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2005-07-08 第162回国会 衆議院 厚生労働委員会 第33号
公式Web版
会議録情報
0
平成
十七年七月八日(金曜日) 午前十時三十三分
開議
出席委員
委員長
鴨下
一郎君
理事
大村
秀章
君
理事
北川
知克
君
理事
長勢 甚遠君
理事
宮澤 洋一君
理事
五島 正規君
理事
三井 辨雄君
理事
山井 和則君
理事
福島
豊君 青山 丘君 井上 信治君 石崎 岳君 上川 陽子君 木村 義雄君 小西 理君 河野 太郎君 菅原 一秀君 原田 令嗣君 福井 照君 三
ッ林隆志
君
御法川信英
君 宮腰 光寛君 森岡 正宏君
八代
英太
君
山下
貴史
君 吉野 正芳君 渡辺
具能
君
石毛えい子
君 泉 健太君
小泉
俊明
君 城島 正光君 園田 康博君 津村
啓介
君 中根 康浩君 橋本 清仁君 藤田 一枝君 水島 広子君 横路 孝弘君
高木美智代
君 古屋 範子君
高橋千鶴子
君
阿部
知子君 …………………………………
厚生労働大臣
尾辻 秀久君
厚生労働
副
大臣
西 博義君
政府参考人
(
厚生労働省社会
・
援護局障害保健福祉部長
)
塩田
幸雄
君
政府参考人
(
厚生労働省保険局長
)
水田
邦雄
君
政府参考人
(
国土交通省住宅局長
)
山本繁太郎
君
厚生労働委員会専門員
榊原
志俊
君
—————————————
委員
の異動 七月七日
辞任
補欠選任
西川 京子君
八代
英太
君 同月八日
辞任
補欠選任
中山
泰秀
君
山下
貴史
君
大島
敦君
小泉
俊明
君
小林千代美
君 津村
啓介
君
山口
富男
君
高橋千鶴子
君 同日
辞任
補欠選任
山下
貴史
君
中山
泰秀
君
小泉
俊明
君
大島
敦君 津村
啓介
君
小林千代美
君
高橋千鶴子
君
山口
富男
君
—————————————
本日の
会議
に付した案件
政府参考人出頭要求
に関する件
障害者自立支援法案
(
内閣提出
第三五号) ————◇—————
鴨下一郎
1
○
鴨下委員長
これより
会議
を開きます。
内閣提出
、
障害者自立支援法案
を
議題
といたします。 この際、
本案
に対し、
八代英太
君外二名から、
自由民主党
及び
公明党
の二派
共同提案
による
修正案
が提出されております。
提出者
より
趣旨
の
説明
を聴取いたします。
大村秀章
君。
—————————————
障害者自立支援法案
に対する
修正案
〔
本号末尾
に掲載〕
—————————————
大村秀章
2
○
大村
委員
自由民主党
の
大村秀章
であります。 私は、ただいま
議題
となりました
障害者自立支援法案
に対する
修正案
につきまして、
自由民主党
及び
公明党
を代表いたしまして、
提案理由
を
説明
いたします。
修正案
はお手元に配付をしたとおりでございます。 以下、その
提案理由
及び内容を御
説明
申し上げます。 第一に、この
法律
の
目的
に、この
法律
が
障害者基本法
の
基本的理念
にのっとったものであることを明記することとしております。
障害者基本法
は、
障害者
の
自立
と
社会参加
の
支援等
を定めるすべての
法律
の
基本
となるものであり、その第三条には、
基本的理念
として、
障害者
の個人としての尊厳にふさわしい
生活
を保障される
権利
を有すること、
障害者
は
社会
、経済、
文化活動
への
参加
の機会が与えられること、何人も
障害
を
理由
として差別すること等の
権利利益
を侵害する行為をしてはならないことが
規定
をされております。これらの
基本的理念
は、いずれもこの
法案
を貫くものであるとともに、
法案
及びその
政省令
の立案、
施行
に当たり常に念頭に置いておくべき重要な事項であることから、
法案
の
目的規定
にその旨を明記することとしております。 第二に、
自立支援医療
の
施行期日
を
平成
十七年十月一日から
平成
十八年一月一日に改めるものであります。
自立支援医療
は、これまでの
更生医療
、
育成医療
及び
精神通院医療
の
趣旨
を継承した
障害
に係る
公費負担医療制度
として重要な
役割
を果たすものであり、その
施行
に当たっては、
対象
となる
障害者等
に十分な
周知
が図られることが必要であります。
自立支援医療
は、
平成
十七年十月一日からの
施行
としておりますが、現在の
審議状況
を踏まえると、
法案
が成立しても
周知
のための時間的余裕が十分にない
状況
であることから、その
施行
をこの
法案
に基づく
障害福祉サービス
の
実施
と同時期の
平成
十八年一月一日とすることとしております。 第三に、この
法律
の
施行
後三年を
目途
とした
検討
について、
障害者等
の
範囲
が
検討
の
対象
となることを明記することとしております。 この
法案
は、
身体障害
、
知的障害
、
精神障害
といった
障害種別
にかかわらず一元的に
サービス
を提供する
仕組み
を構築する画期的なものでありますが、今後さらに、難病や
発達障害
を含め
支援
を必要とするすべての
障害者
が
障害福祉サービス
を適切に
利用
することができる普遍的な
仕組み
とすることについて、真剣に
検討
をしていかなければなりません。このため、
施行
後三年を
目途
として、
施行状況等
を勘案してこの
法律
の
規定
について
検討
を加える旨の
規定
を
修正
し、
障害者等
の
範囲
に係る
規定
についても
検討対象
となることを明確にするものであります。 第四に、
就労
の
支援
を含めた
障害者等
の
所得
の
確保
に係る
施策
の
あり方
についての
検討規定
を追加することとしております。
障害者
の
所得
の
確保
については、この
法案
でも
障害福祉サービス
として新たに
就労関係
の
事業
を創設するなど
施策
の強化が図られているところでありますが、
障害者等
が
地域
において
自立
した
生活
を送ることができるようにするためには重要な
課題
であることから、今後の
施策
の
実施状況
、
障害者
の経済的な
状況等
を踏まえ、
就労支援
を含めたさまざまな
所得
の
確保
に係る
施策
の
あり方
について
検討
を行う旨の
規定
を追加することとしたものであります。 以上であります。 何とぞ
委員各位
の御賛同を賜りますようお願いを申し上げる次第でございます。ありがとうございました。
鴨下一郎
3
○
鴨下委員長
以上で
趣旨
の
説明
は終わりました。
—————————————
鴨下一郎
4
○
鴨下委員長
この際、お諮りいたします。
本案審査
のため、本日、
政府参考人
として
厚生労働省社会
・
援護局障害保健福祉部長塩田幸雄
君、
保険局長水田邦雄
君、
国土交通省住宅局長山本繁太郎
君の
出席
を求め、
説明
を聴取いたしたいと存じますが、御
異議
ありませんか。 〔「
異議
なし」と呼ぶ者あり〕
鴨下一郎
5
○
鴨下委員長
御
異議
なしと認めます。よって、そのように決しました。
—————————————
鴨下一郎
6
○
鴨下委員長
質疑
の申し出がありますので、順次これを許します。
福島豊
君。
福島豊
7
○
福島委員
公明党
の
福島豊
でございます。本日は、
障害者自立支援法案
、いよいよ
審議
も大詰めでございますけれ
ども
、何点かにわたって御質問をいたしたいと思います。
障害者自立支援法案
は、当
委員会
におきましてさまざまな
指摘
がなされてまいりました。さまざまな批判があるということも事実でございますけれ
ども
、現在の
障害者福祉
の現状の転換を図るためには、極めて大きな
意義
があるということは間違いないと私は思っております。
平成
十五年から始まった
支援費制度
で、
障害者
の
福祉サービス
の
利用
は大きく
拡大
いたしました。しかし一方で、財政的に行き詰まりを来した、これも率直なところ認めざるを得ません。
支援費制度
の始まりによりまして、
障害者
の
福祉サービス
は
措置制度
から
契約制度
へ転換し、このことによって、とりわけ
居宅サービス
が大きく伸びたわけであります。
支給決定者数
は十五年四月から約一年半で、児童の場合には二・四一倍、
知的障害者
では一・七七倍に
増加
いたしました。従来潜在的にあった
障害者福祉サービス
の
ニーズ
が
顕在化
をした、こういうことが言えると思います。 しかし、こうした
サービス利用
の大幅な
増加
によりまして、十五年度では、当初
予算
は十四年度
予算額
に比べて四・七%増の五百十六億円を
確保
したにもかかわらず、百二十八億円の
不足
、十六年度では、当初
予算
は十五年度
予算額
に比べて一六・七%増の六百二億円を
確保
したにもかかわらず、二百七十四億円の
予算不足
を招きました。これに対して
障害者団体
の
方々
が、
厚生労働省
を取り巻き、また座り込みという切実な運動をされたということも記憶に新しいところであります。ふやしたにもかかわらず潜在的な
障害者ニーズ
の
拡大
に追いついていかないという実態をどう変えるのかということが極めて大切であります。 また、
居宅生活支援費
や
施設
の
給付
と異なって、
義務的経費
ではなく
裁量的経費
であるために、
補正予算
も組むことができず、大変な
努力
をしてこの二年間
予算
の
確保
をしたわけであります。この事実は率直に認めなければいけないと私は思います。 現在でも、
知的障害者
の
ホームヘルプサービス
は
地域差
が二十三・七倍あります。
障害児
の
ホームヘルプサービス
は四十四・四倍もの
格差
があります。
日本
の
障害者福祉
を前進させていくためには、この
格差
を是正するということが不可欠であります。そのためには、明らかなことでありますけれ
ども
、
障害者福祉
の
予算
をもっともっと伸ばしていかなければいけない、そのためにはどうするのか、このことが問われていると私は思います。 今回、この
障害者自立支援法案
は、
義務的経費
とすることによって、将来の
拡大
、この
格差
を是正する、そのことに対して
道筋
をつけた、これはだれも否定できないことだと私は思っております。また、現に十七年度の
予算
は九百三十億円と、十六年度に比べて三百二十八億円の
増額
を
確保
しております。 また第二点は、従来、
精神障害者
の
福祉
が
身体
、
知的障害者
に比べると大きくおくれていた、これを解消するということが
一つ
の大きな
課題
であります。
精神障害者福祉サービス
は
支援費
の何と枠外に置かれていた、この事実もしっかりと我々は見詰めなければいけないというふうに思っております。
精神障害者
の
ホームヘルプサービス
はどれだけ
格差
があるか。十一・六倍の
地域格差
があります。この
格差
を是正し、あまねく
全国
の
精神障害者
の方に
福祉サービス
を
確保
するためにはどうしたらいいか、このことを真摯に考えなければいけない、そう思っております。 また、
就労支援策
の抜本的な
見直し
であります。
全国
に六千を超える
小規模作業所
があります。
障害者福祉
の重要な
社会基盤
であります。しかし、いまだにこれは
法定外
の
位置づけ
でしかない、こうしたことが、いまだに低い
水準
の
補助金
に、
地域
によって
大分差
がありますけれ
ども
、とどまっているということにつながっております。経営が非常に厳しい、そこで情熱を持って働いておられる方は、大変な困難の中で頑張っておられるわけであります。現在も
小規模作業所
はふえ続けております。いかにそうした
ニーズ
があるのかということだと思います。 今回の
障害者自立支援法案
は、
就労支援
のための
施策体系
、
施設類型
を抜本的に
見直し
、
小規模作業所
にも
法定
内の
事業
として
位置づけ
を行う、そういう道を開いた、そういう
意味
では大変大きな
意義
があるわけであります。それだけではなく、従来の
施設類型
、なかなかこれは込み入っておりますけれ
ども
、抜本的に
見直し
、
サービス体系
を機能に着目して再編する、そういう大きな
改革
もありますし、そしてまた、市町村に
障害福祉計画
を
策定
させることにより具体的な
サービス
の
数値目標
を決めさせる、このことによって
地域間格差
を是正する大きな契機になるというふうに思っております。 このように非常に大きな
改革
でありますけれ
ども
、しかし、
関係者
の
方々
から多くの
意見
が寄せられていることも事実であります。
公明党
も昨年来、何回にもわたりまして、
関係者
の
方々
から御
意見
をお聞きしてまいりました。
負担
が大きくふえる、このことについての心配であったかと思います。 今回の
改革
で、
利用者
の
負担
は、
サービス利用量
に応じた
定率負担
と、
所得
に応じた
上限限度額
との組み合わせで構成されております。非常に
サービス利用
が多い
方々
にとっては、
所得
に応じた
負担上限
が課されるため、
応益負担
であるという一方的な
指摘
は私は当たらないというふうに思っております。 一方で、同じ
所得
、同じ
障害程度区分
で、
状況
によって
サービス利用
に差がある場合に、
サービス利用
の
状況
に応じて
負担
をしていただくということも、
一つ
の
公平性
を
確保
するという
観点
からは大事なことではないかというふうに思います。しかし、
障害者
の
方々
の
所得水準
が低く、また
高齢
の要
介護者
と異なり、資産の保有また
年金水準
も低いという
現実
を踏まえなければなりません。
支援費制度
の
自己負担
が
措置制度
のときよりも引き下げられたという経過もあり、
利用者
の
方々
の
負担
については十分な
配慮
が必要であります。 こうした
障害者
の
方々
の
負担
の
あり方
については、この
審議
の中でも繰り返し
政府
に対して
要請
がなされてまいりましたし、私
ども公明党
も繰り返し
要請
をしてまいりました。ぜひとも
政府
には、適切な結論を
政省令
の
策定
に当たって下していただきたいと思っております。 また、本日、
与党
として
法案
の
修正
を提案いたしました。
修正
をめぐっては
民主党
との間で協議がなされておりましたけれ
ども
、突如一方的に打ち切られたことは大変残念なことだというふうに思っております。
政権与党
として
責任
を持って
障害者
の
方々
の
福祉
を充実させるためにその声を真摯に受けとめなければいけない、そういう
観点
から、そしてまた、
民主党
から九つの点について要望があったわけでありますけれ
ども
、そうしたことも踏まえ、
修正案
を提案させていただいた次第でございます。次回の
委員会
で御
審議
をいただきたいと思っております。
障害者福祉
の将来を開くために、
現実
を踏まえつつ私
ども
は引き続き真摯に
努力
をしてまいりたい、そのように思っております。 まず初めにお聞きしたいことは、
障害者福祉施策
の将来像についてでございます。 ややもしますと、今回の
自立支援法案
の
議論
をめぐって、
負担
の問題にのみ
議論
が集中をしている。
裁量的経費
から
義務的経費
に変える、そしてそのことによって、
格差
がある
障害者福祉サービス
を
全国
あまねく
水準
を上げていく、そういう
道筋
を開くんだということこそが大事だというふうに私は思っておりますけれ
ども
、この点について
政府
から、将来こういうふうにしていきます、
予算
はこのように
拡大
させていくんだ、そういう決意がなかなか伝わってこないというような嫌いがあると私は思っております。
障害者
の
方々
に、この
法案
がそうした道を開くんだということを力強く訴えていただきたいと私は思いますし、また
