針というのを外郭からバックアップしていく、我が自由主義
経済社会の中におけるこの
経済産業省の役割は、かつその土台をつくっていく、こういう役割であろうと思うんですが、そういう中において、しかし、さはさるものの、所管官庁というのはどういう役割であるかということは、やっぱりこれは、今
大臣がたまたまそこに座っておられる、あるいは副
大臣もそこに座っておられるという因縁の中ではあるけれ
ども、私は、
経済産業省の役人の諸君たちがもう少ししっかりしたモラルを持ってこれらの問題に対して、あるいはまた先人が培ってきたこの厳しい
原子力エネルギー政策のスタートの原点ということを考えたときに、もう少し緊張感ある、この問題のみならず、
対応ということが考えられていいのではないか、まず一つ
指摘をしておきたい。そういう意味においては、
大臣のいわゆる
安全文化の
ほころびとおっしゃった言葉一つで解決できる問題ではないということを
指摘しておきたいというふうに思います。これは
経済産業省、官僚の諸君たち全体に私はあえて申し上げておきたいというふうに思います。
二点目は、私は、この
事業者であられる
関西電力さん、言わば
関西電力さんの今回の問題ではあるが、同時に、電気
事業者連合会、今日はあえて
社長藤さんに電事連の
会長という
立場で御
出席をいただきました。この日本の地域寡占体制で来ましたエネルギー、電力エネルギーを供給してこられた電力
事業者の皆さん方の、言うならば安全あるいはまた
安全文化の劣化などというような少なくとも言葉が
報告書に記載されないような、そういう日ごろの緊張感の、私は、地域における各
電力会社というのは地域
社会で最高最大の
経済運営、
経済活動の
指導者であられる。これはどの地域を見てもそうです。
そういう意味においては、大変恐縮ですが、私は電力労働組合連合会に、労働組合の全国大会に
出席したこともありますが、いわゆるそのときにも私は祝辞を申し上げながら、労組の皆さんにも期待を込めて申し上げた言葉があります。これはもちろん即席で申し上げたんですが、少なくともこれは、電力の
事業者の皆さんが、あの終戦後の日本の
エネルギー政策、
経済政策を守っていくのに、
経済を守っていくのにまず根幹はエネルギーだということで、非常に危険のあるあの革命的な思想が横行しようとしたその段階で、自分たち自らがこの電力、水力発電を守ってきた、そういうもう一つ原点に立った
経営者であり、そしてまた労使
関係であるべきである。組合の諸君たちも、私は、当時の
経営者の精神に立ち戻れと。大変恐縮ですけれ
ども、東電であるなら木川田さん、平岩さんの精神に戻れ、こう申し上げたんです。関電であるなら芦原さん、小林さんの精神に戻れ、東北電力の玉川さん、明間さんの精神に戻れと、こう私は労働組合の諸君たちに全国大会で言ったことを記憶をいたしております。
今始まってここで申し上げるのではなくて、いわゆる電力エネルギーというものの
重要性、あるいはまた、いわゆる日本の
資源のない我が国における
経済の
背景の中で、
国民が世界に冠たる科学的な文化
活動、文化生活がしていけるその
背景は、あなたたちの努力であるし、また電力
事業者の皆さん方のその
使命感と
責任感の中で担保されてきたことであることは重々承知しながらも、私たちはその上において敬意を表してまいりました。
その中で、今、
秋山会長の
反省、そしてまた今後の方針をお聞きいたしました。言うならば、
責任の取り方に対して、おお良かった、あるいは悪かった、あるいはまた、言うならばすべて満たされている、いや満たされていない、いろんな
評価はあるでしょう。しかし、本当に苦渋の中における選択として
関西電力さんの
社内の方針が示された。後ほど若干お聞きはいたしますが、このことについても十分私は、その
責任の中において選択されてきた人事の発表であるというふうに私は
理解をいたします。同時に、しかしそのことが今後に与える問題として、
会長が自ら
取締役も辞任される、一年後には、それまでには軌道に乗せる
責任があるというそのことに対しても
理解ができる。そういう意味において、今後のお
約束の安全
管理あるいはまた現地
対応等々、後ほど技術的な面においては同僚の藤末君から質問もあろうと思いますが、是非ひとつ前段において私は期待を申し上げながら、しかし誠にもってこの事態は残念であったということを申し上げておきたい。
もう一つは、三菱重工さん、
社長さんお出ましいただきましたが、私はやっぱり
メーカーさんにおいて、先ほど申し上げたように最初の
原子力、その政策の推進のときの正にこの技術と取り組んでこられた皆さんのこの基本的な原点が、やはり惰性かあるいはマンネリか、まあ緊張感はおありだろうと思うんですけれ
ども、しかしどうもそういう中においても、今回の
事故において誠にもって行われなくてあるいはまた発生しなくていいことが発生している、これはやはり緩みだろうと思いますね。世界一、二を誇る、第一位でしょう、我が国の
原子力エネルギーにおける技術力は。そういう意味においては、完璧な
信頼感を私も今も持っておりますし、これからも持ち続けていきたい。しかし、こういう問題が起こってまいりますと、我が国の
原子力エネルギー政策というものは、我が国だけではなくて、この技術力というのは世界的な問題にも波及していく。そういう意味において、今後中国とのいわゆる
原子力発電所に対する問題がやがて
大臣のところにも俎上にのってくることにもなるんでしょう。
そういうときの問題としても、今度の問題を是非ひとつ大きなまあ次なるステップのエネルギーとして、あるいは
反省材料として、細部にわたる点検と、そしてまたこの技術陣における緊張感あるいはまた
メーカーとしての
責任感ということを是非お考えをいただきたい、また考えながら是非これからの
原子力政策に対する技術
協力を大いに増進をしていただきたいというふうに思うわけであります。
したがって、私は、実はこの問題は、
保安院長もおられるが、正に
政府、それから
事業者、そしてもう一つは
メーカー、まあこれの私は三方一両ずつの逃げにならないように、三方一両ずつの私は
責任であるということをこの事件が起こったときに党内で申し上げてきたわけでありまして、決してその
政府が委任をしている
事業者に
責任が大方あって、所管官庁の
経済産業省に
責任がないということではない。あるいはまた、
メーカーさんにもそのことの
指摘をしなかった、あるいはまたそのことの緊張感が欠けておった、モラルにおける
責任感というのはむしろある意味においては技術以上に貴いものであろうということを考えると、私は三方一両
責任であるということを申し上げておきたいというふうに思います。
以上のことについて、今までのこの各
参考人の皆さんからの御意見を承ってまいりましたので、あえて、
責任者であられる、所管官庁である
経済産業大臣お一人のこの私の
指摘に対しての御意見を簡潔にお答えを願いたい。