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三原委員 確かに、
自衛隊というのは自己完結型ですね。自分たちで行って、自分たちで日常生活をしながら、食事もし、日常一般のことを自分たちの力でしながら、なおかつ人にお手伝いできるということで、そのことが、例えば
イラクに行ってもそうだろうし、中越地震のときでも一番に行って、場所がありさえすれば、泥水でも自分で飲めるような装置もあり、日々の生活もできるようになるという、そこのところの機動性というのか、そういうことは大いにこれからも発揮してもらって、
イラクの
復興のために頑張っていただかなければいけないと思うんです。
一方、今、
ニーズというお話になりましたが、これまた、二月二十五日の新聞ですけれども、
我が国が、
イラクの
政府とか向こうの民間とかへの債権、ほとんど不良化している債権みたいなものが数千億単位で
我が国の民間企業あたりが持っておる。それに対して、ヨーロッパの銀行あたりが、ではその不良になりかけた債権、安く買いましょう、買ってあげますからというようなことを言っているような、これは新聞に書いてあったんですよ。そういうことになると、明らかにヨーロッパの企業あたりもどんどんこれから先、チャンスをねらって
イラクの市場に、
復興のためでもあろうし、オイルのためでもあると思いますけれども、やろうという意識が大いに出てきたんじゃないか、そんな気もします。
そういうときに、私は、今
自衛隊の諸君が行って、苦労して
復興支援していただいて、今、
ニーズという話がありましたけれども、これから先も
ニーズに関してはもっといろいろな
調査をして、私は、こういうことが必要だとわかったら、それを
我が国の民間企業に対して情報提供するぐらいの余裕があっていいと思うんですね。
例えば今度のスマトラ沖のことでも、
小泉総理はすぐに、五億ドル出します、
自衛隊の帰りの船もサービスしていろいろなことをやりましょう、
輸送艦を持っていって、ホバークラフトを持っていってお手伝いしますということをやってきているわけで、それはそれで麗しい、美しいことですけれども、一面では、どうせ
復興するのに他人の手を借りるということになったのなら、もっと
我が国はそういう民間の
活動にもサイドからいろいろな
意味での情報提供をしたり、お手伝いをするようなことがあっていい。結構、諸外国はやっていますからね。
我が国が一番そういう
意味では少ないんじゃないですか、遠慮がちに、遠慮がちにというのか。そういうところは、私は、もっとやってほしいということをここで申し上げたいと思います。
それと、いま
一つ、私はことしの夏の終わりにヨーロッパへ行きました。ヨーロッパのウィーンにちょっと寄ったら、ウィーンで
自衛隊の服装をしている自衛官が何十人もいましたから、君たち、どうしてここに来ていると言いましたら、私たち、ゴラン・ハイツで六カ月間、あそこの停戦ラインにいまして、
輸送部隊で働いて、今帰る途中で、ヨーロッパ回りで
日本に帰るんです、ちょうど一泊だけ、飛行機の乗り継ぎがありましたもので、ハプスブルク家の遺跡を見に回っていますと。ああ、いいことだ、大いに見聞を広めて帰ってきなよ、一泊二日なんてけちなことを言うんじゃないよ、こう言ったら、上司の人たちは、これはちゃんと決められたことでなんて上の人が言っていましたけれどもね。
もうちょっと私は、週末ぐらい、もしそれが許されないなら、自分で小さなユースホステルに泊まれるぐらいの余裕を持たせてやって、それぐらいの金は持っているんだから、そういうことで、どうせ行ったなら、四、五日でも見聞を広めるぐらいの、そういう余裕を持たせてやることが大切だと思うんです。
今度でも、自衛官の諸君が帰りは民間機に乗って帰ってくるんでしょうけれども、ちょっとエジプトでも行ってエジプト文明のピラミッドとスフィンクスぐらい見てくるぐらいの、そういう余裕を持たせたらいい。別に特別お金を出さなくたって、個人のお金をみんな出して行けばいいだけのことじゃないですか。往復の飛行機はどうせ金がかかるんだから。研修ですよ。見聞を広める。
これから先、もっと
世界でいろいろな
意味での平和の貢献をやろうというんなら、座学だけじゃなくて、チャンスがあれば大いにそういうことをサービスしてやる、活用してやるということをやはり
政府が
考えてやるべきだ。そのことは必ずや将来の若者にとっての大いなる成果になると私は信じて疑わない。百聞は一見にしかずです。特に、若いときにそういうところを見ていると、必ずや何かのときに役に立つと私は思うんです。
だってこの前、何か、大学生以下で調べてみたら、
イラクどこにあります、地図を指せる人は一割五分ぐらいしかいなかったというんですね。これほど毎日我々がマスメディアを通して見ているにもかかわらず、
イラクの地理どこにあるんでしょうと白地図を出したらポイントできる人が一割五分もいなかった。そういうことではやはりいかぬなと。そういう、小
学校からの訓練、教育あたりも大いにやらせてみたらいいんだなということを私は思うんですけれども、最後にそのことを
大野長官に質問をさせていただいて、積極的な前向きな答えをいただきたい。