説明
していただきたい、そのように思うわけであります。
障害者
の
福祉
、この
委員会
でも御
指摘
ありましたように、
OECD諸国
の中で、
社会保障関係費
の中で
障害者福祉
にかかわる
費用
というものの
水準
が諸外国に比べると低い、これは事実であります。これをどう打開していくのか、そして打開するためにはこの
障害者自立支援法案
がどのような
役割
を果たすのか、ここのところについて明確な
政府
の
見解
をお聞きいたしたいと思います。
西博義
8
○西副
大臣
お答えをいたします。
先ほど
からの
福島委員
の御
意見
をずっと拝聴いたしまして、
政府
・
与党
としての
見解
をきちっとお述べいただいたというふうに考えております。
先ほど
から若干
説明
がございましたけれ
ども
、
障害者
の
福祉サービス
につきましては、
平成
十五年度から
支援費制度
という形で
施行
いたしておりますが、その中で
在宅サービス
を中心に予想を大幅に上回る
サービス
の
利用
が
拡大
をされた、このことにつきましては、
障害者
の皆さんにとっては非常によかったのではないかというふうに私は認識をしております。 一方、しかし、
先ほど
御
指摘
のように、
裁量的経費
という側面もございまして、国といたしましては、
財源
の
確保
に大変な苦労をしながらも、その
確保
のために
努力
をしてまいりました。
在宅サービス
について申し上げますと、
先ほど
も若干御
指摘
ございましたけれ
ども
、
平成
十五年度、省内で苦労してその
予算
をかき集めた
部分
も含めて
決算ベース
で対前年比二七・八%の増、それから翌十六年度は同じく
決算ベース
で三七・三%の増、今年度はもう既に当初
予算ベース
で五四・五%の増ということで、精いっぱい
予算
の
確保
、
増額
を図ってきたところでございます。 これからも新たな
サービス利用者
の
拡大
が見込まれるということで、当然のごとく
費用
の
増加
が見込まれてまいります。新しい
利用制度
では、
利用者
の
負担
の
見直し
にあわせて、
在宅サービス
に関する
国等
の
負担
を義務的なものにするということによりまして、必要な
財源
を私
ども
が
責任
を持って
確保
する、こういう
仕組み
に変えさせていただいたところでございます。 なお、将来に向けて
計画
的な
サービス提供体制
を整備するという
観点
から、自治体に対して、必要な
サービス
の見込みを定めた
障害福祉計画
の
策定
をこのたび義務づけをいたしました。国といたしましては、この
計画
を踏まえて
障害者プラン
を見直すということでもって新たな
障害者施策
の出発としてまいりたいというふうに考えているところでございます。
福島豊
9
○
福島委員
私は、先日来の
委員会
での
質疑
、
阿部先生
からも御
指摘
ありましたけれ
ども
、
日本
の
社会保障
における
障害者
の
福祉サービス
の比率を少なくともやはり倍増させる必要がある、私は倍増では足りないと思います。
全国
の
地域間格差
というものをよく見詰める必要がある、そのために道を開くのがこの
自立支援法案
だ、ぜひこのことを私は
関係者
の
方々
にも理解していただきたい、その中で、
利用者負担
の問題についてはきめ細かく
対応
する、この二つが両輪として進んでいくということが必要だというふうに思っております。それを踏まえた上で、幾つかの点についてお聞きしたいと思います。 次に、
障害者
と
医療
の問題についてお聞きをしたいんです。
自立支援法案
では、
自立支援医療
ということで、新しい
枠組み
を
育成
、
精神
、
更生医療
について与えました。こうした新しい
枠組み
の中で、従来の
負担
が大幅にふえることがないよう適切な
対応
を求めたいと思いますが、私は、さらに進んで、
一般
の
医療保険
における
障害者
の
位置づけ
について
政府
の
見解
をただしておきたいと思います。従来余り
議論
されてこなかったところであります。
一般
の
医療保険
においては、
高齢者
と小児に
給付
が手厚いものとなっておりますけれ
ども
、それぞれに政策的な
理由
があると思いますが、まずそれを確認したいと思います。
水田邦雄
10
○
水田政府参考人
お答えいたします
医療保険制度
におきましては、
先生
御案内のとおり、
医療
を受けた方とそうでない方の
バランス等
をとる、こういう
観点
から、
原則
として、かかった
医療費
の七割を
保険給付
といたしまして、残る三割の一部
負担金
を求めるということとしてございます。しかしながら、七十歳以上の
高齢者
につきましては、
一般
に
疾病リスク
が高いということなどから
原則
として九割
給付
としておりまして、また三歳未満の乳幼児につきましては、
少子化対策
の一環として八割
給付
とするということによりまして、それぞれ
負担
の
軽減
を図っているところでございます。
福島豊
11
○
福島委員
私は思うんですが、
高齢者
に関していえば、
疾病
の
リスク
が高いということと同時に、
稼得能力
を失う、
年金生活
に移行する、そういう
所得
にも着目した
対応
がなされているんだろうというふうに私は思います。ここのところは今
局長
がお触れになりませんでしたけれ
ども
。
障害者
の
方々
はどこが違うんだろうというふうに思います。これは、
障害
の
種別
もさまざまでありますし、その
程度
もさまざまでありますけれ
ども
、恐らく、私は、
一定
の
範囲
の
方々
は
高齢者
の
方々
と比べて
リスク
においても遜色がない、そして、まさに
所得
について言えば、
高齢者
の
方々
よりもより不利な立場に実は置かれているんじゃないかと。こういうことについて、
一般
の
医療保険
の
給付
はどうあるべきか、こういう
議論
がなされてこなかったということが私は若干不思議に思えるわけであります。 来年は
医療保険制度改革
の大きな節目の年となります。こうした
障害者
の
方々
を
一般
の
医療保険
の中でどのように扱うことができるのか。従来、
公費負担
ということで
一定
の
部分
についてのみ
育成医療
や
更生医療
、
精神医療
で
対応
されてきたわけでありますけれ
ども
、ぜひこれは
議論
を喚起していただきたい。
公平性
の
観点
からそういう
方々
をどう考えるのか、そういうことをお聞きしたいわけでありますけれ
ども
、御
見解
を求めたいと思います。
水田邦雄
12
○
水田政府参考人
お答えいたします。
障害者
の
方々
に関する
医療
についての
お尋ね
でございますけれ
ども
、これはまさに
先生
御
指摘
のとおり、
個々
の
障害状態
に応じた
配慮
を行う、こういう
観点
から、
公費負担医療
で
対応
する、
公費負担医療
によりまして
負担
の
軽減
を図るという取り組みを
一つ
の整理として行っているところでございます。 これに対しまして、今
問題提起
のございました
疾病
の
状態
あるいはその
リスク
にかかわらずに
障害者
の
負担軽減
を
医療保険制度
で一律に行うことにつきましては、従来の考え方の変更にもつながることでございまして、これにつきましては十分慎重な
検討
が必要であるというふうに考えてございます。
福島豊
13
○
福島委員
何も私は一律にと言ったわけではありませんで、そこのところはいろいろとあるだろうけれ
ども
、しかし、
公平性
という
観点
から
医療保険
の
給付
はいかにあるべきか、こういう
議論
をぜひ喚起すべきだ、こういうことを申し上げたわけであります。 続いて、
医療保険
の
自己負担
の問題、これは
健保法
の改正のときにおきまして、
医療保険
と
介護保険
の
自己負担
を
合算
できる
制度
を
検討
すると私
ども附則
につけさせていただきました。これはそれぞれ
制度
が別々になっておりますから、それぞれの
制度
の中では
自己負担
はここまでだということで納得されたとしても、全部合わせてみるとこれは大変だという話になるので、こういうことをぜひ
検討
すべきだということを申し上げたわけでありますし、
附則
にもつけさせていただいたわけであります。 今回の
自立支援給付等
の
障害者福祉サービス
における
自己負担
、これは
医療
を必要とする
重度障害者
の
方々
も多数おられるわけであります。当然、私は、
自己負担
ということを考えたときに、
医療
と
合算
ができるような
仕組み
を
検討
すべきだ、ですから、これは
介護
における
負担
、
医療
における
負担
、そしてまた
自立支援給付
における
負担
、こういうものはまとめて実は考えられるべきだと。
厚生労働省
の中では
各局ごと
の
縦割り
になっておりますけれ
ども
、
負担
をするのは
一つ
に固まるわけでありますから、ぜひそういう
検討
をしていただきたいと思いますけれ
ども
、
政府
の御
見解
をお聞きしたいと思います。
西博義
14
○西副
大臣
委員
御
指摘
のように、私
ども
の局の担当はそれぞれ変わるんですが、
負担
する側にとってみれば同じ
財布
から出るという
意味
では、大変重要な御
指摘
だというふうに思います。
保険適用
というか
保険
の
制度
ではない
障害者
の今の
福祉サービス
、それから
医療保険
の
自己負担
、これを
一つ
の
財布
から出していただいているということから、
合算
をしてそして
負担
の
限度
を考えるということにつきましては、
先ほど
もお話がありましたように、
次期医療保険制度改革
において、まず
医療保険給付
と
介護保険給付
の
自己負担額
の
合算
が著しく高額になる場合の
負担
の
軽減
を図るという
仕組み
について、これは
議論
は当然しなければならないわけです。その上で、別途、さまざまな
課題
があるということについてもまた事実でございますが、幅広く
検討
してまいりたいというふうに考えているところでございます。
福島豊
15
○
福島委員
次に、
個々
の問題になるんですが、
障害者
の
医療
ということで、関連して
お尋ね
をしたいと思います。 昨年、
発達障害者支
援法が成立をいたしまして、自閉症を初めとする
発達障害
の
方々
に対する
支援
の充実が進んでまいりました。一方で、
医療
の現場ではさまざまな
課題
が存在いたしております。それは、自閉症児者の場合に、これを受け入れ、適切な
対応
ができる
医療
機関が非常に限られているという問題であります。コミュニケーションに大きな困難がある自閉症児の場合、例えば歯科
医療
だけでパニックを引き起こして治療もままならない、こういうことがしばしばあります。 こうした問題に対して、千葉県では、
障害
当事者やその家族、千葉県医師会、歯科医師会、教育
関係者
とともに受診サポート手帳、こういうものを作成し、活用しております。
障害
の
程度
や特性、また
医療
機関受診に当たって
配慮
していただきたい事項などをまとめてわかりやすく
説明
するものとなっております。こうした取り組みは、私は
全国
的に展開すべきだというふうに考えておりますけれ
ども
、
政府
の
見解
をお聞きしたいと思います。
塩田幸雄
16
○
塩田
政府参考人
自閉症などの
発達障害
につきましては、他人とのコミュニケーションが難しいことから、あるいは特定の事柄にこだわりがあるなど、外見からはわかりにくい
障害
特性があります。したがいまして、
医療
機関などの専門機関におきましても、
障害
特性を理解し適切な
医療
を提供することが困難な場合があると認識をしているところでございます。 御質問にありました千葉県の受診サポート手帳という取り組みですけれ
ども
、自閉症などの
障害
のある方一人一人の特性を事前に理解し、円滑に診療を行うためのものでありまして、
発達障害
を持つ
方々
がスムーズに
医療
機関を受診できるという面で
意義
あるものと考えております。 今後、千葉県において行われております先進的な取り組み、あるいは今年度から
発達障害者支
援法の制定を踏まえまして
発達障害者支
援体制整備
事業
というのをやることにしておりますけれ
ども
、そういった結果も踏まえまして、
医療
分野のみならず、あらゆる分野において
発達障害
についての理解が進み、
発達障害
を持つ
方々
が安心して
地域
で
生活
できるようなさまざまな取り組みについて
検討
し、いい取り組みが
全国
に広がるように
努力
をさせていただきたいと思います。
福島豊
17
○
福島委員
続きまして、補装具の問題についてお聞きをしたいと思います。 補装具の
給付
に関しても
定率負担
が求められておりますけれ
ども
、その
負担
限度
額を一体どう考えるのか、
関係者
の方からは心配の声が上がっております。一割の
定率負担
では非常に高くなる場合があり得るため、
一定
の
負担上限
が定められなければならない、このように思っておりますけれ
ども
、この
検討
状況
について御
説明
いただきたいと思います。
塩田幸雄
18
○
塩田
政府参考人
補装具の
給付
につきましても、今回の
改革
で一割の
定率負担
とすることにしておりますけれ
ども
、
障害福祉サービス
と同様に、
所得
に応じた数段階の
負担上限
額を設定することとしております。比較的高額な補装具の
給付
が必要な方であっても適切に御
利用
いただけるよう
配慮
してまいりたいと考えております。 この
負担上限
額に関しましては、現在の補装具
給付
における
費用
負担
の
状況
などを踏まえまして、
負担
が家計に与える影響を考慮して適切に設定をしていきたいと考えております。 〔
委員長
退席、宮澤
委員長
代理着席〕
福島豊
19
○
福島委員
次に、
所得
変化と
自己負担
限度
額について
お尋ね
をしたいと思います。 低
所得
者への十分な
配慮
が必要であることは言うまでもありませんが、
一つ
は、失業などが起こることによって
所得
が大きく変化した場合にどうするのか。私の地元の脊髄損傷の重度の方からお話がありました。この人は在宅で勤務を行っておったのでありますけれ
ども
、四月から個人情報保護法の
施行
によってそうした
事業
を在宅で任せるわけにはいかないということで失業してしまった。その場合に
所得
が大きく変わったんですね。今回の
自己負担
限度
額については前年度の
所得
に応じてこれを決める、こういうことになると思うんですけれ
ども
、こうした事態に対して柔軟に
対応
できるような
仕組み
にしておかないと、本当にそのお支払いができないということになってしまうだろうと私は思います。 住民税の課税についても、その
あり方
を見直そう、こういうことが
政府
の中で言われているわけでありますけれ
ども
、今回の
自己負担
限度
額の上限の決定についてどのような柔軟な
対応
をするのか、この点について
政府
の
見解
をお聞きしたいと思います。
西博義
20
○西副
大臣
お答えいたします。 御
指摘
のように、今回の
法案
においては、
自己負担
限度
額は
基本
的には前年度の
所得
ということになりまして、それに応じて
軽減
を行うということになっております。 しかしながら、今失業ということを例に挙げられましたが、いろいろな災害が起こった、いろいろな事情によって、やむを得ない事情から極端に前年度に比べて経済的な
状況
が悪化する、こういう場合、
一定
所得
以下に相当すると市町村が個別に認定した場合には
負担
を
軽減
することができるということになっておりまして、失業等により著しく収入が減少した場合にも
軽減
を認めるという方向で、今後きちっと
検討
してまいりたいと考えているところでございます。
福島豊
21
