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白眞勲君 これは
一般論として、それは
外務大臣との
認識は違うかもしれませんけれども、やはり私が思うのは、恐らくこれが
一つあるんじゃないかなと思うんですね。以前は、
日本から
海外に行く
人たちというのは本当に限られた人しか行かなかったわけです。一ドル三百六十五円のころですね、三百六十円時代ですね。ところが、やはり今はもう年間一千万人、場合によっては国内旅行よりも
海外旅行の方が安いような事例というのも増えてきているという中で、非常に、今まではどちらかというと見えなかった
部分がやはり見えてきている
部分も私はあるんじゃないかと思うんですね、やはり
大使館持つ役割という観点からしまして。
そういう中で一体、何というんでしょうね、特に、
海外旅行で特に
在外公館のお世話になるという場合には、どちらかというと、パスポートをなくしたり、あるいは事故に巻き込まれる場合もあるでしょうし、いろいろな、があると思うんですけれども、いろいろな
保護を求めてきた際に、今までとやはり、
日本のほかの区役所とか、そういった市役所みたいな役所とはちょっと違った対応をされていることに対する不満というものが恐らく
在外公館に出てきているのがこういった形になっているんじゃないか。
つまり、
在外公館が一生懸命やっている、いわゆる国民の目からは見えない
部分の、例えば家にいろいろな
方々を呼んで
情報をいろいろ取ったりとか、あるいはいろいろな交渉事に一生懸命やってみたり、そういったことについての
部分ではない、表面的な一種のあらばっかりが目立つようになったところからの批判というのもあるんではないんだろうか。
そういう中で、そんなことで、我々に対してはそういう冷たい態度を取りながら、実は休みも取っている、給料もいいじゃないかというような観点から、そういういわゆる
部分というのが、今
外務大臣が私に向かって言ったいわゆる偏った先入観だという
部分だと私は思っていますよ。ただやはり、偏った先入観にしても、そういうものがある以上、あるという前提に立てば、やはりあると思いますよ。ですから、あるという前提に立てば、それに対して、国民に対して理解をどんどんしていくという作業は必要ではないかというふうに私は思うわけなんですね。
例えば、私も韓国におりました。私の身の上話をここでするつもりはなかったんですけれども、ちょっとすれば、させていただければ、私も韓国にいたときに、私の妻は
日本の
大使館の、働いている方の奥さんと良き友人でしたよ。友人であったけれども、
大使館がやっている、主催しているパーティーなんか一度も呼ばれたことがない。話によると、毎日のように話、パーティーをやっていたというふうにも聞いていましたけれども、一度も呼ばれたことがありません。なおかつ、何ですか、私、例えば、何か話によると、こんなことはないと思います、だからそんな聞きもしませんけれども、ランク付けがあるんじゃないかと。
在外公館にとって一番重要な人物は
一流企業のそこの
駐在員であって、その次は二流
企業の
駐在員であって、
民間の場合ですよ。それで、一番下の人間が、実は
現地の人と結婚した
日本人妻だとかあるいは留学生というのはどちらかというと下に見られているというふうにも言われていました、当時。で、実際、そういう話というのはちょくちょくあるわけなんですね。
で、私が思うには、例えば、例えばですよ、だんなさんが向こうの人だという場合には、恐らくこれは
日本のファンなんですよ。
情報をもし取るんだったらば、そういう
人たちの交流というのは本当に私重要だと思うんですね。やっていないとは言えないけれども、本当にそういったものを今までやっていたのかなという
部分においては、私自身の経験からして甚だ疑問なわけなんですね。
と同時に、もう
一つ言わせていただくと、これは余り具体的な名前を言うといけませんけれども、私がヨーロッパ旅行をしたときです。私の後ろに政治家の奥様二人が乗っていた。で、私が
日本人だと分からなかったかもしれませんけれども、相当何かきつい話をしていました、政治家の奥様二人が、飛行機の中で。で、あるヨーロッパの空港に着いたら、そこに
大使館ナンバーの
日本大使館の方とその運転手とか何人かが飛行機のタラップの下でお迎えに上がっていましたよ。八〇年代中盤ぐらいです。
それで、私初めて見たんですね、
大使館の人というのを、
海外で、そのときに。生まれて初めて見た。それで、何をやるんだろうなと思ったら、その
人たちを、政治家の奥さんですよね、を連れてどっか連れていくんです、にこにこしながら連れていった。で、たまたまその日の夜ですよ、その国の、その都市の一番いいホテル、いい一流レストランのいい場所にその
人たちがいたんですね、やっぱり。接待を受けていたんですね。やっぱり、そういうことを見たときに、えっ、我々の
税金がこうやって使われているんだなというのを思ったんですね。何かうさん臭いことしてるのね、この
人たちって本当に私正直言って思いましたよ、そのときに。まあ、もちろん、それは
外務省の公館が悪いということではないかもしれない。政治家だって、政治家にだって多分頼んだからやったんだと思うんですよ。でも、実際そういったことがやはり
海外で行われているというものが、今までは目にしなかったものが目に見えてきている
部分が、私は最近のやはりいろいろな、
外務省のいろいろな風当たりの強さにも私は影響しているのではないのかなというふうに思っているんですね。
ですから、私はここで、
待遇がいいじゃないかということを私は、何ですか、
外務省の
人たちに一生懸命私は言いたいんじゃないんですよ。もっともっとそれに対して、もっともっと国民の疑惑に対して、いわゆる疑惑の目に対してこたえる義務があるのではないか。それと同時に、もう
一つは、
外務省の内部の
人たちに対しても、やっぱりもっともっと変えるような、例えば、何ですか、この
在外公館のこれは
外務省改革要綱で
民間企業への研修で
民間の視点を養うというようなことを書いているわけなんですね。
ですから、そういったことを
考えますと、やはり
民間の
人たちの視点というものをもっと、もっともっと重視する必要性があるんではないんだろうか。今言った八〇年代のことに比べると、大分今
外務省は変わってきているとは思いますけれども、やはりそういう視点というのが、国民はそんなに年間ずうっと
海外旅行しているわけじゃない。一回見ただけで
外務省というのはこうなんだ、
大使館というのはこうなんだという先入観を持っちゃうんですね。その辺をどういうふうに
考えているか、もう一回、
外務大臣のお答えいただきたいと思います。