○市村
委員 民主党の市村でございます。
本日は、午前午後、五十分ずついただきまして、
警察に対しますいろいろな御
質問をさせていただきたいと思っております。
まず、いつも
警察のこと、私も当選以来
内閣委員会に所属させていただいてもう一年半ぐらいたちますけれども、こうした
警察のおつき合いもこの
内閣委員会に入ってからなんですが、この間、
警察等のこともいろいろ勉強させていただく機会をいただいたということの中で、やはり一連の流れの中で残念に思うのは、
警察に対する信頼というものが損なわれている現状があるということでございます。
特に、昨年から私ども民主党を初め、本当に多くの皆さんが御
質問をされている件等々を含めて、きょう
質問させていただきたいと思っております。
それは、
一つは何といいましても
警察の不正経理疑惑というものでございまして、
警察が長年にわたりまして、各
都道府県警察それから
警察庁を巻き込んだ裏金をつくっているのではないか、それをひょっとしたら私的流用もしているのではないかという疑惑が常にこの間漂っておりまして、それにつきまして何度もこの
内閣委員会でも集中審議を行って、その実態について解明をしていこうということでございます。そして、その目的は何かといいますと、決して
警察を何か破滅に追いやろうとかということではなくて、やはり
警察というのは大変重要な仕事をしていただいている、そういう部署である。
そもそも国家というものの成り立ちは夜警国家だと言われておりまして、
国民国家というものができたときに、
国民というものがまず最初に必要だと思ったのは、やはりそれは
警察ということだと私は
思います。
やはりなかなか一人で、自分でお金を出して、自分の命を守ろう、財産を守ろうとすると、それはとてもできない。とてつもない大金持ちの方がいらっしゃれば自分でできるんでしょうけれども、それはなかなかできない。だから、私たちは、お金を出し合う、今で言えば税金によって、私たちの生命財産を守る、そういう部署をつくろう、つくっていこう、それがそもそも
国民国家の初期の段階で行われた、そうした規模だったと私は
思います。
現在もそれは変わっていない。やはり
国民国家を維持していく上で
治安というのは大変重要な問題でありまして、それを担うのが、国内的な
治安を担うのが
警察の
役割だということであれば、私たちはそれに対しては喜んで税金を出し、そして、きちっとその税金を使って
治安を守ってほしい、安全な世界を、安全な
日本を維持してほしい、こういう
思いでいるわけでございます。
ですから、
警察の任務というのは大変重い、そして私たちが最も期待するところの
一つである、そして、税金を使っていこう、税金を使うべき部署であるということであります。その
警察が、今大変大きな疑惑を持たれているということであります。
きょうは長い時間をいただいておりますので、徐々にいろいろ御
質問をさせていただきたいと
思いますが、特に、去年からことしにかけて大きく動いたと思われるのは、愛媛
県警におきまして、現職の巡査部長さんが実名で
警察のさまざまな裏金づくり等々についての告発をされているというところが大きく違っている現状だと思っております。
また、午後にも特に集中して
質問させていただきますが、昨年問題になりました北海道警におきまして、元
警察OBの原田さんが実名でまた内部告発をされておりましたが、つい最近、こうした本も出版されました。「
警察内部告発者」という本ですね。これにつきましては、午後、
警察庁長官もいらっしゃっていただけるということでございますので、この内容につきましてはまたいろいろお聞きしたいと
思います。
こうした、匿名じゃない、実名で名乗り出て、
警察の過去の実体験に基づいたいろいろな不正等を内部告発されている、しかもこの一人は現職
警察官がされている、こういうところが大きく違っております。
そこで、きょうは、午前中は、特に愛媛
県警で実名を挙げて内部告発をされております仙波さん、仙波巡査部長の、これは実は愛媛
県警を訴えていらっしゃいまして、訴状があります。その訴状等に基づいて、そこに書かれている内容について、少しの間、事実確認等々を行っていきたいと思っております。
まず、仙波さんが訴状の中で、実に具体的に裏金づくりといいますか、にせ領収書を書かされそうになったという経緯を述べていらっしゃるんですね。これを、この辺の会話をちょっと一遍ここで申し上げさせていただきたいと
思います。
例えば、まず、これは
昭和四十八年にさかのぼります。巡査部長の昇任試験に合格し、同年九月に三島署に巡査長に昇任して勤務するようになった際、同署の会計課長から、三人分の住所と氏名を記載したメモを渡され、約四掛ける十センチメートルの領収書(ざら紙に手書きで三千円とのみ記入されていた)に書き写すように指示された。原告というのはつまり仙波さんでございますが、これは何ですかと
質問すると、同課長は
組織のためだと答えた。しかし、原告は、裏金づくりに使われる領収書であることがわかったので、私文書偽造になるから書きませんと拒否したということでございます。
そしてまた、
昭和四十九年三月には、同様に会計課長から領収書の作成依頼があった。同課長に、この住所、氏名はどうしたのですかと
質問すると、同課長は電話帳から抽出したものだと答えた。作成を求める同課長に対して原告は、昨年九月にも断っています、私を
犯罪に巻き込まないでくださいと応酬してかなり激しい口論になったということですね。
その他、ここには、
昭和五十年、五十一年、五十四年、五十四年、六十二年、そして最後は
平成三年、同じような依頼をされたけれども、拒否をしたということが載っています。
これまでも、
警察の裏金づくり、にせ領収書作成につきましては、一部の
都道府県県警、また一部の署、また一部の課の、一部の
機関の一部の項目ということで今まで
調査をされてきたということでありますけれども、どうでしょうか、国家
公安委員長、ちょっと今このような私の話を聞いていただいて、どういう御感想をお持ちでしょうか。