○
福島委員
介護
サービス
の
利用
は先送りができないわけでありますので、ぜひよろしくお願いをいたしたいと思います。 また、北海道の
福祉
施設
で働く方から、こういう御
指摘
がありました。 今回の
自立支援法案
、いろいろな
議論
がなされているけれ
ども
、
施設
で働いておる職員の処遇も含めた事柄についてはどういう
議論
がなされているんだろうか、
施設類型
また
サービス
類型が大きく見直されても、現在でも
施設
の人員配置について改善すべきだ、こういう強い声もあるわけでありまして、そうしたことを踏まえながら、将来どういう絵を描いていくのか、そういうことをぜひ
検討
していただきたい。 私も、今回の
法案
の
審議
に関連していろいろな
施設
を回らせていただきましたけれ
ども
、情熱を持って
障害者福祉
の世界に飛び込んでも、実際に長時間の勤務の中で燃え尽きてしまう、こういうような人も多いとも伺っております。また、そしてこうしたことが
施設
内の虐待につながっているのではないか、こういうような
指摘
もあるわけであります。
小規模作業所
で働いておられる方、大変低い
所得
の中で頑張っておられる方もおります。今回の
施設類型
、
サービス
類型の
見直し
の中で、
施設
の人員配置、そしてまた
施設
の職員の処遇、こういったことも含めて
検討
していただきたいと思いますし、そしてまた、この
改革
によって働き方が変わったな、ぜひこう言っていただけるような環境づくりをしていただきたい、そのように思うわけでありますけれ
ども
、御
見解
をお聞きしたいと思います。
西博義
22
○西副
大臣
お答え申し上げます。
障害者
の
施策
が今回抜本的に改正されようとしているんですが、その
一つ
の大きな柱が、やはり
基本
的には人が人を
育成
していくといいますか、またお支えしていくわけですから、その中心である人材の質、量の充実というのは大変重要なことだというふうに考えております。 今回の
法案
において、
利用者
の
ニーズ
、
障害
程度
に応じて適切な
サービス
が提供されるよう
事業
体系を
見直し
て、そして
サービス
ごとに機能というものに着目して今回再編成をするということにしておるだけに、いかに
サービス
の質を上げていくかということが非常に重要な
課題
だというふうに思っております。 その質を上げるために、まず、
サービス
ごとに標準的な内容、それから
利用者
の
障害
程度
の分布を勘案して、職員の配置基準を設定させていただきます。それから、
事業
者に対しては、研修機会の
確保
、教育の徹底を図って質の向上を目指す。それから、
利用者
の個別
支援
プログラムの作成をしたり、また継続的な評価を行う
責任
者をきちっと配置して適正な
サービス
をさせていただくということを、今回取り組もうとしているところでございます。 その具体的な
あり方
につきましては今
検討
を進めているところでございまして、
審議
会また
事業
者団体等の御
意見
を伺いながら、秋までに結論を出したいと考えているところでございます。
福島豊
23
○
福島委員
次に、ALSの患者さんについて
お尋ね
したいと思います。 先日、ALS協会の橋本会長を初めといたします代表の
方々
とお会いしました。 在宅で人工呼吸器を装着したALSの患者さんが
生活
するためには多くの
支援
が必要であり、それを家族の
努力
に求めるのは不適切であると私も思っております。こうした
方々
の
生活
が継続できるような十分な
配慮
を求めたいと思います。 それに関連しまして、このような御
指摘
がありました。たんの吸引、これはALSの患者さんの
介護
で大変なことでありますけれ
ども
、ホームヘルパーに認められたにもかかわらず、実際には吸引可能なヘルパーを派遣する
事業
者が余りにも少ない、使えない、こういう御
指摘
でありました。 要望書にはこのようなことが述べられております。「患者が望むのは長時間滞在型の
サービス
である。しかし、長時間
サービス
が可能な日常
生活
支援
の単価が安すぎて
介護保険
ほど収益があがらないため、行っている
事業
者は少ない。またヘルパーに
医療
行為をさせたくないからALSは引き受けないという
事業
者も多い。」幾つかの
理由
が述べられております。 今回の
改革
の中で、せっかくホームヘルパーにたんの吸引ができるというような
枠組み
をつくったわけでありますから、
現実
の問題としてそれが機能していくように、いろいろな工夫をぜひ行っていただきたい、そのように思いますが、
政府
の
見解
をお聞きしたいと思います。
塩田幸雄
24
○
塩田
政府参考人
たんの吸引をするホームヘルパーを派遣する
事業
者につきましては、ALS協会、患者の
方々
の
努力
によって徐々にふえつつありますけれ
ども
、現時点では、いまだ必要とする
事業
者が少数にとどまっております。また、訪問看護師によるALS患者への
支援
体制も、現状においては必ずしも十分ではない
状況
と考えております。 こうした
状況
の中で、可能な限り必要な
サービス
体制を
確保
していくためには、訪問看護師と
介護
ヘルパーの連携により、より効率的で効果的な
介護
サービス
の提供方法を
検討
していくことが極めて重要であると考えております。 このため、現在、
厚生労働
科学研究、在宅
重度障害者
に対する効果的な
支援
の在り方に関する研究におきまして、ALS患者などの
生活
実態の把握、看護と
介護
の適切な組み合わせによる効果的な
介護
サービス
、
支援
の方法などを明らかにするようお願いをしているところでございます。 今後、こうした研究の結果も踏まえまして、
障害者自立支援法案
の
施行
にあわせまして、
重度障害者
にふさわしい
福祉サービス
の
あり方
、必要な
支援
体制の推進に努めてまいりたいと考えております。
福島豊
25
○
福島委員
時間が余りありませんので、たくさん団体の方からこういう質問をというようにお寄せいただいたんですが、最後に
一つ
だけ
お尋ね
したいと思っております。それは、
精神障害者
の
社会
復帰に関してでございます。 当事者の
方々
の声をお聞きすると、
地域
で
生活
していく場合の最大の
課題
はやはり住居の
確保
だ、そしてその住居の
確保
のための保証人の
確保
ということが大切だと。そこのところが本当に、
社会
復帰を目指して頑張っておられる
精神
病院、今度
精神
科病院となると思いますけれ
ども
、
関係者
の
方々
は本当に
努力
しておられる。それに当たっては、やはり公的にこれがスムーズにいくような
枠組み
づくりが必要だ。 この点について、
厚生労働省
及び国土交通省の御
見解
をお聞きしたいと思います。
塩田幸雄
26
○
塩田
政府参考人
施設
、病院から
地域
へという
基本
的な考え方に基づきまして
障害者施策
を進めていく中で、
障害者
の
方々
が
地域
で安心して暮らしていくためには、住まいの
確保
が非常に重要な
課題
であると認識しております。 このため、御
審議
いただいております
障害者自立支援法案
におきまして、ケアホームなどの
福祉サービス
による居住
支援
の充実を図ることとしておりますが、これにあわせまして、
一般
住宅などの住まいの
確保
が必要不可欠であることから、国土交通省とも
議論
を重ねてきたところでございます。 そうした中で、後ほど御
説明
があると思いますが、国土交通省におかれまして、保証人がいないなどにより
一般
住宅への入居が困難な
高齢者
を
対象
とした入居
支援
を行っている家賃債務保証
制度
につきまして、今年度中に
障害者
を
対象
に加えるための改正を予定しておられると聞いているところでございます。
厚生労働省
といたしましても、
一般
住宅などへの入居を行う場合における
福祉
分野と住宅政策の連携につきまして、引き続き国土交通省と連携を密にしまして、
障害者
の居住
支援
の充実に取り組んでまいりたいと考えております。
山本繁太郎
27
○山本
政府参考人
障害者
が
地域
で安心して
自立
した
生活
を営むことを
支援
するために、賃貸住宅への円滑な入居を
支援
することは大切なことだと認識しております。 公営住宅につきましては、従来より、一生懸命
努力
したにもかかわらず保証人が見つからないというような場合につきましては、
事業
主体の判断におきまして保証人を免除するといったような
配慮
を行っているところでございます。 さらに今回、
厚生労働省
による
地域
の居住
支援
サービス
の充実など、
地域
福祉
における
支援
体制の
枠組み
づくりと連携を図りながら、民間賃貸住宅への円滑な入居を
支援
するために、
高齢者
居住
支援
センターにより行われております家賃債務保証
制度
を拡充しまして、
障害者
世帯もその
対象
に追加することとしております。 今後とも、
障害者施策
と連携を図りながら、
障害者
の居住の
支援
について取り組んでまいります。
福島豊
28
○
福島委員
以上で終わります。どうもありがとうございました。
宮澤洋一
29
○宮澤
委員長
代理 次に、藤田一枝君。
藤田一枝
30
○藤田(一)
委員
民主党
の藤田一枝でございます。 いよいよこの
法案
の
審議
も大詰めを迎えようとしているのかなというふうに
先ほど
から思いながら聞いておりましたけれ
ども
、けさ、
与党
の皆さんから
法案
の
修正
が示されました。確かに、原案を補強する、そういう内容であろうかとは思います。しかし、本当にこれで事足りるのか、
障害者
の皆さんの自己選択と
地域
生活
を
支援
する
法案
となり得るのか。このままでは
自立
はできないという
障害者
の皆さんの声に本当にこたえているのかといえば、やはり私は違うと思います。少なくとも、
民主党
が
与党
に要望した
修正
九項目とはほど遠い内容だと言わざるを得ません。 特に、
利用者負担
の問題であります。
障害者
の
方々
に
負担
を求めることの
基本
的な考え方というものが整理をされていないと私は思います。今回、公平という言葉だけが先行をして、本当に
負担
というものがどういう
意味
を持つのかということがきちっと明らかにされていない。
軽減
措置を加えることはもちろん大事でありますけれ
ども
、この
基本
的なところを整理しなければ、いつまた
負担
増になっていくのかわからない、そういう不安をぬぐい切れないということになるのだろうというふうに思います。 この間、
障害
当事者の皆さんからの
指摘
はもちろん、そしてまたこの
委員会
においても、本当に多くの問題点や懸念が表明をされてきました。しかし、残念ながら、具体的には何も答えが出てこない、何を聞いても、
指摘
をしてもかみ合わない。かみ合わないどころか、余りにも実態を見ようとしてこなかった、当事者の声を聞いてこなかった
厚生労働省
の姿勢というものが透けて見えてくる。
障害者
の皆さんの
地域
での
生活
を
支援
していくための二十四時間の
仕組み
をどうつくっていくのかという、この
議論
が積み上げられていかないということは大変むなしい、そういう思いを私はしてまいりました。 きょうもたくさん当事者、
関係者
の皆さんが傍聴席にお見えでございます。私は、この間、この
委員会
審議
が
障害者
の皆さんからどういうふうに映っているのだろうかということを考えてまいりました。恐らく、直接みずからが
審議
に
参加
できないもどかしさ、悔しさ、そんなものを
障害者
の皆さんはたくさん感じてこられたのではないか、そういう思いを募らせてこられたのではないか、そんなふうに思います。
大臣
に改めて
お尋ね
をしたいと思います。
障害者
の皆さんが、この
法案
のどこに怒りを感じて、どこに懸念を表明されているというふうにお感じでしょうか。率直にお聞かせをいただきたいと思います。そして、私たちのことを私たち抜きで決めないでください、この言葉に端的にあらわされている
障害者
の皆さんの思いに対して、今回
与党
の皆さんが出された
修正案
も含めて、本当にこの
法案
でいいのか、
障害者
の
方々
の声にこたえているとお思いでしょうか。率直にお聞かせをいただきたいと思います。
尾辻秀久
31
○尾辻国務
大臣
恐らく、御心配いただいておりますことの
一つ
は、私
ども
が今回
定率負担
をお願いしておる、その
負担
のことであろうと思います。それからまた、それの裏返しとでもいいますか、
所得
保障がどうなってくるのか、そうしたことなどに対する御心配がおありなんだろうというふうに感じておるところでございます。そのことにつきましては、私
ども
も、この御
審議
の中でお答え申し上げているようなことをまたさらによくお話を申し上げて、御理解をいただかなければならないと考えておるところでございます。 私
ども
は、この
法案
、繰り返し申し上げておりますように、
障害者
の皆さんの
施策
を前進させるために、そしてまた
法律
も整理をさせていただくために出させていただいたものでございますので、ぜひそういうことは御理解をいただきたいと存じます。
藤田一枝
32
○藤田(一)
委員
今の
大臣
の御答弁だったらば、本当に
全国
の
障害者
の皆さんが、違うんだ、そういう声を発せられると思いますよ。 私はやはり、
施策
を前進させる、そういう言葉だけで済む話ではない、本当に中身をしっかりと、実態というものをもっと見て、聞いて、受けとめていただきたいというふうに思うんです。 この間の
審議
の中で、
大臣
がこの
法案
について
障害者施策
の方向性として骨格は間違っていないという御答弁をされました。今の御発言もそのお考えに基づいてのお話であろうというふうに受けとめましたけれ
ども
、私はやはりそこに
一つ
大きな問題があると思っています。 特に、この間の我が国の
障害者施策
ということを振り返れば、本当に多くの問題がある、負の歴史という
部分
もやはりあります。それがやっと、国際
障害者
年を契機にして、ノーマライゼーションに基づく当事者主体、そして
地域
福祉
の考え方のもとに進められてきた一連の
施策
の流れというものができ上がりつつあるわけです。非常に遅い歩みであったと思いますけれ
ども
、やっと措置から契約へ、そして選択へというふうに移行をしてきた。 このことを考えれば、私は、
自立
支援
法というのはもっと大胆に、
障害者
の皆さんの自己選択と
地域
生活
を
支援
する、文字どおりの
自立
を目指す、そういう
法案
でなければならない、こういうふうに思っています。
障害者
の皆さんは、やはりそこに大きな期待と希望というものを寄せられてきているのではないかというふうにも思っています。そして、そういう
意味
から考えれば、この
法案
は、やはりその流れの中で、
支援費制度
の中で解決できなかった問題を解決していくということが立法化の前提になるべきであろうと思うんです。 しかし、残念ながら、
法案
の
目的
に
自立
と
社会参加
すら明記をされていない、
障害者基本法
の
目的
との整合性を問わなければならない。きょう、
与党
の皆さんの
修正
の中に
障害者基本法
の理念にのっとりなんという文言がありましたけれ
ども
、こういうことをあえて言わなければいけないというこの
法案
は一体何なのかということであります。 私は、最初、大変ずさんだ、ずさんというのは言葉が悪いかもしれませんけれ
ども
、粗っぽい、本当に雑な
法案
だというふうに思いました。この間の流れのどこに
位置づけ
られる
法案
なのか、そして本当に問題を解決できる
法案
なのか、そのことをきちっと問いたいと思います。要するに、単に
負担
を強いるための
法案
ではないか、こういうふうに言いたくなるわけでありますけれ
ども
、
