○神風
委員 おはようございます。民主党の神風英男でございます。よろしくお願いを申し上げます。
今回の新たな食料・
農業・農村
基本計画においては、恐らく基本的なコンセプトというのは、
地域の中で
担い手を明確化して、その
担い手に農政の光というか、農政を重点的あるいは集中的に施していこうということであろうと思うわけですが、実は、私自身も二十年前に今から同じようなことを
考えたことがございます。
ちょうど二十年前、
日本でも米の
自由化というのが非常に議論がございました。その当時に、
日本の中での大規模稲作
経営者といわれるような
農家を回りながら、ちょっと話を伺ったことがございまして、そのときに彼らが一様に口にしていたのは、これから
日本の
農業を
いかにして競争力を高めて、
産業として自立できる
農業政策というものを展開していくのかということでございます。そうした話を伺いながら、私自身も
考えたのが、簡単に言えば、プロ
農家とホビー
農家あるいは
リース農家というような形で、
農家をある程度峻別して、農政への光をプロ
農家に集中をさせて、そのプロ
農家によって、自立できる、あるいは競争力の高い
日本の
農業をつくっていくべきではな
いかというふうに思ったことがございまして、学生でしたから非常につたない内容の論文ではありましたけれ
ども、今回の
基本計画を読むたびに、中身的には、本質的な議論は同じだなというのを非常に思うことがございます。
そういう
意味で、当時、二十年前にそれが実現できていれば、
日本の農政、
農業というのも今相当違った姿になっていたのではな
いかなという気がするわけでございまして、二十年前と比べても、実態としては恐らくほとんど何も変わっていないというのが
現状ではな
いかなという気がしております。
なぜ、当時そういった改革ができなかったのか。これから十年後を見たときに、本当に今回の
基本計画というものが実現をできるのかというのは、私自身は今の時点では非常に疑いを強くしている面がございまして、この段階に至っては、ある
意味ではもう遅きに失した感があるのではな
いか。そういう
意味で、民主党では直接
支払い制度というのを大胆に
導入しているわけですけれ
ども、民主党の
再生プランというような方向性の方が、これからの実効性というのは高いのではないだろうか。中
山間地の直接
支払い制度を見ても、その実効性が高いということはわかるわけですから、そちらの方向に行く方が、私自身はこれからの農政にとっては重要なのではな
いかなと思う気がしているわけでございます。
そういう点で、農水省、ある
意味では失われた二十年、いや、もっと言えば、
昭和三十六年の
農業基本法から失われてしまったと言ってもいいのかもしれませんが、そうした農政の失政というか失策をどう
認識されて、どう反省されているのか。そしてまた、この
基本計画を同じような延長線上でこれから進めていくのか、あるいは、民主党の
再生プランのような形で、
農家の自発性に基づいた農政を展開していくのかという大変大きな岐路に、今、
日本の
農業政策
自体が立っているのであろうと思うわけですが、その点についての御
認識を
大臣にお伺いしたいと思います。