○伴野
委員 私も好きでやっているわけではございませんので、何度か薄いイエローから順番に出させていただいているつもりでいるわけでございます。御事情も大体推察するところでございますが、しかしながら、院の権威というのもございますし、この法案も本当に明治以来の大
改正ですよね、
大臣。この間やっと監獄法が終わったということで、私も視察させていただいた千葉の刑務所のあの食事というんですか、あれの味もまだ忘れられない中で、またヘビーな、すごい重いのが控えていたという、
大臣も大変で泣く思いというようなことも聞いておりますけれども、私も泣きたいくらいでございます。
もうこれは千条といって、さっきも、NTTのタウンページじゃないですけれども、事務所へ届けられたときはびっくりしました。抜本的改革ということで、片仮名表記を改めるということなんですけれども、片仮名表記を改めようと思ったら、最近いっぱい片仮名が飛び交っていますね。御案内のように、きょう決着がついた、余り個別の案件は取り上げませんけれども、何とかピルとかホワイト何とかとか、あと何でしたか、ゴールデンじゃない、何かもう忘れちゃったぐらいですけれども、何かお酒の名前なのか、どこかのお店にあるような名前がどんどん挙がる、皮肉なものだなと思いながら私も勉強させてもらったわけです。
ある面、私のような浅学非才が申し上げるのは大変失礼なんですけれども、この
委員会の中でも、この千条を論理的に組み立てて、千条を、あそこを見て、ここを見て、ああ見ると、ああ、こうなると全部
会社はうまくいくんだというようなことが本当におわかりになっているのは局長お一人じゃないかなというようなことをうがってみたり。どこかに間違いが後で出てきたって、何かありましたよね、これは、どこかに間違いがあったら
委員会自体もちょっと看過できなくなっちゃいますので。
だから、私もちょっと、サラリーマンからこの世界に入ったときに、いわゆる永田町の常識に対して、質疑のあり方とか討議のあり方、それから設備のあり方も本当にこれでいいのか。正直言って、例えば最近の、これも上場
会社と特定していいのか、普通、
会社で
意見交換するなりあるいはディベートなんかするときは、大抵プロジェクターか何か用意して、パソコンたたきながら、はい、これ見て、これ見てと言って、大体ビジュアルと言葉と、全部五感を使ってやるんですね、プレゼンという。
多少、プレゼンテーションにとらわれちゃって本質を見忘れるということもなきにしもあらずなんですが、今どき電話帳みたいなのが七冊ぐらいばばんと来て、はい、勉強しなさいというのは、しかも、例えば百四十三条といったときに、あれを一生懸命、どこに入っているかわからないような、もうそんな時代じゃなくて、パソコンで百四十何条といったらぽんと出てくる。皆さん方のテーブルの上にもパソコンか何かあって、紙の文化というのも大事ですし、紙を選択しなきゃいけないということもあると思うんですね。だけれども、資料を出すにも一々
理事会で紙を出してという時代じゃないんじゃないかな。冒頭にそんなことを思いながらも、そういうことをいろいろ今回考えながら、大
改正を迎えるんだなということを考えております。
だから、一方で明治以来の大改革、なかなか今まで、
改正したくても、片仮名表記すらと言ったら大変失礼ですが、それもできなかった、ある
意味歴史的な大改革をやるときに、国会で一カ月足らずにもならない期間で本当に審議しちゃっていいのかななんということも思ってみたり、いや、早くぼろが出る前に全部通してしまえという民事局長の陰謀もあるんじゃないかということもうがってみたり。だから、いろいろ考えますと、
大臣、これはやはりじっくり、ちょっといろいろ議論させてください。
きょうは、
民主党の最初の質問の日でございますので、最初の質問は余り
中身の細部ではなくて、理念的なことを少し
大臣にお聞きして、そして
会社法のあるべき姿や、時間が許せば細部に入っていきたいと思っております。
今回、言葉もいろいろ表記を変えたということでございますけれども、私ごとで恐縮なんですけれども、我が家ではカブといったら野菜の方を指しました。いや、これは冗談じゃなくて、本当にうちみたいな貧乏人の一家はそんなものなんですよ。笑い事で、兄貴が大学を出てある上場
会社に入ったときに、何とか
会社の社員になったといって喜んでいて、私、十年違うんですけれども、兄貴はそれで、たしかそのとき中華料理かなんかみんなで食べて、よかったね、だれだれちゃんといって、みんなで家族でやっていて、十年年下の私はどっちかというとひがんでいたんですよ。私、まだ中学一年生。
それで、中学一年生で、授業で社会科で、社員とは
株主のことである、
会社員というのは使用人あるいは
従業員だと。おお、これだ、ちょっと兄貴に言ってやろう。あんたは偉そうに何とか
会社の社員、社員と。社員じゃない、あんたは
従業員、
従業員だよ、わかっているか、株を持って初めて社員だよと言ったんです。
広辞苑なんかを引いても、社員といって、
会社員というのは二義的に出てくるんですけれども、でも社会通念上、社員といってぴんとくるのはやはり
会社員の方じゃないのかな。だから、そういう社会通念上と、やはりこの言葉の使い方もできるだけ合わせていっていただいた方がいいんじゃないかな。片仮名表記も合わせてやっていかれるんだったら、そういう社会通念上に使う言葉の方を優先して、
法律上は確かにそうなのかもしれない、
商法ではずっと、社員といえばそうかもしれないです。いろいろ詳しい方に聞くと、社団
法人の構成員の方が先に社員ということで決まって、
株式会社ではそれを
株主というんだというようなこと。だから、確かにそうなのかもしれませんが、普通通念上は、言葉は、社員といったら一般的な社員。
そう思ってずっとこの法案を読んでいったら、もっとびっくりしたことがあって、合同
会社の社員は、やむを得ない事由があるときは、定款の定めにかかわらず、退社することができるものと。退社なんて、社員はいつでもしているじゃないか。いやいや、これは冗談じゃない。
私は、理念上いつも、
法律というのは
義務教育を受けた人がさっと読んでわかるようにしていかないと、
専門家なりあるいはなれた人しか読めないというのは本当の
法律じゃないと思っているんですね。
そんなようなことで、
大臣の御感想、今申し上げたことに対してどう思われるか、今回の大
改正にあわせて、御感想をいただけませんか。