大臣
、いかがでしょうか。
尾辻秀久
33
○尾辻国務
大臣
まず、
目的
についての、そしてまたその
規定
の仕方についてのお話がございました。このことにつきましては、これまでも
審議
の中で再三申し上げてまいりましたけれ
ども
、今回お願いいたしております
障害者自立支援法案
は、当然、
障害者基本法
の
基本
理念に基づくものでございます。そのことはいささかも変わりがないということを改めて申し上げたいと存じます。 そうした中で、今、今度は
支援費制度
をさらに進めるべき方向ではないかと言っていただきましたけれ
ども
、私
ども
も、これまでの
支援費制度
の
課題
が幾つかございます、そうしたものを解決しながら、今回の、いわばそうした
意味
では
見直し
をして、さらにこの
支援費制度
のよさというものを、理念をもう一歩進めようということでこのたびの
法律
を提案させていただいたということでございます。
藤田一枝
34
○藤田(一)
委員
先ほど
西副
大臣
が、この
法案
は新たな
社会保障
の出発だという御答弁をなさっていらっしゃったのです。私は、やはり、新たな
社会保障
の出発ということではない、本当に新たな苦難の出発だ、そういう思いをしながらその御答弁を聞いていたわけでありますけれ
ども
。
支援費
の中でいろいろとぶつかってきた問題の中に、
大臣
が今言われたようなお話、そして
財源
問題、大変大きな問題としてあったということは十分承知をしています。そして、それをどう解決していくのかということで御苦労をされている
部分
も確かにあるのだろうと思います。でも、やはりやり方を間違ったらいけないのですよ。この問題というのは、本当にきちっと、問題を総合的に見ながら、多面的な角度から
検討
しながら
財源
の問題についても考えていかなければいけない。
財源
の
確保
、今回、確かに国庫
負担
分、
義務的経費
というものを明確にしたということはあります。でも、非常に中身的には制約的な
部分
もありますし、見返りに
定率負担
が導入をされている、応益という考え方を入れたということは余りにも時期尚早だと思いますし、やはり安易な解決方法だと言わざるを得ないというふうに私は思うんですね。 改めて言わなくても
大臣
ももちろんわかっていらっしゃるというふうに思いますけれ
ども
、どうしても
負担
を入れたいというのであれば、やはり
所得
保障に対する考え方をきちっと出すということが筋であります。そのことをきちっと提起をした上で、それにのっとってどれだけの
負担
が可能なのかという
議論
をしていくということを抜きに、こういう話を幾ら言ったって、それは到底受け入れられる話にはなりません。
障害者
の皆さんの
生活
実態、これも、あえてここで改めていろいろ申し上げるまでもないというふうに思います。
就労
所得
で
生活
できている
方々
は非常に少ないというのが
現実
であります。多くの
方々
は、年金であったり家族の支えがあったり、そういう
状況
の中で御苦労をされている。そして、それぞれが置かれている
状況
に応じた
自立
生活
のプロセスというものを準備していく、そのことなくして、
社会参加
であるとかあるいは経済活動への
参加
ということはやはり望めないわけですよ。 そのことをしっかり見ていって、どういう形でサポートをしていくのか、
仕組み
をつくっていくのかということがやはり問われている。
負担
に行き着く前の段階のところに、今やっと来ているということなんだろうというふうに思います。それを、一足飛びに
負担
に走っているということは、これは幾ら理解をしろと言われても、公平さの
観点
からと言われても、受け入れられるものではないということを改めて
指摘
をしておきたいと思います。 そして、もう
一つ
、
自立支援医療
の問題、これも到底容認できる問題ではないわけでありますけれ
ども
、今回、その
実施
時期の三カ月の延長という話が
修正案
の中で出てまいりました。これは
周知
徹底を図るということで
修正
ということでありますけれ
ども
、御承知のようにきょうは七月の八日でございます。十月一日からスタートをさせるというのは、これは
現実
的な問題として、実務的に絶対無理だということは明らかではないでしょうか。 既にこの間、いろいろな形で市町村、自治体の担当者が集まったところの会合の中でも、到底無理だ、延期をしてくれ、そういう要望が出ていたはずでございます。そういうことを考えれば、私は、本当にこの中身を考えるのであるならば、単に
修正
で三カ月の
実施
期間の延長ということではなくて、中身をしっかりと考え直すということがなければいけないというふうに思うんです。 この間、
指摘
をされてきた、重度かつ継続の問題あるいは
医療
を必要とする者の
範囲
、
自己負担
の
あり方
、こうした
検討
をしっかりとやる、そういうお気持ちがあるのかどうか、もう一度お聞かせをいただきたいと思います。 〔宮澤
委員長
代理退席、
委員長
着席〕
西博義
35
○西副
大臣
二点のお話があったかと思います。
所得
保障をまずやるべきではないかというお話が前半だったと思います。
障害者
の皆さんの
所得
保障、これは、
自立
した
生活
をそれぞれの
地域
で送っていただくということを考えた上で、大変重要な問題であるということの認識は十分持っているつもりでございます。年金
制度
それから各種の手当
制度
につきましては、これは現在の財政
状況
を勘案すると、非常に、すぐにということについては大変難しい面もございまして、大きく改善を図るということは容易ではないと言わざるを得ない
状況
でございますが、
障害者
の
所得
保障としては、
障害者
の皆さんの
就労
の
支援
も含めまして、総合的に
検討
をしていく
課題
であるというふうに考えているところでございます。 それから、
先ほど
の
与党
の、今提案をいただきました問題でございますけれ
ども
、
利用者負担
の
見直し
、これについては一月からということでございますが、我々としては、
法案
の成立後、速やかに
周知
を図ったり、それから、そのために申請が一度に集中して事務作業が非常に滞ったりということのないように十分留意をしながら、今、円滑な
施行
に向けて
努力
をしていくつもりでおるところでございます。
与党
の今の
修正案
、これからの
周知
期間の
確保
、それから
サービス
の
見直し
時期との統一等の
観点
から御提案をいただいたものだというふうに考えておりまして、
厚生労働省
としては、その
趣旨
を踏まえて、関係省庁とともに十分にこの内容については
検討
させていただくつもりでございます。
藤田一枝
36
○藤田(一)
委員
所得
保障の問題、今副
大臣
、そういうふうに非常に、これは時間をかけていろいろ
検討
しなきゃいけない
課題
だというふうにおっしゃっておられたので、あえて申し上げますけれ
ども
、だから時期尚早なんです、
負担
を求めることは。そのこととあわせて
検討
しなければいけないということなんですよ。そこをしっかりと押さえなければ、これは到底容認できないということ、そこをやはりしっかり御理解をいただきたい。 これはもう繰り返し繰り返し、いろいろな
方々
が言い続けたことだと思うんですよ。この期に至っても、まだそこのところをすとんと受けとめていらっしゃらない。私は、非常に残念だと思いますし、憤りを感じます。ぜひそこは、しっかりと受けとめていただきたいというふうに思うんです。 それから、
実施
時期の延長の問題というのは、実務集中云々というよりも、市町村にとっても、この中身が非常にあいまいな
部分
があるということじゃないですか、この間、いろいろな
質疑
の中で。重度かつ継続の中身というのはどうなっていくのか、あるいはこの中でどれぐらいの方が
対象
になっていくのか、そうでない方たちはどうなっていくのか、こういうことが具体的にきちっと整理をされなければ、市町村だって実務をやっていく上で困るわけです。そういう
意味
で、とても三カ月間、これは三カ月延長したって、その辺が整理されるんだろうかとみんな心配をしているわけで、中身をどう整理していくのかということが問われていると私は申し上げているわけであります。 その辺、もっと本当は具体的にお聞きをしたいわけですけれ
ども
、今申し上げた二点、しっかり受けとめていただけるかどうか、ぜひお答えをいただきたいと思います。
西博義
37
○西副
大臣
中身につきましても、御
指摘
の
部分
はあろうかと思います。これから省令等で定めるべき事項もございますし、その
部分
も含めまして、十分間に合うように、早急に
審議
会等とも、また関連機関、また関係省庁とも連携をとりながら、遺漏なきように
努力
をしてまいりたいと考えております。
藤田一枝
38
○藤田(一)
委員
そしてもう
一つ
、この
自立支援医療
の問題で、前回の
審議
の中でも、
阿部
委員
からデータの問題が
指摘
をされておりました。
政府
の考え方を
検討
していく
審議
会の場で使われる数字というのは、極めて大事なはずでございます。この間、私もいろいろな
方々
からお話を聞いている中で、
審議
会の
あり方
というところに大変問題があるのではないか、そういう印象を持ったわけでありまして、ちょっと
お尋ね
をしたいというふうに思うんです。 きょう、資料を二枚お配りさせていただいております。資料一は、
社会保障
審議
会
障害者
部会で、昨年十二月十四日と十二月二十七日、四月二十六日、少なくとも三回使われたデータであります。そして、資料二は、私
ども
がこの
審議
の過程で厚労省からいただいた分で、皆さんもよく御存じの表でございます。中身はほとんど一緒でございます。違うのは、左の上の方にある
定率負担
という表現と
応益負担
という表現の違いだけでありますけれ
ども
、ほとんど一緒の資料なのに、
更生医療
と
育成医療
の
利用
件数が大きく違うんです。これは一体なぜなのかということについて、きちっと御
説明
をいただきたいと思います。
塩田幸雄
39
○
塩田
政府参考人
御
指摘
の
公費負担医療制度
の平均
利用
件数ですけれ
ども
、それぞれの
制度
ごとのレセプト、
医療費
の請求書でありますけれ
ども
、その件数につきまして、都道府県からの
平成
十四年度の実績報告をもとに、一月当たりの平均値を算出したものでございます。それが二枚目の資料で、国会に提出させていただきました。 それから、一枚目の資料は
社会保障
審議
会に出させていただいた資料でありますけれ
ども
、この資料は間違ったところがありまして、月平均
利用
件数としているにもかかわらず、
更生医療
と
育成医療
の件数は、誤って年間の数値が掲載されているということでございます。
藤田一枝
40
○藤田(一)
委員
年間と月との間違いという、いわゆる数字の単純ミスをされたということですか。お答えください。
塩田幸雄
41
○
塩田
政府参考人
そのとおりです。
藤田一枝
42
○藤田(一)
委員
そうしたら、これは
審議
会でちゃんと
説明
をして、訂正をして、謝罪をして、正しい数字のもとに
審議
をちゃんとやり直したんですか。
塩田幸雄
43
○
塩田
政府参考人
審議
会の中では、
公費負担医療
を含めまして、いろいろな角度から御
議論
していただいたところでございますが、この資料の間違いについてはきちんと訂正の機会を持ちたいと思います。
藤田一枝
44
○藤田(一)
委員
いや、ちょっと部長、ちょっと待ってください。持ちたいなんですか。されていないということですか。訂正もしていなければ、これについて改めてちゃんと
説明
をして、
審議
会の場で訂正して
説明
をして
議論
をちゃんと、これに対して
意見
のある
委員
の皆さんの
意見
を聴取していないということですか。
塩田幸雄
45
○
塩田
政府参考人
この資料については
審議
会の資料として出させていただいておりますが、これについて、
審議
会の中ではこの
部分
について
説明
はしておりません。ということでございます。
藤田一枝
46
○藤田(一)
委員
それでは伺いますけれ
ども
、部長、この数字の違いというのはいつの段階でお知りになりましたか。
塩田幸雄
47
○
塩田
政府参考人
私自身は、この資料のこの
部分
の間違いについては、国会に出させていただく資料のチェックの際に承知いたしました。
藤田一枝
48
○藤田(一)
委員
私は、きのう、厚労省のホームページからこの資料一をとりました。この資料一はホームページからとりました。きのうとりました。そのまま載っているんですよ。訂正されずにこの資料がちゃんと
審議
会の資料として載っているんですよ、この数字のまま。おかしいじゃないですか。
塩田幸雄
49
○
塩田
政府参考人
審議
会の資料として公表しておりますので、それはそれとして、その
部分
はそのままになっているということだと思います。
藤田一枝
50
○藤田(一)
委員
いや、そんなことがあり得るんですか。間違った数字を出して、
審議
会の皆さんはそれをごらんになって判断をされて、そして、そのことについて訂正もしないまま、ホームページ上にもそのまま掲載をしている。これは
説明
も書いていない、何も書いていない、こんなことが許されるんですか。私はちょっと考えられません。
大臣
、いかがですか。こんなずさんなことをやっているんですか。
尾辻秀久
51
○尾辻国務
大臣
お答え申し上げましたとおりに、月の数字と年間の数字を間違えた。これは本当に単純なミスでございまして、その
部分
においては申しわけないと存じます。 ただ、
審議
会でこうしたこと、この数字の
部分
については御
議論
がなかったというふうに聞いております。
藤田一枝
52
○藤田(一)
委員
議論
があったかなかったかということではないんじゃないですか。
審議
の前提として、厚労省の方が、
政府
がこういう資料を全部出して、皆さんに見ていただいているわけですから、そこで
意見
が出ようが出まいが、それが前提として進んでいるということじゃないですか。これはどう考えたっておかしいですよ。こういうことがほかにもあるんじゃないかというふうに疑いたくなっちゃうんですね。 私、揚げ足をとる気はありませんよ。だけれ
ども
、本当にこんな大事な
法案
で、本当に
障害者
の皆さんが悲鳴を上げているのに、そういう大事なところのその
審議
の過程でこういうずさんなことが平気で行われて、しかも、部長は国会に資料を出す段階で数字の間違いは気がついたと言っている。気がついているのに、訂正もしないままにそのままにしている。これは物すごく私は重大なことだというふうに思います。 このことを整理しないで、これ以上この問題の
審議
ができますか。すべての前提が違うんじゃないですか。きちっとお答えいただきたいです。
塩田幸雄
53
○
塩田
政府参考人
法案
を
審議
していただく国会の資料については、間違った
部分
をきちんと直して訂正をしておりますので、その正しい数値に基づいて御
審議
をしていただきたいと思います。(発言する者あり)
藤田一枝
54
○藤田(一)
委員
いいですか。いいですか。怒っているんですよ、みんな。もうみんな本当に怒っているわけですよ、こんなことをやられていて。何なんだということでしょう。私たちのことは私たち抜きで決めないでくださいという、まさにそのことの象徴じゃないですか。 おかしいじゃないですか。これは国会に出した資料が正しいということではないんですよ。
審議
会のところで出ているんですから。(発言する者あり)
鴨下一郎
55
○
鴨下委員長
速記をとめてください。 〔速記中止〕
鴨下一郎
56
○
鴨下委員長
速記を起こしてください。 藤田君。
藤田一枝
57
○藤田(一)
委員
到底私は納得いく話ではありませんけれ
ども
