○松崎(哲)
委員 民主党の松崎哲久でございます。
大臣、よろしくお願いします。
国土交通省というのは、生活に大変密着しつつ森羅万象を扱う大変重要な政策分野だというふうに思っているわけでございますが、私、一昨年から一年半この
国土交通委員を務めさせていただきまして、実に一本一本の
法律の審議に毎日毎日追われているという実感がいたしておるんですが、そうやって過ごしておりますと、実は
国土交通行政あるいは国土のグランドデザイン、総合交通体系、その全体像をややもすると見失ってしまうんじゃないか、そういうおそれを抱きながらいつもこの
国土交通委員会に参加しているというふうに思っております。
この改正案につきましては賛成の立場で御
質問させていただきたいと思っておりますけれ
ども、御承知のように、民主党は次期の政権を担うその準備をしている政党でございますので、
日本の
国際物流というものについていかなる歴史的視点を持っているかということが、この
質問の中身からも問われることになるという自覚を持って
質問させていただきたい、こう思っております。
明治の近代化以来、
日本は海洋国家である、このように、常識のように我々は思ってきたわけでございますけれ
ども、私自身、選挙区は内陸にある者ですが、当選して、
国土交通委員を拝命いたしましてその審議に参加させていただいて、昨年ですが、
国際物流についての、特に海上運送についてのデータを見て愕然としたことがございます。
それは、もう
委員の先生方
皆さん御承知のとおりでございますが、一九八〇年と二〇〇三年とを比較して、
先ほど望月委員の御
質問にもありましたけれ
ども、
アジアの主
要港に比べて
日本の主
要港が相対的に位置が低下しているというデータがあるわけですね。
例えば、
先ほど神戸の
お話がございましたが、
神戸が八〇年に百四十五万TEUであったものが、二〇〇三年では百九十九万TEU、一・四倍にすぎないわけでございますね。それに対して、一番大きいのがシンガポールです。シンガポールは八〇年が九十一万TEU、
神戸よりも少なかった。このシンガポールが実に千八百十万TEUということで、十九・七倍にもなっているということでございます。シンガポールが一番大きいわけですけれ
ども、次が
釜山ですね。韓国の
釜山、八〇年は六十三万TEUであったものが二〇〇三年は千三十六万TEU、十六・四倍ですね。
その他、香港、高雄等、十倍以上の、高雄は九倍ですか、十倍以上の伸びを示しているのに対して、
日本は、
神戸の一・四倍というのはもちろん
阪神・
淡路大震災の影響等々いろいろあるとは思いますけれ
ども、例えば東京で五・二倍、横浜港で三・四倍というように、伸びてはいるものの国際的な位置づけというのが非常に低下しているという、私は、このデータを昨年見まして愕然といたしました。
まず、
大臣に伺いたいんですけれ
ども、この原因ですね、なぜこういうことになっているのかということについて、御見解を承りたいというように思います。