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川内委員 大臣、積極的な答弁の後、現状をもうちょっとというような御答弁があって、全農などは
業務改善命令を六回も受けていながら、恐らく農水省さんも怒っていると思うんですよ。何だこれは、何とかせないかぬという思いは持っていらっしゃると思うんですね。その一方で、今
大臣が図らずもおっしゃった、流通業界あるいは食品業界の思いというのもあると。それは、私も先ほど申し上げたように
理解いたします。
しかし、これから、私は、
日本の食というのは、あるいは農産物というのは、安心、安全な農産物として、
政府もおっしゃっているとおり、ジャパン・ブランドとして、それこそ国際
競争力のある農産物として世界にも売っていけるものであるというふうに思うんですね。
そういう中で、まず
国内の偽装
表示を根絶していく。優秀な業者さんは、まじめな業者さんは、
法律で言われなくても、みずから、どこどこのお肉です、どこどこのお野菜です、どこどこのお魚ですとしっかりおっしゃる。しかし、そうでない業者さんもたくさんいらっしゃる。そこが問題なんですよね。
要するに、まじめな業者さんのイメージにフリーライドするわけですから、ふまじめな方は、あるいは悪らつな業者さんは。そういう人たちを根絶していくためには、まじめな業者さんは、
法律で罰則
規定が、直罰
規定が設けられても痛くもかゆくもないですよ、まじめにやっているわけですから。偽装
表示なんかしていないわけですから。まじめにやるんですよ、もともとまじめにやる人は。
そうじゃない人たちを断ち切るためには、ここはやはり何としても、
大臣が冒頭で、前半の
部分でお述べになったように、ちょっと甘過ぎるんじゃないか、少し研究してみようということをぜひお始めいただきたいというふうに、これは私からの
大臣への陳情でございますので、あえて答弁は求めませんが、御検討をいただきたいというふうに思います。
続いて、やはりこれも
表示の問題でございますが、私が従前よりずっとかかわってまいりました黒豚の問題でございます。
これな
ども、
外国産のバークシャーが
国内に持ち込まれて黒豚として売られるということでございますけれ
ども、先般の
委員会でも
大臣もお聞きになっていらっしゃったとおり、これも全農が絡んでいるわけですけれ
ども、全農の子会社である組合貿易が
輸入したカナダ産とアメリカ産のバークシャー千七百トン余りのほとんどすべてが国産黒豚と偽装された、あるいは黒豚と偽装されたということが農水省さんの
調査で明らかにされているわけです。
私は、この手の問題を根絶するためには、
平成十一年に、農水省畜産局長通達、食肉小売品質
基準というものがありまして、この品質
基準に示された黒豚の定義、これに何て書いてあるかというと、これは「お肉の
表示ハンドブック」というのがあって、ここに書いてあるんですけれ
ども、「バークシャー純粋種の豚肉のみを「黒豚」と
表示できるものとする。」と書いてございます。この
平成十一年は、
外国産のバークシャーが
国内に入ってきて黒豚と称されて売られるなんということは、恐らく想定をされていなかったんですね。
その証拠として、このときの
あり方検討会、「黒豚
表示の
あり方の検討結果および黒豚の定義について」というペーパーがあるんです。そのペーパーの「専門
委員会での検討
内容」というところを見ますと、「第一回専門
委員会」というところで、ここでまずどんなことを議論するかということが明らかにされているわけでございますが、その黒豚の定義を決めた第一回専門
委員会の中では「「わが国での豚の主要品種の
生産状況及びその特徴等について」を議題として検討された。」まず第一回で、国産の豚肉の中で黒豚をどう定義していくかということが議題であったということを書いてあるわけです。
平成十一年当時というのは、黒豚とバークシャーと、いろいろなものをかけ合わせて、二分の一バークシャーが入っているから黒豚だとか、四分の一入っていれば黒豚だとか、そういういわゆる海賊黒豚が横行していた。そういう状況を根絶していくために、バークシャー純粋種のみを黒豚とするというふうに定義づけられたわけでありますが、そのときは国産の豚肉を議論していたわけです。ところが、最近になって外からのバークシャーが入ってきて、黒豚という
日本語をつけられて売られるようになった。
これは私、
政府の知的財産戦略
推進本部の幹部の方にも確認したんですが、黒豚という
日本語を
日本産のものだけに使うということに関しては、ブランド化ということにおいては国際条約上何ら問題はないというふうに確認をしております。したがって、この食肉の小売品質
基準の定義を、国産のバークシャー純粋種の豚肉のみを黒豚と
表示できるものとするというふうに、国産のという言葉を、
国内産のという言葉をこの際つけるべきではないかというふうに御提案を申し上げたいと思うんですけれ
ども、
大臣の御所見をいただきたいというふうに思います。まず
政府委員の方からどうぞ。