、きちっと、私に対する御答弁ということではなくて、本当に、傍聴に来られている
障害者
の皆さん、
全国
の
障害者
の皆さんに、謝罪の気持ちを込めてきちっとわかりやすくお答えをいただきたい、
説明
を後ほどいただきたい、このように思います。 本当に私は何か先の質問を続けるのがつらくなるような思いがいたします。本当にこんな大事な
法案
の前提が、前回の
阿部
委員
の質問のときのデータの問題もありますし……(発言する者あり)ちょっと待ってください、質問しているんですよ。 こういうことが平然と行われているということは、とても私は許される話ではないと思うのですね。単なる事務方のミスでは済まないと私は思いますよ、
大臣
。そのことをしっかりやはり受けとめていただきたい。そうしなければ、どんなにこの
法案
に思いを込めて、一遍にはいいものをつくれない、ステップ・バイ・ステップだ、でも何とか前進させよう、多分
大臣
はそういうお気持ちなんだろうと思うのですけれ
ども
、その
大臣
のお気持ちは絶対伝わりませんよ。とんでもない話だ、何だ、自分たちをただ単に管理するだけか、こういう話にしかなっていかないんですから。 そこがやはり本当に、この間、ずさん過ぎると私は思いますよ。厚労省のこの
対応
というのはいろいろなところで余りにも問題が出過ぎている。そして、
審議
会の中でも当事者の声というものがなかなか届かないということは参考人
質疑
の中でも
指摘
をされてきているんですね。もう少しやはりきちっとその辺を考えていただきたいということを、強く申し上げておきたいと思います。 その上で、時間がもう余りないんですが、まだまだ伺いたいことがいっぱいあるので、少し先に進ませていただきます。
支援費
の中で解決できなかった問題ということで、不十分だった点ということの中で、もう
一つ
非常に大事なのが、やはり市町村の
居宅サービス
の提供体制、そして
実施
体制の問題だというふうに思うんですね。 御承知のように、市町村の
居宅サービス
の
実施状況
というのは五割台でとどまってしまっています。今回、
実施
主体を市町村に一元化した、これは当然必要なことだと私は思いますし、
地域
で暮らしていく、
地域
生活
を
支援
するという
意味
では一番当たり前のことなわけですけれ
ども
、やはり市町村ごとに取り組みの
格差
がある、そして、
利用
できる
サービス
というものが余りに乏しくて、
障害者
の皆さんが
サービス
を選択するにはほど遠い
状況
というのがあるということであります。 そして、特に重度者の
生活
を支える
仕組み
というものが決定的に
不足
をしている、これが実態だ、これもこの間の
審議
の中で繰り返し出てきた問題であります。移動
介護
を含めた居宅
サービス提供体制
の早急な整備ということがどうしても急務でありますし、居宅
サービス提供体制
の整備拡充と市町村の
実施
体制の強化というのはこの
法案
の土台となるべき
部分
だというふうに私は思っています。 そういう
意味
で、
先ほど
障害者施策
にかける今までの
日本
の国の
予算
の問題も話がありましたけれ
ども
、やはりきちっと、市町村
財源
の
確保
、そして国庫
負担
基準の
見直し
、これは大変重要になってきていますし、それだけではなくて、自治体間
格差
をなくしていくための市町村の体制整備のために、特に今回はケアマネジメントの専門性というものも求められますし、専任職員も必要でしょう。そして、こういったことをきちっとやっていく上での
施行
事務費ということも必要になってくる。交付税の基準財政需要額への所要額の算入ということも含めて、
財源
確保
をきちっとやっていただかなければ絵にかいたもちになるということであります。 その点について、
大臣
の御決意をお聞かせください。
西博義
58
○西副
大臣
御質問のとおり、今回のこの改正において、
財源
の
確保
、これは大変大きな
課題
だというふうに考えております。 今までと違って、
障害者
の
福祉サービス
、これの
実施
主体を一番身近な市町村ということで一元化することに伴いまして、市町村の人的また
施設
の面でも大変重要な
課題
だというふうに認識しておりまして、私
ども
全力でこれに取り組んでいきたいと思っております。 まず一点目は、市町村の事務の効率化をまず進めなければならないということで、特に小さな市町村では広域で審査会等を設けるということも想定させていただいております。また、支払い事務等につきましても、場合によっては国保連等に委託をしてもいいという形でお願いをすることとしております。 それから、国や都道府県から市町村への
支援
といたしましては、特に小さな市町村でなかなか
実施
が難しいところは、
地域
生活
支援
事業
、これそのものを都道府県がかわって行うことについても可能ということにいたしております。それから、研修等を通じて県が
責任
を持って人材の
育成
を行う。支給決定に要する事務費につきましても国が補助をするというようなきめ細かな体制を整えまして、すべての小規模の市町村も含めて適切にこの
事業
が
実施
でき、そしてそのことによって
格差
がなくなるように、私
ども
としても全力で頑張っていきたいと考えております。
藤田一枝
59
○藤田(一)
委員
時間がなくなってしまいましたので、また後ほど、
先ほど
の資料の
説明
をいただくときがあれば
お尋ね
をいたしますが、
先ほど
西副
大臣
が新たな
社会保障
の出発とおっしゃられた。であれば、やはりきちっと必要な
予算
は
確保
するということを、その気概を見せていただかなければ、この
法案
、どこにも厚労省がこれから
障害者施策
を一生懸命やるんだなんという気概を感じられないわけですから、本当にそのことをしっかりとお願いして、一応今の時間の中での質問を終わらせていただきます。
鴨下一郎
60
○
鴨下委員長
次に、橋本清仁君。
橋本清仁
61
○橋本(清)
委員
民主党
の橋本清仁です。ただいまから
障害者自立支援法案
の質問をさせていただきます。 今の藤田
先生
の質問の中にもありましたとおり、この
法案
は余りにもずさん過ぎる。けさ、
与党
から
法案
の
修正案
が出ましたけれ
ども
、
目的
に
自立
と
社会参加
を書き入れる、こういった
目的
の
部分
から直していかなきゃいけないという、こんな
法案
を提出してくること自体が私は許せない。 また、当事者の声を全く聞こうとしない。今、傍聴席で声を出した方がいらっしゃいましたよ。しかし、日比谷野外音楽堂での集会でも声を上げて皆さんに申し上げている。しかし、何にも届いていないんですよ。だから、仕方なくあそこで声を出していらっしゃるという
現実
を、
大臣
、きちんと認識していただきたい。 そしてまた、この
法案
の
審議
の中で、私たちが質問したとしますと、
検討
するとか、秋までに決めますとか、答えでそう言っておきながら、七月十三日水曜の採決、そういった話も聞こえてきますよ。 こういった、データすらあいまいであり、また当事者の声も聞こうとしないこの
法案
に対してこういった時期尚早の採決を行うこと、
大臣
、どう思われますか。
尾辻秀久
62
○尾辻国務
大臣
採決につきましては、これは国会の方の
委員会
の御判断でございますから、私が申し上げることではございません。
橋本清仁
63
○橋本(清)
委員
そういうふうにおっしゃるんでしたら、ただ、これは慎重
審議
するべきであるとお思いですよね、きちんとした、もっと時間をかけて。どう思いますか。
尾辻秀久
64
○尾辻国務
大臣
この
法案
に限らず、すべての
法案
はきっちり
審議
をすべきだというのは当然のことだというふうに考えます。
橋本清仁
65
○橋本(清)
委員
これで七月十三日の採決。数字の前提もあいまいだし、また、この間の中根
先生
の話の、グループホーム入所者の
定率負担
のところの数字の○○とか△△とか、こういったところも決まっていないところで採決なんかされたくないですよ。本当に
障害者
の気持ちになってこれはやっていただきたいと思います。 そしてまた、私が申し上げたいのは、
民主党
の
障害者自立支援法案
の
修正
協議断念について、六月二十三日、
与党
は非難する声明をお出しになりましたけれ
ども
、こういったことは与野党の立場のすりかえであって、また、このお粗末な
法案
を出してくる
責任
転嫁以外の何物でもない。
与党
みずからが、同
法案
は
障害
当事者の
生活
不安を増大させるものであるということを認識するのであれば、ちゃんと
修正
した上で、またデータもきちんとそろえた上で提出し直していただきたい。この
法案
によって
障害
当事者がこうむる被害というものをきちんと受けとめてくださいよ。我々
民主党
になすりつけるようなことをしないでくださいよ、本当に。 それで、けさ
修正案
が出たわけですけれ
ども
、その前に
一つ
ちょっとお伺いしたいんです。 私は、
介護保険
の
法案
で、
大臣
に本
会議
場で、
政省令
の数が余りにも多過ぎるんじゃないか、国会軽視甚だしいという質問をしたんですね。その答弁をいただいていないんですけれ
ども
、今回の
障害者自立支援法案
、
政省令
が余りにも多過ぎると思うんですよ。このこともあわせて
大臣
にお答えいただきたいと思います。
政省令
の多さ、国会軽視の
厚生労働省
の
対応
について、その点についてお答えいただきたい。
尾辻秀久
66
○尾辻国務
大臣
政省令
につきましては、この
法律
に限らずいろいろな
法律
で、
法律
で骨格をきちんと定めて、そしてその先、
政省令
にゆだねるという
部分
はあるわけでございます。 そしてまた、
政省令
の数というのは、多過ぎるという御批判もありますけれ
ども
、どうしても、いろいろな
法律
を見ますと、かなりの数やはり
政省令
で定めることということになっておりますので、今度のお願いしております
障害者自立支援法案
におきましても、まさに今
介護保険
の
法律
と比べておっしゃいましたけれ
ども
、やはり似たような数、大きく言えば似たような数ということになるわけでございまして、どうしてもそういう面が出てきますことだけは御理解いただきたいと存じます。
橋本清仁
67
○橋本(清)
委員
本当に重要な数字とか、そういったものまで
政省令
にゆだねられますと国会
審議
自体が形骸化するということを、
大臣
、もう十分に認識なさっていると思いますけれ
ども
、こういった
対応
について、
大臣
みずからが
厚生労働省
を指導していただかないと、これからもこのままこれは続きますよ。そういったところをきちんと御理解いただきたいと思います。 そして、この
審議
を四カ月ほどやっていますけれ
ども
、
民主党
の
修正案
、そしてこの
与党
の
修正案
、やっと出てきました。そして、日比谷野外音楽堂で一万一千人が集まった。もう今までの答弁の中で繰り返し言われていますけれ
ども
、一万一千人、月の収入の二カ月分を使ってまでここに来る、そういった
方々
の気持ち、きちんと酌んでいただきたい。我々
民主党
は、そういった
方々
の気持ちを伺って、九つの
修正案
を出させていただきました。それを前提に、今回の
与党
の
修正案
について申し上げさせていただきます。 今回、この
法案
の
修正
、次の四点。
法律
の
目的
に
自立
と
社会参加
という言葉を入れる。
精神医療
の通院
公費負担
、
育成医療
、
更生医療
を
自立支援医療
、この延期をするという
部分
。そして、
所得
保障について
就労支援
、税制改正を含め幅広く
検討
するという
規定
を設けるということや、そして、
発達障害
、難病な
ども
この
法律
の
対象
となるように
障害者
の定義の
検討
をすると書いてあります。これを見ても、全部、
検討
するとか、そんな言葉ばかりなんですね。 一番最初に申し上げましたけれ
ども
、
法律
の
目的
に
自立
と
社会参加
という言葉を入れるということ自体、これは全く当たり前のことであり、こんなの入っていないこと自体がおかしいんですよ。 そしてまた、
自立支援医療
の三カ月
実施
延期。さっき藤田
先生
がおっしゃいましたけれ
ども
、これは完全に成立がおくれたから、そしてまた、もう無理だ、
対応
できないという現場の声からこういうふうになったのであって、本来だったらば、こういったものではなく、きちんと内容について詰めるような作業をした上でやらなければいけない。例えば、これは水島
先生
がおやりになりましたけれ
ども
、
自己負担
の
あり方
、現状の運用の
課題
、改めて
医療
を必要とする人の
範囲
、こういったところを詰めた上でないと、こういったものをやってもしようがないと思うんですよね。 そしてまた、
所得
保障。これは、私たちも申し上げていますとおり、セットでなければ採決は応じられないと言っているんですよ、この
所得
保障とこの
部分
については。
応益負担
だけ先に行っても、これは
障害者
の
生活
にじかにかかわってくるところですから、順番を間違えないでいただきたい。最初に
所得
保障をやってから、そこからの話だと思いますよ、この
応益負担
の
部分
というのは。最初に
所得
保障をしなければ、もういつふえるかわからない不安な
生活
になるわけですよ。 そして、
障害者
の定義の
拡大
についても、これは本当に当たり前の話ですから、わざわざこんなの
修正
したということ自体がおかしい。 我々が提案してきた
修正案
についてはゼロ回答ということで、これは
大臣
、こういった
部分
、一万一千人集まった
方々
の本当に
意見
を酌んだ
修正案
とは思えないわけですよ。こういった
修正案
について、これは
政府
ですから、
与党
からの
修正
協議という話になるでしょうけれ
ども
、このままの
修正
で受け入れてそのまま採決ということはないようにお願いしたいと思うんですけれ
ども
、その点についてお答えいただきたい。
尾辻秀久
68
○尾辻国務
大臣
先ほど
も申し上げましたけれ
ども
、採決につきましてはこの
委員会
の御意思でございますから、その御意思がそうであれば、そうであればというのは、
修正
どおりというふうにお決めいただきますと、これは私
ども
はそれを尊重しなければならない立場でございますので、私がそれを否定するということはできないところでございます。
橋本清仁
69
○橋本(清)
委員
こういった中途半端な
修正
で、この紙にある、「このままの”
障害者自立支援法案
”では
自立
はできません!」ということであるものを、これはちょっと変えたからこのままじゃないだろう。そういったことで
与党
の皆さん考えていらっしゃるんでしたら、ちょっと考え直した方がいいと思いますよ。本当に、
先ほど
から叫んでいらっしゃる
方々
がいるわけですから、きちんとそういったことを肝に銘じながら、きちんとした
修正
を行っていただきたいと思います。 そして次に、私、この
修正案
で欠けているところを質問させていただきたいと思います。 移動
介護
の
部分
なんですけれ
ども
、今までも質問の中にあったんですけれ
ども
、移動できるというのは
障害者
本人の
社会参加
の根幹をなすものであり、
支援費制度
においてもこれは
利用
が激増したところである。これは、行動援護、重度訪問
介護
、日常
生活
支援
以外の人の移動
支援
は、
自立支援給付
ではなく、市町村の
地域
生活
支援
事業
となるみたいですね。 こういったことを、これはそもそも個性がもともと強いんですから、そして
支援費
では
居宅サービス
体系の中に入っていたというこの移動
介護
自体が、なぜこの
部分
から切り離されて
地域
生活
支援
事業
になったのか。
障害者基本法
第一条の
目的
に明記されているところの、
自立
及び
社会参加
の
支援
策として不可欠な移動
介護
の
部分
、これは個別
給付
が
原則
と思われるんですけれ
ども
、この
部分
について
大臣
の
見解
をお伺いしたいと思います。
尾辻秀久
70
○尾辻国務
大臣
外出時の
支援
を行います移動
支援
につきましては、これは、
障害者
の皆さんの
社会参加
を促進し、
地域
での
自立
した
生活
を支える上で重要な
サービス
であると認識をいたしております。 そこで、このたびの
障害者自立支援法案
におきましては、移動
支援
につきましては、
地域
の特性や
利用者
の
状況
に応じた柔軟な形態での
実施
が可能になるように、市町村の
地域
生活
支援
事業
に
位置づけ
ることとしたところでございます。この際、その重要性にかんがみまして、市町村が必ず
実施
しなければならない義務的な
事業
として
位置づけ
ますとともに、その
費用
につきましても、
支援費制度
と同様に、国、都道府県が補助することができる旨の
規定
を設けることとしておりまして、より多くの自治体において必要な
サービス
が適切に受けられるようになるものと考えておるところでございます。 なお、重度の行動
障害
を有する
方々
等につきましては、移動の
支援
や
身体
の
介護
等をパッケージで行う個別
給付
の
サービス
メニューを新たに設けることといたしております。(発言する者あり)
橋本清仁
71
○橋本(清)
委員
これは、中根
先生
とかもおっしゃっていますけれ
ども
、重度だけじゃなくて、きちんと
対象
者を
拡大
していただくのも重要なんですけれ
ども
、素朴な疑問として、これはきちんとこれまでの
水準
を維持できると
大臣
おっしゃれますか。
尾辻秀久
72
○尾辻国務
大臣
申し上げましたように、市町村の
事業
としてやっていただくということでございますし、これは
事業
自体は義務的にやっていただくということに定めておるところでございますから、市町村において、きっちりこのことは
事業
を行っていただけるものと考えております。
橋本清仁
73
○橋本(清)
委員
この移動
介護
の
部分
で、もう既に
利用
時間の削減を当事者に言ってきている自治体もあるというふうに伺っているんです。きちんとこれまでの
水準
は維持されるのかというお答えで、義務的
事業
とするということでおっしゃっていましたけれ
ども
、これは本当にされるのか、私は本当に心配なんですね。 だから、
先ほど
も申し上げましたとおり、
利用
時間の削減をするというようなことを当事者に伝えてきているところもあるということを伺っているんですけれ
ども
、そういうことに対して、
大臣
、どうお考えですか。
尾辻秀久
74
○尾辻国務
大臣
申し上げておりますように、このことは
支援費制度
で行ってまいったところであります。
支援費制度
が
地域
間の
格差
を生んでいたりということもあって、今回の
法律
でまた
見直し
をしておるということがございます。そうした中で、この問題も今まで市町村間の
格差
があった、すなわち、この
事業
をやっていただいていたところ、いないところというようなこともございますので、そうした
意味
で、まず、数多くの、今までよりも多くの市町村にこの
事業
をやっていただける、そういう
意味
で
サービス
は
拡大
するというふうに存じております。
橋本清仁
75
○橋本(清)
委員
この
法案
全体に関して言えるのは、お金が国にもない、そして地方にもないといった中で、その割を食うのは
障害者
なのかなというふうに感じられるんです。 サラリーマン大増税とか、そういったものもちまたで騒がれていますよね。本当は削っちゃいけないところから削る、この
障害者
の
法案
なんかそうですよ、
自立支援法案
。最低限のところからさらに穴を掘って陥れるような、そういった
法案
であると私は思うんです。 その一方で、中根
先生
いつも追及なさっていますけれ
ども
、
社会
保険
庁の家賃の問題とか、あと、私は決算行政監視
委員会
に所属しているんですけれ
ども
、
平成
十七年度の概算要求ですか、これを見るとひどいですよね。私はこういう調査能力がないですから、先輩がつくったもので話をさせていただきますけれ
ども
、ポケットベル使用料、月二千九百円、三百十二カ所掛ける二台掛ける十二カ月、二千二百八十万一千円。これなんか、前田雄吉
先生
から伺ったんですけれ
ども
、十年間使っているところがないみたいなんですよね。十年前に一カ所、静岡かどこかの
社会
保険
庁のところで一カ月間ぐらい使ったと。テレビ朝日が全部、すべての都道府県に電話したらしいんですよ。 こういうむだ遣い、そして、あと六億円の綱引き大会、あとこの間、独法をつくって年金の
施設
を売り払うような、あれは幾らでしたか、五島
先生
が質問したものは。三百億。そういったところにむだ遣いするお金がありながら、こういった
障害者
に割を食らわすような
法案
を成立させるというのは、提出してくるというか、そういったものについて、
大臣
、どうお考えですか。
尾辻秀久
76
○尾辻国務
大臣
私
ども
が、国民の皆さんからお預かりした貴重な税金というものをむだ遣いなく使わなきゃいかぬということはそのとおりでございます。そしてまた、むだがあってはなりません。そのことは当然でございます。 ただ、そういたしましても、今、極めて限られた
財源
であるということも事実でございます。その限られた
財源
をどう使うか、これは私
ども
に与えられた大変厳しい仕事でございまして、それを今、私
ども
も取り組んでおるところでございます。
支援費制度
にいたしまして、私が昨年
大臣
になりまして、この
支援費制度
がどうしても足らなくなっておる、どうするかということで随分悩みました。そして、結局、
補正予算
でこのことを何とかしのいだわけでございますけれ
ども
、毎年毎年、
裁量的経費
でこの
支援費制度
を見る中で、
補正予算
でしのぐなんということはとてもできない、こういうふうに判断をしたわけでございます。 そうした中で、
義務的経費
にこうした
障害者
の皆さんに対する
施策
に要する
費用
というのを持っていかなきゃならない、このことで今回の
法律
もお願いしておるわけでございまして、そうした面はぜひ御理解いただきたいと存じます。
橋本清仁
77
○橋本(清)
委員
今
大臣
、限られた
財源
をどう使うか、そして
補正予算
で何とかしのいだとおっしゃっていましたけれ
ども
、この限られた
財源
の中からむだ遣いをしているという
状況
について、
大臣
、どうお考えになりますか。
尾辻秀久
78
○尾辻国務
大臣
御
指摘
いただいたようなことにつきましては、
一つ
ずつ、むだ遣いにならないように今正しておるところでございます。
橋本清仁
79
○橋本(清)
委員
大臣
にお願いしたいのは、この
支援費制度
のところで、
補正予算
で何とかしのいだと、これは
大臣
の政治的判断、いつもおっしゃっていますよね。そういったところだと思うんですよ。できれば、さらなる政治的判断をお願いしたいんですけれ
ども
。
尾辻秀久
80
○尾辻国務
大臣
今おっしゃったことがよく私に理解できなかったので、どういう
部分
の政治的判断というふうにおっしゃったのか、もう一度言っていただければありがたいと存じます。
橋本清仁
81
○橋本(清)
委員
こういった
障害者
に割を食らわすような
法案
を提出するというか、というより、この移動
支援
の
部分
についてもきちんと政治的判断で、全部出せとは言いませんよ、この
部分
についてお金を、
予算
をすることによって、この
範囲
を広くしたりとか、きちんと移動ができるような、そういった政治的判断をお願いしたいという話です。
尾辻秀久
82
○尾辻国務
大臣
この件で申し上げますと、
先ほど
来申し上げておりますように、まず市町村に
事業
としてやっていただくということは決めました。そして、それを義務的な
事業
として、必ずやってくださいということで決めたところでございます。 ただ、この
部分
が
裁量的経費
になっておることは事実であります。
先ほど
、
義務的経費
にしたいと言いまして、いろいろな
部分
を
義務的経費
にいたしましたが、ここの
部分
が残念ながら
義務的経費
になっていない、
裁量的経費
であることだけは事実でございます。 したがいまして、今私が言えますことは、そしてやらなきゃならぬことだと思っておりますことは、
裁量的経費
でありますから、ここの
予算
をできるだけ多くとって、
予算
化して、そして、より多くの方にこの
事業
が行われ、
サービス
が行われるという
努力
をしなきゃならぬ、このことは私は肝に銘じておるところでございます。(発言する者あり)
橋本清仁
83
○橋本(清)
委員
石毛
先生
もおっしゃっていましたけれ
ども
、何で残念ながらなのかと。ちゃんと、個別
給付
できちんとしたこれまでの
水準
をできるようにしていただきたいというのが私の願いなんです。 次に、
定率負担
の
範囲
。私、ちょっと
定率負担
の
部分
について質問いたします。
介護
給付
等の額の特例、三十一条について、
サービス
費用
負担
を市町村の判断により減免する
規定
ですけれ
ども
、その
理由
として、「災害その他の
厚生労働省
令で定める特別の事情」とはまずどのようなものであるか、そして、この「特別の事情」の中に、症状の悪化等により
所得
に変動が生じた場合、こういったものがどう勘案されるのか、そういったことについてお伺いしたいと思います。
塩田幸雄
84
○
塩田
政府参考人
障害者自立支援法案
におきましては、
障害福祉サービス
あるいは
公費負担医療
の
利用者負担
につきましては、住民税、
所得
税の
状況
に着目して
負担上限
額を定めることから、
基本
的には前年度の
所得
に応じて
軽減
を行うことになります。 しかしながら、災害などのやむを得ない事情によって前年度から経済的な
状況
が大幅に変わった場合など、
一定
所得
以下に相当すると市町村が個別に認定した場合には、
負担
を
軽減
できるということになっております。御
指摘
がありました
障害状態
の悪化、あるいは入院などによりまして著しく収入が減少した場合には、
軽減
を認める方向で
検討
したいと思います。
橋本清仁
85
○橋本(清)
委員
この
定率負担
、
先ほど
も申し上げましたけれ
ども
、きちんとした
所得
保障がなされなければならないというところが前提でございますのを繰り返して申し上げさせていただくとともに、この
定率負担
の
範囲
、これは、この
法案
において、
利用者
本人の
所得
、資産に応じたものとするべきであると考えておりますけれ
ども
、どうお考えですか。
西博義
86
○西副
大臣
お答え申し上げます。 今までの
支援費制度
では、
障害者
本人のみならず
一定
の扶養義務者にも
負担
の義務が課されておりましたが、今回は、新しい
制度
、扶養義務者の
負担
を廃止して、本人のみ
法律
上の
負担
義務者ということにしております。ただし、その本人の
負担
の内容につきましては、世帯単位の
所得
に応じて
負担
の
限度
額を設けるということで、今の
先生
の御質問につながってくるわけでございます。 経済的な面において、世帯の構成員がお互いに家族の中で、世帯の中で支え合うという実態を踏まえて、生計を一にする世帯全体で
負担
能力を判定するということを今回提案しているわけでございますが、この
委員会
でも、
障害者
の
自立
という
観点
から本人だけの
所得
で考えるべきだという要望がある一方で、
生活
がまさしく一体である配偶者についてまで、親兄弟と同様に本人と
生活
が別だということまでは言えないのではないかという御
意見
、それから、
医療保険
それから税制などにおいて被扶養者というようなことで事実上経済的な恩典を受けているにもかかわらず、この
障害
福祉
の分野において特別な扱いをするということについて整合性があるのかどうかというような疑問が呈されている場合もございます。 そんなことで、今回の
利用者負担
見直し
の
趣旨
、また、この
委員会
での
先生
方の御
意見
を踏まえて今
検討
しているところでございまして、具体的な
範囲
やその基準を早急にお示ししたいというふうに考えているところでございます。
橋本清仁
87
○橋本(清)
委員
きちんと採決までにそういったものを出してくださいよ。すべて、資料も何も出してこないという
状況
の中で、こんなの
議論
できませんからね。きちんと採決までに出すんですね。答弁してください。
西博義
88
○西副
大臣
関係諸機関、また、
審議
会等との
議論
もございますので、早くに
議論
を進めたいとは思いますが、精いっぱい頑張っていきたいと思っております。
橋本清仁
89
○橋本(清)
委員
本当にそういったものを出していただかないと、採決の面でも、ちゃんとお答えいただきたいんですけれ
ども
、出してくださいね。
委員長
、
理事
会でお願いします。
鴨下一郎
90
○
鴨下委員長
その件につきましては、後刻
理事
会で協議をさせていただきます。
橋本清仁
91
○橋本(清)
委員
ありがとうございます。 それでは、本当に、
先ほど
から申し上げているとおり、この前提となるデータとか基準自体がまず出ていない。また、誤ったデータで提出された資料、そういった中で採決を性急に急ぐことだけは、私は、本当に
障害者
の
生活
、生命がかかっている
法案
ですから、きちんとした
議論
をしていただきたいということをお願い申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。
鴨下一郎
92
○
鴨下委員長
次に、
高橋千鶴子
君。
高橋千鶴子
93
○高橋
委員
日本
共産党の
高橋千鶴子
です。 先日、五日でしたが、日比谷野外音楽堂に一万一千人の
障害者
、関係団体の皆さんが集まり、国会請願行動を終日展開されました。大変暑さの厳しい中でありました。また、これまでも何度も雨の中の集会、デモを続けられて、本当に命をかけて私たちはここに来ているという叫びを受けとめ、本当に私たち国会の責務ということを痛感させられました。 私は、
地域
で演説会があったときに、
障害者
の皆さんが
全国
でこれほどまでも立ち上がっている、そのことを率直に受けとめたいという演説をしたことがあったんですが、そのときに駆け寄ってきた二十一歳の青年が、自分は作業所に通って月六千円の工賃をもらっているけれ
ども
、それが丸々交通費で消えてしまう、それを今
応益負担
ということで
利用
料も取るのか、余りにもひどいと訴えられました。 工賃が少な過ぎる、そういう問題ももちろんあります。そもそも、そういう条件の中でも、何らかの形で自分のできる
範囲
で
社会
にかかわりたい、
自立
を目指したい、そういう形でこれまで
障害者
の皆さんは懸命に頑張ってこられました。今そういう皆さんに対して
応益負担
を押しつけるということは、
社会
にかかわりを始めた、一歩でも二歩でも前進を始めた皆さんに対して、もう一度引っ込め、
社会参加
はしなくてもいい、そう言っているような
法案
だと私は
指摘
をせざるを得ません。まさにこの
応益負担
こそ
障害者団体
の皆さんが真っ先にやめてほしいと言っている問題であり、私もそのことを重ねて
指摘
したいと思いますし、採決の時期ではない、このことを改めて
指摘
したいと思います。 そこで、きょうは、
障害者
の
自立
と
社会参加
、このことにとって必要と思われる問題について幾つか質問させていただきます。 初めに、マンパワーの問題であります。
障害者
の
自立
と
社会参加
を実現するためには、
障害者
を支える人々、マンパワーが本当に重要な
役割
を果たしております。この方たちの献身的な働きと貢献によって今日まで
障害者
の
自立
と
社会参加
が進められ、今日の
施策
が維持されていると言っても過言ではありません。この点では
大臣
も異論がないと思われますが、
大臣
の認識を伺いたいと思います。 〔
委員長
退席、北川
委員長
代理着席〕
尾辻秀久
94
○尾辻国務
大臣
障害者
の
自立
と
社会参加
を実現するためには、
障害者
を支える質の高い効率的な
障害福祉サービス
を
確保
する必要がございます。そのためには、
障害
福祉
の一線で日々働かれる
方々
の質の向上と、それからもう
一つ
、量の面でも充実を図ることが非常に重要な
課題
であると私
ども
も認識をいたしております。 このために、今回御提案申し上げております新
制度
におきましては、市町村が
策定
をいたします
障害福祉計画
において必要な
サービス
量を適切に見込むということとともに、都道府県が
策定
をいたします
障害福祉計画
に基づきまして、都道府県において、ホームヘルパーやケアマネジメントに従事される
方々
などの資質の向上のための研修を行うことというふうにしておるところでございまして、今申し上げたようなことに取り組んでいただくことによって、
福祉サービス
に従事する
方々
の
育成
、
確保
に努めてまいりたいと存じております。
高橋千鶴子
95
○高橋
委員
大臣
、今この
方々
の質の向上というところに一気に話が行ってしまって、そのために市町村が必要な
計画
をとるというお話でしたけれ
ども
、まず大前提として、一言で確認をしたいんですけれ
ども
、この方たちの果たしている
役割
、
障害者
の
自立
と
社会参加
にとってなくてはならない
役割
ということを十分お認めになりますか。
尾辻秀久
96
○尾辻国務
大臣
マンパワーの大切なことは十分認識をいたしております。
高橋千鶴子
97
○高橋
委員
ありがとうございます。 その上で、では、今回の大幅な改定に際して、
障害
福祉
労働者の労働実態がどのような
状態
にあるのか調査をされたことがありますか、伺います。
塩田幸雄
98
○
塩田
政府参考人
障害福祉サービス
を
実施
する
事業
者につきましては、
支援費
事業
経営実態調査
事業
というのを、ことしの三月時点の
支援費
サービス
を提供する指定
事業
者あるいは指定
施設
に係ります
支援費
サービス
の
費用
等の調査を行っているところでございます。 この調査の中で、
事業
者が
サービス
を提供するに当たって必要な経費を把握するということが必要になりますので、その一環で、
サービス
に従事する方の給与でありますとか退職金の
状況
でありますとか、あるいは常勤、非常勤の別でありますとか、そういったことについて現在調査をして取りまとめ中でございます。
高橋千鶴子
99
○高橋
委員
今、取りまとめ中ということでありました。本来ならば、この
法案
の大前提となるものでありますので、当然、実態調査がされて、それに応じて、必要な
サービス
がどうなるんだ、またそれを
確保
するために労働者にどう担保するんだということが示されるべきだった、そのことをまず
指摘
したいと思うんですね。 東京都の
福祉
人材センターが、センターの紹介で
福祉
の職場に就職した人たちを
対象
に行った調査が発表されております。昨年九月から十二月にかけて
実施
をしたわけですけれ
ども
、それによると、就業後一、二年で退職して別の仕事についている方や、あるいは現在探している方などを合わせると、既に二割いらっしゃる。しかも、在職者の中でも、現在の職場で続けて働くと答えている方が四五・二%あるんですけれ
ども
、逆に、転職あるいは退職を考えている方が三五・五%いるということが
指摘
をされております。賃金の問題はもちろん、労働時間、勤務形態、忙しい割には給料が少ない、残業のない日がない、そうした
意見
が出されていることや、年収については半数近くの方が二百五十万から三百五十万未満で、二百万未満の方も七%もあり、正職員でも厳しい
水準
にあるということを紹介されています。 この調査を担当した淑徳大総合
福祉
学部の下山教授が、
利用者
に十分な
サービス
を提供するためにも、労務管理を充実させ、仕事に意欲を持つ従事者が長く勤務できる魅力ある職場づくりに取り組む必要があると
指摘
をされていること、非常に重く受けとめる必要があるかなと思うんです。 働く皆さんが、本当に、それぞれが持っている
障害
の
程度
に応じていろいろな気をかけながら支えていく、そういう難しい仕事をこなしているわけです。その方たちが、まともな給料とか、あるいは人間らしい労働時間、労働
状態
を求めれば、それがそのまま
障害者
にはね返ってくる、そういう構図ではなくて、しっかりとそこを、必要なものなんだと、支えるマンパワーは必要なんだという認識を今示されましたので、そういう立場での実態調査をし、
サービス
をしっかり提供していくということを
検討
されたいということ、ここはきょうは
指摘
にとどめたいと思います、次の質問がございますので。 それで、
障害者
の
施設
整備の問題について、まだまだ足りないじゃないかということで
指摘
をしたいと思うんですが、二〇〇五年度でまず数字を伺いたいと思います。地方からの申請数が幾つで、採択件数が幾らなのか、
身体
、知的、
精神
別に数字で伺います。
塩田幸雄
100
○
塩田
政府参考人
平成
十七年度の
障害
福祉
施設
整備の
補助金
に関します
全国
の地方自治体からの申請の件数ですけれ
ども
、
身体障害
者関係
施設
が百二件、
知的障害者
関係
施設
が二百九十二件、
精神障害者
関係
施設
が八十九件、合計四百八十三件となっております。 これに対しまして、現時点で国が採択した件数でありますが、
身体障害
者関係
施設
が二十七件、
知的障害者
関係
施設
が九十三件、
精神障害者
関係
施設
が六十三件、合計百八十三件でございます。
高橋千鶴子
101
○高橋
委員
これを申請に対して採択された割合で見ますと、
身体
が二六%、知的が三二%、
精神
が七一%ということで、非常に驚く数字ではないかと思うんですね。二年前は
身体障害
、
知的障害
ともに一〇〇%採択をされていた、そのことと比べても驚く後退であります。 しかも、これは、今割合で私お話ししましたけれ
ども
、件数としても非常に少ない。全体が少なくなっている。そういうことはまずお認めになりますよね。単純な確認です。 〔北川
委員長
代理退席、
委員長
着席〕
塩田幸雄
102
○
塩田
政府参考人
障害者
関係の
施設
整備費の
補助金
は大変重要な
役割
を果たしておりますが、ここ数年、
補正予算
がないとかいろいろな事情で額の
確保
が非常に厳しくなっているところであります。そういった中で、ほかの分野の
補助金
は交付金化しましたが、私
ども
は、地方自治体の
障害者
関係の
施設
整備がおくれておりますので、何とか地方自治体を応援できる
予算
の
確保
に今後とも努めていく必要があると考えております。
高橋千鶴子
103
○高橋
委員
財政のこと、当然おっしゃると思うんですけれ
ども
、今、努めてまいりたいと少しおっしゃいました。地方の要望に今現時点ではこたえられていない、そういう中で本当にこれをしっかりこたえて進めていくつもりがあるのか、もう一度確認をしたいと思います。
塩田幸雄
104
○
塩田
政府参考人
障害者
の分野は、
高齢者
等に比べて、特に市町村での
地域
生活
の受け皿である
施設
の整備がおくれていると思いますので、
障害者自立支援法案
の
目的
である
地域
生活
を実現する上でも、地方自治体でのハードの整備というのは必要不可欠でありますので、最大限、最優先
課題
として
予算
の
確保
に
努力
したいと思います。
高橋千鶴子
105
○高橋
委員
最大限、最優先
課題
とおっしゃいましたので、そこはしっかり確認をさせていただきたいと思います。 その上で、今ちょっとお話に出ました
地域
の問題になるんですけれ
ども
、
厚生労働省
の
精神
病床等に関する
検討
会が昨年八月に
全国
の
精神
病床の調査を行い、入院患者のうち、受け入れ条件が整えば退院可能な患者を約七万人といたしました。早期治療、早期退院、
社会
復帰を目指すことは当然のことであります。これを今後十年かけて解消するということを打ち出したわけで、言いかえれば、七万人を
地域
で支えていくということなんですね。 問題は、それが本当に支え切れていくのかということなんですが、
自立
支援
法では、
精神障害者
を少なくとも毎年七千人
地域
で受け入れ、
社会参加
を実現する、そういう
支援
体制の整備、当然織り込み済みだと思いますが、どのようにやっていきますか。
塩田幸雄
106
○
塩田
政府参考人
約七万人と言われる
社会
的入院をされている
精神障害
を持つ
方々
が
地域
で暮らせるようにするということが、大きな政策
課題
になっているところであります。 そのためには、三つの
観点
の
対応
が必要だと思っております。
一つ
は国民の意識を変えていただくということがまずあると思いますが、もう
一つ
は、
医療
の質を上げていただいて、病院から退院を促進するような
医療
内容にしていただきたいということでございます。三つ目が
地域
の受け皿をつくるということでございます。 そういう
意味
で、今度の
自立支援法案
では新たに、
精神障害者
に対する
福祉サービス
について、市町村がほかの
障害
等を含めて
精神障害者
も含めた
福祉サービス
に関する
計画
をつくっていただく、かつ、ほかの
障害者
に対する
福祉サービス
を
精神障害者
に対しても同じように提供できる
仕組み
をつくっていただく。そういう
意味
で、市町村に対する応援の
仕組み
を
一つ
つくったと思います。 それから、受け皿の整備については、
先ほど
来御
指摘
がある、
予算
を
確保
することが大前提になると思いますので、そういったことにも、
先ほど
御答弁申し上げましたが、七万人の方が
計画
的に
地域
復帰できるように最大限
努力
したいと考えております。
高橋千鶴子
107
○高橋
委員
そうすると、今のお話で三つのポイントがあった。
地域
の受け皿の
確保
という点では、国としても
責任
を果たしていくということで確認をしてよろしいですね。 その上で、やはりそうはいっても、
地域
が
計画
をするわけですから、その
計画
を積み上げていったら、足りて七万人まで本当にいくのかなと。いろいろな事情があるわけです、今現在も。そういう中で、では、その進捗
状況
を国として毎年公表するのか、それが著しくおくれていた場合などはどのように担保していくのか、考えを伺いたいと思います。
塩田幸雄
108
○
塩田
政府参考人
全国
的な数値の把握は三年に一度の患者調査ということになると思いますけれ
ども
、いろいろな形で
施策
の進捗
状況
についてはフォローしていく
努力
をしたいと思います。
高橋千鶴子
109
○高橋
委員
具体的に今の問題についてですよ、総合的にじゃなくて。よろしいですね。公表していく。いいですね。
塩田幸雄
110
○
塩田
政府参考人
何らかの形で、
社会
復帰がどう進んでいるかについては把握し、公表したいと考えております。
高橋千鶴子
111
○高橋
委員
公表した上で、それがどうなっていくかということの
責任
が今問われてくると思うんですね。 それで、少し話を具体的に進めたいと思うんですが、宮城県が、
施設
の解体を宣言し、
障害者
を
地域
へという取り組みを進めております。国が描くイメージというのがそこにあるのかなと思っておるんですね。私は、
障害者
の皆さんが
地域
で普通にみんなと一緒にかかわりながら暮らしたい、それをかなえるものであれば、それは大いに結構なことだと思っています。ただ同時に、さまざまな事情でそれがかなわない、
施設
を必要とする人もまた多いということがまず
一つ
あります。ただ、
支援
の
仕組み
が整わないまま
地域
に行って、それがどうなっているかということが
一つ
あるわけですね。 解体宣言をした後で、宮城県の
知的障害者
更生
施設
が、現行の、まだ
応益負担
が始まる前の
支援費制度
のもとにおける
利用者
の平均的
負担
状況
を試算している数字があるんですけれ
ども
、
障害
基礎年金一級の方で、年九十九万三千百円のうち、
施設
利用
が月四万九千八百円、年間五十九万七千六百円かかる。国保税を引かれる、
生活
に最低限必要なものを引かれるとすると、どうしても十三万何がしの赤字が出る。これは
医療費
などは全然入れておりません。ですから、貯金がなければ
施設
サービス
はもう受けられないということが現時点で
指摘
をされています。これは二級であるともっと下がるので、もっと
負担
がふえる。 だけれ
ども
、これがグループホームに置きかえると、
地域
に出ていったんだけれ
ども
家賃が五万、六万という
状況
で、それに必要な経費、光熱費、さまざまなものを総合すると毎月毎月赤字で、持ち出しなんですね。だから、貯金がない人は絶対できない、それはもう絶対無理でしょうという話になっているし、これ以上は
負担
できないでしょうという中で、この試算をした方たちは、七、八年後には
生活
保護にせざるを得ないのかなと、少しむなしさも感じる、こういう
指摘
までしています。 ですから、
先ほど
来随分問題になっている
医療費
の問題もありますし、
地域
へというのはいいことだけれ
ども
、
負担
だけがふえて
地域
に出されるということはとてもとてもできないわけですよね。そこを、あとは市町村で考えなさいと言われてもできない。そのことについてどう受けとめますか、それとも実態をどのように把握されていますか。
塩田幸雄
112
○
塩田
政府参考人
障害
を持つ方が
施設
から
地域
へということ、方向性は全く正しいと思いますけれ
ども
、
地域
で暮らすためにはいろいろな条件の整備が必要だという御
指摘
もそのとおりだと思います。 住まいといったハードの受け皿も必要ですし、サポートをする人のソフトの受け皿も必要ですし、午前中もかなり御
指摘
がある
所得
保障の確立ということも大事だと思いますし、あるいは
就労
の場を
地域
でつくるということも大事だと思います。いろいろなものを
一つ
一つ
積み上げていって条件整備をしていくというのが国の
責任
であり、都道府県の
責任
であり、最も身近な自治体である市町村の
責任
も大変重いので、市町村をどうバックアップするかというのが非常に大事だと考えております。
高橋千鶴子
113
○高橋
委員
今最初に、もう時間が来ましたのであとは
指摘
にとどめますけれ
ども
、
地域
にというのは正しいと思うがという言い方をされましたけれ
ども
、国がそういう方向なわけでしょう。国が、
地域
でやりましょう、そして自治体でやりましょうと言っているわけですよね。だけれ
ども
、
先ほど
来言われているように、
負担
は大変、
地域格差
は大きい。そういう中で、
裁量的経費
だとなったら地方自治体で整備が進まないということが十分あり得るし、
計画
が絵にかいたもちになるか、あるいは十分な
計画
が持てない、そういうことになりかねないわけです。 そのことをしっかり受けとめて、今、国の
責任
という言葉もありましたので、財政
支援
の
あり方
を、時限的、集中的にこのときやるべきだということをぜひ
検討
されたい、このことを要望して、終わりたいと思います。ありがとうございました。
鴨下一郎
114
○
鴨下委員長
次に、
阿部
知子君。
阿部知子
115
○
阿部
委員
社会
民主党
・市民連合の
阿部
知子です。 冒頭、きょう藤田
委員
が取り上げました、厚生省が
社会保障
審議
会に配付された資料について、
塩田
部長の答弁を確認したいと思います。 部長の答弁によれば、この藤田さんのお配りの一枚目の表は、このことを用いて
審議
会の
審議
は直接に行わなかったので、今後訂正するなりして新たな
審議
にかかるということでよろしいのですか。
塩田幸雄
116
○
塩田
政府参考人
どういう形で
政府
として答弁するかについて、議場外で整理をされていると聞いております。その流れを私は承知しておりませんので、それを聞いた上で御答弁したいと思います。
阿部知子
117
○
阿部
委員
では、とめてください。今の私の質問権ですから。きちんと答えていただきたい。もしお答えがないのであれば、私、一時から年金
会議
ですし、お答えを待つわけにいきませんので、とめていただきたい。時間がむだです。
塩田幸雄
118
○
塩田
政府参考人
審議
会等の
対応
については、次回の
審議
会においてきちんと経緯を
説明
し、御理解を求めたいと思います。
阿部知子
119
○
阿部
委員
塩田
さんに私が確認したいのは、この資料は
審議
会に使わなかったから次回の
審議
会でよいというお考えですか、それとも、この資料は使ったのですか。その事実だけお願いいたします。この資料に基づいて
審議
会で御
説明
なさいましたか。
塩田幸雄
120
○
塩田
政府参考人
審議
会の資料として提出しておりますが、その点について、当局からその
部分
についての
説明
を行っておりませんし、
委員
の方からその
部分
についての御質問もなかったということでございます。
阿部知子
121
○
阿部
委員
それでは、逆に、ここにはいろいろな問題があるのですが、順次いきたいと思います。 せんだって私が
塩田
さんに、
山口
委員
にお渡しになった資料が
精神障害者
本人の
所得
かどうかということを
お尋ね
して、御丁寧な文書の回答をいただきました。その回答によれば、これは御本人への聞き取り調査であったので、
サービス
ニーズ
調査ですね、御本人の
所得
について書かれたものであろうと。
塩田
さんに伺います。ここは何度も私が
指摘
していますが、ここに「世帯」とあります、「課税世帯割合」と。そうすると、この
部分
についても憶測にすぎないのですね。事実に基づいたものではない。御本人が自分の収入について
ニーズ
調査で記載されて、しかし、それをどこかで厚生省が類推、推計されるデータがあったのか。あるいは、同じ調査でどういうわけでここは「世帯」に変わるのでしょうか。
塩田幸雄
122
○
塩田
政府参考人
精神障害者
の
医療
に関するデータの把握というのは、プライバシーの問題もあって非常に制約があるということでございます。それから、他の
育成医療
、
更生医療
とは違って一律の
定率負担
の
制度
で発展してきたという経緯などがあって、データの把握自体が大変難しいということはまず御理解をいただきたいと思っております。 それから、
ニーズ
調査も、初めての調査で非常に限界があって、調査票を私も見ましたけれ
ども
、御
指摘
のとおり聞き取り調査で、細かくどういう角度から記載するかもなかったということであります。資料のない中で、ぎりぎりのところで推計として出させていただいたということでございます。
阿部知子
123
○
阿部
委員
だから、推定の根拠は何ですかと聞いているんです。それと、時間稼ぎの答弁をしないでください。世帯を推定させる何か根拠はあったんですか。今、
塩田
さんが言ったのは、本人の聞き取り調査でそれ以上データが出なかったと言ったんじゃないですか。そうしたら、どうしてこれが世帯になって変わるんですか。もうぐずぐずぐずぐずの答弁はやめていただきたい。うそならうそと言っていただきたい。 私は、このために先回丸一回分と、きょうもこれをやりたいんじゃないんです。ただ、御本人の収入に着眼するか世帯の収入に着眼するかがこの
法案
の骨格
部分
にかかわっているわけです。ですから、私はこれがなぜ世帯という表現を使われたのかを聞いているわけです。この根拠。あなたに私はこの前も宿題したはずです。いまだに今の答弁では出せていません。そして、おまけに、私は、次回までに、この
審議
が採決に向かうまでに、どうやって世帯を推計したか、文書で結構です、必ず出していただいて、きちんと、本当にこの
法案
の大切な骨格を話したいと思います。 もう
一つ
、私は、きょう、データにかかわるうそについて取り上げなければなりません。
先ほど
藤田
委員
の御
質疑
の中で、何度も恐縮ですが、この表は、実際にこの表に言及して使わなかったからということでありました。しかしながら、実は、
社会保障
審議
会、十一月二十六日で、皆さんがお使いになった数値とデータに偽りがあります。事は、
育成医療
にかかわる方が何人おいでか、
更生医療
にかかわる方が何人おいでか。
塩田
さん、まず答弁してください。時間稼ぎだったらとめてください。
塩田幸雄
124
○
塩田
政府参考人
レセプトに基づく数値ということで、月平均
利用
件数、
平成
十四年度でいえば
更生医療
が約八万件、
育成医療
が約一万件ということでございます。
阿部知子
125
○
阿部
委員
私の質問に子供じゃないんだから正しく答えてください。 今、
育成医療
を受給券を持って受けている方と
更生医療
を受給券を持って受けていられる方総体にかかわるんです。その方たちは一体何人おいでですか。データは持っているはずです。偽りの答弁をするんだったらとめてください。
委員長
、とめてください。そして、私は一時以降はいられませんので、この会は流してください。(発言する者あり)
鴨下一郎
126
○
鴨下委員長
速記をとめてください。 〔速記中止〕
鴨下一郎
127
○
鴨下委員長
速記を起こしてください。
塩田幸雄
128
○
塩田
政府参考人
平成
十五年の
福祉
行政報告例による
給付
決定件数で申し上げますと、
更生医療
が約十七万件、
育成医療
が約七万件となっております。
阿部知子
129
○
阿部
委員
万件じゃなくて、その場合は万人とおっしゃるべきですよ、
塩田
さん。何人それを
利用
しておられますかと聞いたんだから。 混乱して、そして混乱だけなら許せます、しかし、うそのデータを
審議
会に出すということが私は許せないのです。そして、あなたの答弁では、実は、例えば藤田さんの示したこれは使わなかったからよいでしょう。では、あなた方が使ったデータの中にうそがあります。
先ほど
私が申し上げた十一月二十六日の
審議
会の資料五です。 この中では、今、
塩田
さんがお答えになった——ごめんなさい、きょう急遽思いました、さっきから余りにずさんな答弁なので、私は資料を用意する時間がなかったのです。皆さんのお手元には違うものです。
育成医療
が六万八千四百八十人。これは手帳、
育成医療
証を持っている方。
更生医療
が十七万四千八十六人。さて、皆さんがお配りになった十一月二十六日の資料には、あるページには
更生医療
受給者数八十三万人。違いますよね。
更生医療
受給者数八十三万人。違いますよね。そして、
塩田
さん、ほかのページ、また変わっちゃうの。
更生医療
九十八万人、最近の人数の伸びをもとに推計。いいですか、最近の
利用者
の人数をもとに推計。あなたたちが十一月二十六日にお配りになった資料です。この資料をお使いになって、こんなにふえているからという御
説明
が北川企画官からありました。 私が、きょう、今急に投げても
塩田
さんがチェックする時間がないのであれば、これは明らかに虚偽のデータを用いて、事実を歪曲して、いかにもそれを
利用
の人数がふえて、
医療費
も高騰してやっていられないという結論づけるためのお話と思いますが、
塩田
さん、御記憶にないですか。
塩田幸雄
130
○
塩田
政府参考人
利用者
の
費用
負担
の分布がどうあるかということについてはレセプトからは推計できませんので、別のデータを使って推計をしているわけでありまして、そういう
観点
で、
利用者負担
の分布の根っこの数値、これは、ですから例えば
更生医療
でいえば、一人の方が一月から三月まで
更生医療
を使ったとすれば三件として数えられる、そういうデータに基づいて八十三万人という数字が出ております。 それから、
更生医療
の八万件というのはレセプトの件数でありますので、それぞれのデータというか、何を作成するかによって用いているデータ、ないものではできませんので、それぞれ根っこのデータが違うときに違う
説明
をしているということでございます。
阿部知子
131
○
阿部
委員
今の資料を配付させていただくことをお許しいただいた上で、
塩田
さん、件数と受給者数は違うんですね、その
更生医療
の
対象
者数。 そして、あなた方は、私が今お配りしたのは十一月二十六日の資料ですよ、あるページでは
更生医療
受給者八十三万人。そして、下段に置いたのはその二ページ後の資料で、
対象
人数、最近の人数の伸びをもとに推計、七十万人、九十八万人、
育成医療
も十四万人。これで、一月の件数と書くならわかるんです。 そして、これを使って、事もあろうに北川企画官の言葉、これがもう本当に、「
対象
人員が圧倒的な勢いで今
増加
しているということでございます。」十一月二十六日の配付資料の四ページ、五ページが今の下段です。それを用いて、四ページ、五ページは、前回お示ししたように、五ページは特に「
対象
人員が圧倒的な勢いで今
増加
しているということでございます。」という
審議
会での
説明
でした。 うそのデータを出しても
審議
会で使わなければいいんだという当初の御答弁でした。うそのデータを出して
審議
会で使ったらどうなりますか、尾辻さん。
尾辻秀久
132
○尾辻国務
大臣
御
審議
いただくに当たっては、正しい数字を出さなきゃならないということは言うまでもないことでございます。
阿部知子
133
○
阿部
委員
では、言うまでもないのであれば、これまで二十四回の
審議
会の中で、極めてデータが全部ずさんです、毎回変わる、あっ、間違っちゃった。しかし、人の命は一人一人です。いいですか、
塩田
さん、このことによって、かかわり、関係、影響を受ける一人一人が今不安だから、あれだけ来ているんです。
大臣
、この
審議
会のデータを全部洗い直してしかるべく、大体、二十四回目の
審議
会だって
審議
会の
委員
は非常に打ち切りに不満でした、
介護保険
との統合問題も含めて。しかし、今は、人数がむちゃくちゃに違っちゃうデータを平気で出して、それで誘導しているんです。こんな
審議
会の
あり方
がここの
委員会
に、私たちはそれを受けて国会で国民の意思を立法化しているわけです。きちんと原局と御相談の上、このデータの捏造と誤れる
説明
について、そして
審議
会の皆さんにどのようなおわびをなさるのか、そして正しい
審議
会をどう持つのか、この点についてお答えください。
尾辻秀久
134
○尾辻国務
大臣
今、捏造と言っておられますが、私が
先生
と部長との間のやりとりを聞いておりまして、捏造であるかどうかということについてはよくわかりません。部長は部長なりに根拠のある数字だというふうにお答え申し上げておりますから、部長からもう一回答えさせてよろしゅうございましょうか。
阿部知子
135
○
阿部
委員
時間がむだなのです。私はさっき
塩田
部長に、
更生医療
の受給証を用いてお暮らしの方の数を伺いました。十七万四千八十六人です。そして、この資料の中では、これが
先ほど
何回も言って恐縮です、九十八万人となっております。万件ならまだしもです。そして、その下の
育成医療
十四万人も、
先ほど
六万八千四百八十人。そして、実に、あるページでは
育成医療
は五万人、それが上のデータです。 めちゃくちゃ、ばらばら、うそ。あるときは自分たちが
説明
しやすいように過小なデータを用い、あるときは
医療費
の高騰が大変だからと過大なデータをごまかしながら用い、こんな形で
審議
会が行われたことはかつてないと思いますし、恥だと思いますし、重要なこの
法案
にあって大きな欠陥だと思います。
塩田
さん、今私がお配りしたデータ、これはあなた方が、私はきょうさっき持ってきてもらいました、余りにもさっきの藤田さんへの答弁がずさんだったから。あなたは使わなきゃいいと言いました。では、使ったデータでお話をさせていただきましょう。使ったデータでうそがあった場合はどう始末するんですか。お答えください。
塩田
さんが答えて、後、
大臣
にもしかるべく善処方法を
お尋ね
いたします。 事実を確認するまでの時間が欲しいというのであれば、必ず採決前に、こういう
審議
会が持たれたこと、データに偽りがあったこと、それによって一人一人の
障害者
に影響が及ぶことについて、おのおのどうおわびなさるのか。
審議
会の
委員
だけではありません。
対象
者御当人の、当事者の問題であります。お願いします。
塩田幸雄
136
○
塩田
政府参考人
公費負担医療
の推計に当たっては、
基本
的にはレセプトをもとにした
議論
をすることが適当だと思いますが、
所得
分布の把握には、このデータしかないということで違うデータを使って資料を作成したということでございます。
阿部知子
137
○
阿部
委員
塩田
さん、頭を冷やしてちょうだい。
所得
分布の話を聞いているんじゃないんです。その
対象
人数が何人でしたかと聞いているんです。それが一人一人にかかわるんです。 レセプト件数は、確かに一人で二枚、三枚上がることもあるでしょう。でも、この
法案
は何を
審議
しなきゃいけないかというと、そのことにかかわる一人一人の人権や生存や
生活
をこそ私たちは論議しているんです。五万人と六万八千人じゃ違う。十四万人ではもっと違う。
大臣
、このことに善処していただきたい。私は、ここでしかるべくお答えがない限り、とめさせていただきますので、
委員長
、よろしくお願いします。
尾辻秀久
138
○尾辻国務
大臣
今
先生
が言っておられるのは、きょうまず
先生
がお出しいただきました資料の一ページ目のこの数字がございますね、資料でお出しになっておられる一ページ、1と振ってある、この数字ですね。(
阿部
委員
「違います、
先ほど
お配りした資料五という数字」と呼ぶ)いやいや、それで、後、今いただいた……(
阿部
委員
「そう、それはニュー資料です」と呼ぶ) いや、私がまず申し上げたいのは、一ページ目の資料がありますね、それから、今いただいた資料の上段と下段の数字が違うということを
指摘
しておられるわけですね。(
阿部
委員
「そうです」と呼ぶ)
阿部知子
139
○
阿部
委員
それだけじゃなくて、その数値がまた、
先ほど
塩田
さんが答弁された数値とも違うんです。三つばらばら、うそばっかり。それに基づいて
審議
会でお話をなさったんです、北川企画官の言葉、十一月二十六日に使った、こんなに人数がふえていますと。 私たちはこんな
審議
はできない。ここでしかるべく、一時になりますので、とめていただきたい。(発言する者あり)
鴨下一郎
140
○
鴨下委員長
では、速記をとめてください。 〔速記中止〕
鴨下一郎
141
○
鴨下委員長
速記を起こしてください。
阿部
君。
阿部知子
142
○
阿部
委員
では、この問題の究明がされない限り採決は行わないというお約束をいただいて、
委員長
、よろしいですね。究明をされるとおっしゃったんですから、筆頭
理事
。 そして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
鴨下一郎
143
○
鴨下委員長
次回は、来る十三日水曜日午前九時二十分
理事
会、午前九時三十分
委員会
を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後零時五十八分散会